
(左から)根本宗子さん、松本まりかさん
毎週木曜深夜に放送中のドラマ『エミリとマリア』。本作で、監督・脚本を務めた根本宗子さんと、主演の松本まりかさんに、制作の裏側について聞いた。
明確な答えが出ていない人たちを描くのが“らしい”のかなと思ったんです
女性にとって30代後半は、いろんなことを考えさせられる歳。若さが武器だった年齢を過ぎ、結婚、出産、将来の人生設計と考えることが増える時期。そんな30代後半の女性たちを主人公にしたドラマがスタートする。松本まりかさん扮するエミリと高橋メアリージュンさん扮するマリアは、幼い頃から30代後半の今までずっと共に過ごしてきた友人同士。独身生活を謳歌してきたふたりだったが、ある出来事をきっかけに、自分たちの人生について考え始める。監督・脚本を務めたのは、女性のリアルを演劇で描いてきた根本宗子さん。松本さんと根本さんは、本作が初のタッグとなった。
松本 じつは15年くらい前から根本さんの舞台は拝見していて、ずっと気になる存在だったんです。とくに3年前の舞台『宝飾時計』が素晴らしくて、こんな若くて可愛らしくて、すごい才能を持った方がいるんだと衝撃的で。いつか根本さんの作品に出たいと思っていたんです。
根本 私も学生の頃からまりかさんの舞台や映像を拝見していて、とても引き出しの多い方だなと思ってファンでした。舞台を観に来てくださっているのは知っていて、共通の知人である後藤(剛範)さんからも、まりかさんが書いてほしいって言ってるよ、とは聞いていたので、“そんな光栄な!”と思っていて。今回初めて自分がドラマの監督をやることになり、ここでぜひご一緒できたらとお願いしました。
松本 連続ドラマの監督は初めてだったそうですが、現場での根本さんも素敵でした。どういう作品にしたいのか、すべてが明確に見えているんですよね。ホンが面白いのはもちろん、カメラでの撮り方、衣装やメイクといったビジュアルのセンスもだし、現場の仕切りも完璧で。

Ⓒ「エミリとマリア」製作委員会・MBS
根本 欲しい絵は明確に決めて撮影に行っていました。ただ撮り方は決めてなくて、現場で段取りを見ながら考えていったので、助監督チームにはかなり心配されましたけど(笑)。
松本 お茶の量だったりナポリタンの盛り付け方だったり、細かいところへのこだわりも素敵だなって。
根本 普段やっている演劇でも、一緒にやっている方たちから「本当に細かい」と言われているんです。でも今回、私のそういうこだわりまで楽しんでくださる現場だったので、こちらとしても助けられました。
松本 素晴らしいクリエイターには、こだわってほしいですから。
根本 私はこれまで、観終わった後に会話が弾む作品みたいなことにこだわってきていて。今回、映像でもそこを大事にしたいと思っていました。テーマについては、30代、40代女子のソロ活を題材にした作品が増えている中、視聴者として今の自分の気持ちにしっくりくるものがなくて。自分が作るなら…と考えた時に、30代後半になっても明確な答えが出ていない人たちを描くのが“らしい”のかなと思ったんです。
松本 リアリティがあって面白くて、一気に読んじゃいました。私たちが何も着色しなくても面白いし、そこに私とメアリーちゃんのグルーヴで生まれてくるものでさらに未知の世界に行ける。いい脚本ってまさにそういうことだよなと思いました。
根本 こちらも、台本上ではただ愚痴ばかり言っている人に取れるけれど、まりかさんやメアリーさんのキャラクターがのることで、愛すべきキャラクターになったなって。
松本 根本さんの書くセリフって、綺麗事でまとめないのがいいんですよね。それでいて、登場人物たちがなんかチャーミングなんです。
根本 なるべく説教くさくならないようにと、この年齢ってキツいよなってならないようにと思っていました。おふたりが楽しそうに演じてくれましたし、観た方が、なんだかんだあるけれど女友だちとの時間は楽しい、ってなればと思います。
Profile
松本まりか
まつもと・まりか 1984年9月12日生まれ、東京都出身。映像作品のみならず舞台にも数多く出演。近作に映画『キリエのうた』、ドラマ『元科捜研の主婦』などがある。
根本宗子
ねもと・しゅうこ 1989年10月16日、東京都出身。月刊「根本宗子」を立ち上げ、脚本、演出を務める。7月4日~12日には作・演出を手がける舞台『超、Maria』が上演。
information
『エミリとマリア』
幼少期から同じ学校に通うエミリ(松本まりか)とマリア(高橋メアリージュン)は大親友。モヤモヤを抱えるふたりが“自分なりの幸せ”を求めて奔走する、ノンストップ・ガールズコメディ。毎週木曜深夜、MBSドラマ特区枠で放送中。Prime Video、U-NEXT、Huluでも配信。
根本さん・りぼんトップス ¥8,800(CAROLINA GLASER/ビームス公式オンラインショップ) パンツ 参考商品(ANNREO) スカート ¥52,800(MIKIOSAKABE) ネックレス ¥36,300(marlandbackus) 首元につけたヘアピン ¥16,500(TysGrocery) 以上SHEEP リング、左手 ¥33,000 右手 ¥11,000(共にLOVE BY e.m./e.m.青山店) その他はスタイリスト私物
写真・小笠原真紀 スタイリスト・章憶 ヘア&メイク・Rina(松本さん) 小夏(Co Agency/根本さん) 取材、文・望月リサ
anan 2502号(2026年7月1日発売)より





























