岡田将生の胸に響いた、『ザ・トラベルナース』相棒役・中井貴一からのアドバイスとは

2022.10.30
患者ファーストで医療現場を改革していくドラマ『ザ・トラベルナース』で、フリーランスの看護師・那須田歩を演じる岡田将生さん。ナース役に挑戦するのは今回が初めて。
okada masaki

「医療ドラマはたくさんありますが、フリーランスの男性看護師が主役の話というのは今までなかったのではないでしょうか。それも僕が演じる歩は、医師の指示で医療行為を行うことができる“NP(ナース・プラクティショナー)”という看護資格を持ち、アメリカでスーパードクターの補助をしていたという役柄。しかし日本ではNPの認知度も活用度も低いため、思うように仕事ができず、葛藤を抱えながら日々患者と真摯に向き合う姿が描かれています」

歩は、意識とプライドがやけに高く、医師にも真っ向から盾突く、超ド直球ナースだが、岡田さん自身は好感を持っているそう。

「一見感じ悪そうですが、ストレートに意見を主張し、ストレートに悩み苦しむ、素直な性格の持ち主。病院にはびこるしがらみに立ち向かい、医療現場を変えていこうとする根底には、患者さんの命を救いたいという信念が感じられます。その歩の真っすぐさに僕自身惹かれています。回を重ねるごとにその想いを強く感じられるようになるので、視聴者の方にも愛してもらえると思います」

歩の相棒となる謎のスーパーナース・九鬼静を演じる中井貴一さんとは、10年以上ぶりの共演となる。実際にタッグを組んでみて、日々多くのことを学んでいる。

「クランクイン前は久々の共演に緊張していたのですが、実際にお会いすると本当に素敵な方。今ではなんでも相談できるようになり、台本に対して、演技に関してだけでなく、主演としての現場での立ち振る舞いなど、俳優の先輩としてアドバイスをいただいています。その中でも『大きい嘘はいいけれど、小さい嘘はダメ』という貴一さんの言葉がすごく胸に響いています。ドラマというのはフィクションであり、大きい嘘なんですけど、その中に小さな嘘を重ねてしまうと、リアリティや説得力が失われてしまう。だから一つ一つのシーンを妥協せずに、丁寧に作っていくことの大事さを教わりました。その想いを共演者やスタッフとも共有することで、緊張感を持ちながらクオリティの高いドラマを作っていけている実感があります」

医療従事者をはじめ、多くの人に見てもらいたいと話す。

「まだまだ不安な日々が続く中、医療の最前線で闘い続ける医療従事者の方々にはリスペクトしかありません。本作はこれまでの医療ドラマと違い、手術シーンではなく、オペ室に行く前の舞台裏が見どころにもなっています。患者さんに寄り添い、不安や苦悩を和らげる看護師の姿に焦点を当て、丁寧に描かれているので、多くの人に見てもらいたいです。また歩と静の何気ない会話の中にもハッとさせられるようなセリフがちりばめてあるので、そこも注目して見てもらえたら嬉しいですね」

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『ザ・トラベルナース』 中園ミホが贈る新・痛快医療ドラマ。アメリカ仕込みのナース・歩(岡田)と伝説の看護師・静(中井)、熱き哲学を持つふたりのトラベルナースが命の現場に改革のメスを入れる。毎週木曜21:00~、テレビ朝日系で放送中。

おかだ・まさき 1989年8月15日生まれ、東京都出身。ナレーションを務める『SWITCHインタビュー達人達』は、毎週月曜22:50~、NHK Eテレで放送中。清原果耶さんとW主演の映画『1秒先の彼』は2023年夏公開。

※『anan』2022年11月2日号より。写真・土佐麻理子 スタイリスト・大石裕介 ヘア&メイク・中西樹里 インタビュー、文・鈴木恵美 衣装協力・コム デ ギャルソン・オム ドゥ

(by anan編集部)