
アルバム『31』をリリースした家入レオさんにインタビュー。
今は不器用な日々も、そのまま愛したい
自身の年齢をタイトルにしたアルバム『31』をリリースした家入レオさん。今作ではHANA、ちゃんみな、milet、SKY-HIなどのプロデュースを手掛けるRyosuke“Dr.R”Sakaiさんが全曲プロデュース。洗練されたトラックにナチュラルで瑞々しい歌声を響かせる、新境地の一枚。
「Sakaiさんとは以前のシングル『Mirror』の際にご一緒させていただいたんですけど。今回は『沖縄で制作合宿をするのはどう?』とご提案をいただいて、すごく嬉しかったですね。その合宿がきっかけとなり、アルバムを1枚ご一緒することになったのですが、もうブートキャンプみたいに頑張るしかない日々で。Sakaiさんに『音楽ってそんなに神聖なものじゃない、歯を磨いたり寝たりすることと同じでもっと当たり前な存在でしょう』と言われて。これまで歌うために常にルーティンをこなしたり、少しストイックに準備しすぎて、大切なことが見えなくなっていたことに気づかされました」
そんな気づきを経て、リード曲「Echoes」には〈信じたいの愛したい今を〉というフレーズが。等身大の自分を抱きしめるようなメッセージが詰まっている。
「喋り声に近いような、新しい歌い方と向き合ったからこそ、今の私の心と体のままで鳴らせる音楽になりました。他の曲でも肩の力を抜いた歌い方で自分を解放しました」
これまで積み重ねてきた経験を手放すようにして挑んだ制作で掴んだのは「ありのままの自分を肯定する」ことだった。
「20代は周りに合わせて自分をカスタムしてきたけど、30代からは『何があっても自分であること』を大切にしたいと思えるようになりました。合宿やレコーディング中に毎日泣くほどの脱皮を経て、ようやく自分自身の声を聴けた気がします」
そんな新しい価値観を高らかに歌うラストの「Love In Me」で、今作はエモーショナルな美しさを纏って締めくくられている。
「〈思い通りにいかないほつれでも/今は触れないで置いておこう〉という歌詞があるんですけど、昔の私ならきっと許せなかった。今は不器用な日々もそのまま愛したいと思えるようになったんです」
31歳になった今、生活においてもこれまでにない心地よさを感じているという。
「かつて自分を縛っていたガチガチのルーティンを手放し、今日という日の全てを心地よく感じています。自分を許してハグしてあげられるようになったし、自分に優しく生きています」
9月からの全国ツアーでも、最新の彼女の歌に出合えるはず。
「ツアーでは31歳の私の声で昔の曲も届けます。一人の人間として、誰かと笑ったり泣いたりした出来事をそのまま歌っていきたいんです」
Profile
家入レオ
いえいり・れお 1994年生まれ、福岡県出身。2012年2月『サブリナ』でデビューし、数々のドラマ主題歌やCMソングを担当。代表曲に「未完成」「空と青」など。9月12日から全国11 か所を巡るホールツアー「家入レオ TOUR 2026 -Log:31-」を開催。
information

9th Album『31』
ナチュラルな新境地を歌う全12曲を収録。【通常盤(CD)】 ¥3,500 【初回限定盤A(CD+BD)】 ¥8,250 【初回限定盤B(CD+Photobook)】 ¥5,500(ビクターエンタテインメント)
写真・SAKAI DE JUN スタイリスト・甲斐修平 ヘア&メイク・北原果(KiKi inc.) 取材、文・上野三樹
anan 2509号(2026年8月26日発売)より






























