あなたの“日焼けケア”間違ってない? エステティシャンが教える「日焼け後の正しいケア」

ビューティ
2022.08.24

文/寒川あゆみ

日焼け対策をしていても、「いつの間にか腕や顔が焼けていた」という人は多いはず。今回はエステティシャンである筆者が、シチュエーション別で日焼け後のアフターケア法についてご紹介します。通勤など日常的な外出で焼けたのか、レジャーなど長時間紫外線を浴びて焼けたのか、あなたの日焼けの種類に応じて試してみてください。

シュチュエーション別、日焼け後のアフターケア法

日頃浴びている紫外線は、肌の奥深くまでダメージを与える「UVA」、肌の表面に強いダメージを与える「UVB」があり(※1)、肌が炎症したり色素沈着を起こすことで日焼けが起こるとされています。

数時間の外出、通勤や通学など日常日焼けの場合

通勤や通学での日焼けや、数時間の外出などで起こった“日常日焼け”の場合は「UVA」の影響を受けやすいと考えられます。「肌がじんわりほてったような赤みを感じる」「ヒリヒリ感は少ないけどいつの間にか首や腕が焼けていた」など、肌にジワジワとダメージを与えているでしょう。

アフターケアや日々のスキンケア不足によって、数日後から乾燥やくすみなどの肌不調に繋がる可能性があります。また数年後にはコラーゲンの破壊により、ハリや弾力の減少、シミが目立つ恐れも。

STEP1:冷やす

冷タオルや保冷剤で肌を冷却する

通勤やお買い物などの数時間だけでの外出、車での移動でも紫外線は浴びています。帰宅後は「優しい流水で冷やす」「冷水で濡らしたタオルで冷やす」「濡れタオルなどで保冷剤を包み冷やす」など、肌のほてりを取り除きましょう。この際に肌に強い水を当てたり、タオルでこすりすぎないように注意してください。

STEP2:将来の肌トラブル予防

紫外線を浴びたあとは肌が乾燥しやすくなることも。乾燥を放置すると、カサつき、かゆみ、季節の変わり目のゆらぎ、冬の乾燥の加速を招いてしまいます。乾燥したところから紫外線が侵入し、コラーゲンの破壊、シミ予備軍を作る原因となるため、しっかり保湿ケアをおこなうことが大切です。

(1)化粧水

化粧水をたっぷり、ていねいになじませる

皮膚はミルフィーユのように何層にもなっているため、1回で済ませずに2~3回に分けてたっぷり浸透させましょう。

(2)美容液 or シートマスク

目的にあった美容成分が含まれた美容液、シートマスクを活用する

美容液やシートマスクで保湿する場合、目的に合った成分が入っているアイテムを選ぶようにしましょう。

乾燥やくすみなどの肌不調を予防したい場合
▶セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンなどの保湿成分が配合されたもの

将来のシワ、ハリや弾力の低下を予防したい場合
▶ヒト幹細胞、ヒアルロン酸、コラーゲン、フラーレンなど保湿とエイジング成分が配合されたもの

将来のシミ、色素沈着を予防したい場合
▶ビタミンC誘導体、トラネキサム酸、ナイアシンアミドなど美白成分が配合されたもの

(3)乳液、クリーム

乳液、クリームを重ねうるおいを留める

化粧水だけで終わると、再び水分が蒸発して乾燥を招きやすくなるので、乳液とクリームを重ねて、うるおいを留めましょう。

★ポイント
・化粧水、美容液、シートマスクなどは事前に冷蔵庫で冷やしておくと鎮静効果になります。
・シートマスクは美容液と同じ役割なのでデイリー使いできるものを毎日のケアとして取り入れましょう。

また「光に当たる室内で過ごすことが多い」「数時間の外出をする」という場合はPA値(+の数)が高い日焼け止めを活用するといいでしょう。

長時間の外出、海や山、川などのレジャー日焼けの場合

海や山、川などのレジャー、公園などで長時間過ごした場合は「UVB」の影響を受けやすく、肌に強いダメージがあると考えられます。

数時間後には「肌が赤く、ヒリヒリする」「こんがり焼けた」、数日後には「水ぶくれができた」「皮がめくれる」と感じる人も多いのではないでしょうか。乾燥やくすみなどの肌不調、コラーゲンの破壊によりハリや弾力の低下、シミを招く原因となるため、日焼け直後から数日間のアフターケアが大切です。

STEP1:冷やす

数時間後には肌が赤くなりヒリヒリすると感じやすいため、通常日焼けの場合と同様に「優しい流水で冷やす」「冷水で濡らしたタオルで冷やす」「濡れタオルなどで保冷剤を包み冷やす」ことで、しっかりとほてりを取り除くことが大切です。

冷やす作業が遅れると、ヒリヒリが長引いたり、乾燥や皮めくれを招き、水ぶくれの原因となるため、自宅に帰る前と帰宅後にしっかり冷やしましょう。このときも肌に強い水は当てずに、タオルで摩擦しないようにしてください。

STEP2:うるおいを補給する

(1)化粧水+オールインワンゲル

化粧水+オールインワンゲルでうるおいを与える

レジャーに行くときは、事前に冷蔵庫で化粧水、オールインワンゲルを冷やしておきます。STEP1で肌をしっかり冷やしたあと、化粧水をたっぷりなじませ、オールインワンゲルをたっぷり肌になじませましょう。

先に液体の化粧水をなじませた後、水分を留めやすいゲル状を重ねることで、うるおいをキープし、炎症や乾燥を加速させないようにします。これを1週間ほど繰り返しおこなってください。

(2)乳液、クリーム

乳液、クリームを重ねうるおいを留める

化粧水だけで終わると再び水分が蒸発し、乾燥を招きやすくなる恐れが。乳液、クリームを重ねてうるおいを留めましょう。

(3)美容液 or シートマスク

ヒリつきなどが落ち着いたら、目的にあった美容成分が含まれた美容液、シートマスクを活用する

レジャー日焼けから3日後くらいでヒリヒリ感が落ち着いてきた場合、水ぶくれなどがなければ化粧水のあとに美容液かシートマスクを活用しましょう。

乾燥によるカサつき、かゆみ、皮めくれを感じる場合
▶セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンなどの保湿成分が配合されたもの

将来のシワやハリや弾力の低下を予防したい場合
▶ヒト幹細胞、ヒアルロン酸、コラーゲン、フラーレンなど保湿とエイジング成分が配合されたもの

将来のシミ、色素沈着を予防したい場合
▶ビタミンC誘導体、トラネキサム酸、ナイアシンアミドなど美白成分が配合されたもの

などの美容成分を選びましょう。

★ポイント
・明らかに日焼けするだろうという日は事前に冷タオル、化粧水、オールインワンゲル、美容液、シートマスクなどを冷蔵庫で冷やして準備しておきましょう。
・時間が立つほどほてりやヒリヒリなど症状が長引くため、帰宅前(現地や帰りの道中)と帰宅後、翌日にしっかり冷却すること。
・美容液やシートマスクは赤みやヒリヒリなどが少し落ち着いてから使用しましょう。
・強い紫外線を長時間浴びる場合はSPF値(数字)もPA値(+の数)も高い日焼け止めを活用しましょう。

いかがだったでしょうか。日焼けによる乾燥、シワ、シミなどのあらゆる肌トラブルを招かないためにも、日常とレジャー、シーンにあったアフターケアを取り入れてみてください。

【参考】
※1 環境省.紫外線 環境保健マニュアル

©Boy_Anupong/gettyimages

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