骨盤の悩みを解消して、全身を効率よく整える。
「上半身と下半身をつなぐ、いわば体の土台を成すのが骨盤です」
と理学療法士の資格を持つ、人気ストレッチ系YouTuber・オガトレさん。
「骨盤が不安定だと、周りの筋肉に負担がかかり腰などに痛みが出ます。また、姿勢をよくしよう、痩せようと頑張っても、なかなか結果が出ません。なりたい自分になるには、根本的に骨盤を整えることが、効率のいい方法です」
今回、“傾き”調整のためのストレッチを教わった。
「静的ストレッチは15~20秒がスタンダードですが、イタ気持ちよく伸ばせる体勢に入るまでにかかる10秒をプラスした30秒に設定しています。筋肉が傷むので、長くやりすぎるのはよくありません。また、症状が出ている側だけ行うのがポイント。両側やりたい方は、症状が出ている側を1回多くやってください。ストレッチ中はできるだけ深呼吸を。副交感神経が優位になり、体の力みが抜けて効果が高まります」
骨盤まわりをリセットすると…
メリット1 全身のシルエットが整う
メリット2 腰痛や膝の痛みなどの軽減
メリット3 体幹が安定して、代謝UP
WARMING UP
全員マストの股関節調整。
たくさんの筋肉によってガチガチに取り囲まれている股関節。奥の方の筋肉が硬いままだと、骨盤調整がうまくいかないので、まずは、股関節の力みを取って。
1、座り内転筋ストレッチ
床に座って両手を後ろにつき、足の裏同士をつけて、膝を開く。徐々に膝を床に近づけていきながら、脚の付け根から太ももの内側についている内転筋をじんわり伸ばすことで、骨盤の傾きやねじれが緩みやすくなる。
※30秒
2、大転子ほぐし
うつ伏せで片脚を90度ほどに曲げ、股関節の横にある少し出っ張った大転子を手で押さえる。逆側も同様に。下半身太りの原因でもある大転子を正しい位置に引っ込めることで、股関節が安定。周りの筋肉もしっかり緩む。
※30秒×左右
3、四つんばい内転筋ストレッチ
2と同様にうつ伏せの状態のままで、足の裏同士をつけ、両膝を曲げる。両肘を床につき、お尻を突き出す。股関節が安定するポジションで、膝同士をなるべく離すと、股関節や太ももの内側の内転筋の伸び感が強くなる。
※30秒
4、外旋&内旋ストレッチ
床に体育座りになり両手を後ろにつく。脚を90度ほどに開く。両膝を同時に床につけるイメージで、左右にパタパタと動かす。1~3で緩んだ股関節にねじれの動きを加えることで、骨盤がより調整がききやすい状態に。
※30秒
骨盤の傾き調整
サイズダウンはもちろん、歩き方も綺麗に。
片脚立ちや姿勢の乱れなどで起こる骨盤の傾きには、脇腹からお尻の横、太ももの外側へとつながる筋膜の流れ=“ラテラルライン”へのアプローチが有効! しっかり体側を伸ばし、正しいポジションへ近づけよう。
SELF‐CHECK
両脚の長さの違いをチェック。手のひらを下に向けて、脇腹のくびれの部分に当てる。自分の指の高さをチェックして、高いと思った方にアプローチ。
1、腹斜筋ストレッチ
あぐらになり、片手をやや遠く、斜め後ろにつく。骨盤が高い方の腕を、手のひらを上向きにして上げながら、上半身を横に傾ける。お尻が床から浮かないように気をつけ、脇腹にある腹斜筋をしっかり伸ばしてキープ。
※骨盤が高い方だけ30秒
2、座りラテラルラインストレッチ
骨盤が高い方の脚を下にして、横向きに座る。逆脚の膝を曲げ、下の脚の前に出す。下脚側の手は床につき、上脚側の手は逆手で足首を掴み、上体を少し前にのせる。上半身で斜めのカーブを描き、ラテラルラインを伸ばす。
※骨盤が高い方だけ30秒
3、四つんばいラテラルラインストレッチ
四つんばいになり、骨盤が高い方の脚を伸ばして逆脚にクロスさせる。骨盤が高い方の腕も、逆の腕とクロスさせる。クロスさせた手は、小指側だけ床につける。上半身から下半身まで一気に伸びる。
※骨盤が高い方だけ30秒
オガトレさん チャンネル登録者数105万人超えの大人気ストレッチ系YouTuber。理学療法士としての知識や経験を存分に活かした、理論的でわかりやすい解説が好評。LINEで相談できるオガトレ塾も開講中。www.ogatore.net
トップス¥9,900 レギンス¥13,200(共にダンスキン/ゴールドウイン カスタマーサービスセンター TEL:0120・307・560)
※『anan』2022年6月1日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・高松由佳 モデル・三嶋ひな(TOMORROW TOKYO) イラスト・野村憲司 今牧良治(共にトキア企画) 取材、文・小泉咲子
(by anan編集部)