裏ももこそ全身シルエットの要。そう語るパーソナルトレーナーの谷けいじさんに理由を聞くと…。
「裏ももの筋肉は骨盤の後ろ側にある坐骨とつながっています。裏ももが硬くなると骨盤が引き下げられ、本来より後方に骨盤が傾くため、腰が丸まる。すると背骨が大きく曲がって猫背になり、姿勢が乱れます」
それに応じて代謝にも影響が。
「骨盤が後傾して猫背になると内臓全体の位置が下がり、下腹がぽっこりと出てきてしまいます。また代謝が落ちて脂肪が溜まりやすくなるというデメリットも。裏ももの柔軟性を上げるだけで、自然とすっきりとしたボディに近づけるはずです」
裏もも伸ばしで硬くなった裏もも全体を伸ばしつつ、周辺の部位も伸ばす。さらに裏ももに必要な筋力をつけることで理想的な状態に整う。
「裏もも伸ばしは毎日、血行のいい入浴後に行うのがベスト。最速で効果を出すには、朝昼晩と実践すると、10日間ほどで体の変化を感じられるはず」
裏もも伸ばしは裏ももの大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋を総称したハムストリングスを一挙に伸ばせる。
まずは柔軟性チェック
LEVEL 1:膝上にタッチできる
裏ももが相当硬く、体に痛みが出てもおかしくないレベル。裏もも伸ばしを日課に。
LEVEL 2:すねにタッチできる
裏ももの硬化が進んだ状態。裏もも伸ばしで今よりずっと快適に動けるようになるはず。
LEVEL 3:足首にタッチできる
硬さは黄信号。anan読者世代に多く見られるのがこのレベル。今のうちに手を打って。
LEVEL 4:床にタッチできる
指先だけでも床につけば及第点。手のひらが床につくベストな状態まであと一歩。
LEVEL 5:手のひら全体が床につく
理想的な裏ももの持ち主。今の状態を維持するべく、裏もも伸ばしで美に磨きをかけよう。
いざ、裏もも伸ばし【左右各20秒×3セット】
裏ももが硬いと姿勢や体型だけでなく、体をうまく使えず心身の疲労感にも影響。脚を交差させ後ろの足に体重を乗せて前屈する裏もも伸ばしは、片脚ずつ集中的にストレッチ。自然な呼吸を続けながらぐーんと伸ばして、“イタ気持ちいい感覚”を味わおう。
1、まっすぐ立ち右脚を左脚の前に出して交差。後ろの足に体重を乗せ、肩の力を抜いて背すじを伸ばし正面を向く。
2、股関節から曲げる意識で前屈し、後ろ脚を曲げずにできるだけ上体を倒したら20秒キープ。反対側も同様に。
谷けいじさん パーソナルトレーナー。病院などで運動指導を行った後、パーソナルトレーニングジム「レブルス」を開業。著書に『裏もも伸ばしでマイナス10歳!』(インプレス)など。
ブラトップ¥4,950 レギンス¥7,700(共にナージー/ジュンカスタマーセンター TEL:0120・298・133)
※『anan』2022年3月16日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・武田尚子(メランジ) モデル・宗馬さよ(NMT inc.) イラスト・徳永明子 井上 明(人体図) 取材、文・門上奈央
(by anan編集部)