SEX伝道師がアドバイス “ひとりH”は自己理解ツール!

2016.2.8
ひとりHを“ひとり宇宙”と名付け、その素晴らしさを女性たちに伝える劒持奈央さん。そもそも、なぜ、そのネーミングに?
劒持さんはひとりHを“ひとり宇宙”と名付けている。
劒持さんはひとりHを“ひとり宇宙”と名付けている。

「マスターベーションは、快感を追求することであると同時に、自分の体と心を融合させる行為だと考えています。というのも、私は10代のころ性的被害にあって、生きることが辛いと思いながら過ごしていたんです。でも、ある日、体のなか、つまり膣に熱いエネルギーを感じてマスターベーションをしてみました。すると、不思議なことに快感とともに強いパワーが体中に走るのを感じて、生きるエネルギーがわいてきました。すると鬱っぽくなっていた気持ちがなくなり、体が足先まで温まってきたんです。それからというもの、自分の体にどんどん興味がわき、自身を愛せるようになりました。そうして自分との対話を繰り返すうち、マスターベーションをすることは、人が介入しない自分ひとりの感性を高め、自分という宇宙を知ることなんだと気づき、ひとり宇宙と呼び始めたんです」

けんもつ・なお オフィスラナンキュラス代表。“幸せなセックスの伝道師”として講演やセミナーを開催し、多くの女性たちから熱い支持を得ている。著書に『幸せなセックスの見つけ方~自分をまるごと好きになる「ひとり宇宙」レッスン~』(河出書房新社)が。
けんもつ・なお オフィスラナンキュラス代表。“幸せなセックスの伝道師”として講演やセミナーを開催し、多くの女性たちから熱い支持を得ている。著書に『幸せなセックスの見つけ方~自分をまるごと好きになる「ひとり宇宙」レッスン~』(河出書房新社)が。

“ひとり宇宙”をすること、つまり自分への理解を深めることには、ポジティブな効果がたくさん。

「まず、子宮という世界を持っている自分を誇らしく思い、女性という存在を肯定できるようになります。また、私の場合、性への罪悪感も消えました。女性って性的なことを否定しがちですが、それは間違い。気持ちいいと感じることは肉体を持って生まれた以上、大きな喜びであってしかるべきなんです。そうして自己肯定感が得られると自分に自信がついて、女性として輝き始める。すると、さらにその副産物としてパートナーとのセックスが良くなったり、異性からモテるようになることも」

ひとりHでは、できれば膣に指を入れてほしいと劒持さん。

「膣内に指を入れることは、自分の体の内部を直に触るということ。すると、いろいろなことがわかります。たとえば、膣内が固くて指がなかなか入らない人は、性に対しても人に対しても心を閉ざしているかも…とか、膣内が冷たいと感じたら体が冷えているとか、寂しい思いをしている可能性があるとか。そうして体の状態をきちんと知って把握することで、自分への理解が深まり、どんな快感を得たいのかという真の欲求に気づきやすくなります。体の欲求に素直になると、おのずから心が世の中に求めているものもはっきりします。人生の目的が見えて健康に。ほら、毎日がキラキラと輝きだす気がしませんか?」

けんもつ・なお オフィスラナンキュラス代表。“幸せなセックスの伝道師”として講演やセミナーを開催し、多くの女性たちから熱い支持を得ている。著書に『幸せなセックスの見つけ方~自分をまるごと好きになる「ひとり宇宙」レッスン~』(河出書房新社)が。

※『anan』2016年2月10日号より。文・重信 綾 イラスト・黒猫まな子

(by anan編集部)