「大丈夫です」「させていただきます」はNG? 気を付けたい言い回し6選

2021.4.18
日常会話でよく使う言葉の中には、意味が曖昧だったり、ネガティブな印象を与えたりして、相手を不快にさせてしまうものも。ピリつき回避には、正しい使い方を理解するのが不可欠。ついつい使いがちな言い回しや口グセの正しい用法をマスターしましょう!

間違えがちな言い回し

1、大丈夫

「大丈夫です」+意思表示の言葉をつける。

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「大丈夫」は、本来、頑丈で安心できる様子を表す言葉。

「そこから転じて、『わかりました』『できます』という意味でも使われるようになりました。ところが近年、とくに若い人たちの間で『必要ありません』など否定の意味で使われるケースが増えています。キツい印象が和らぐような感じがするからだと思いますが、こういうどちらとも取れる言葉は、相手と意思疎通するうえで誤解が生じやすい。たとえば何か頼まれた時『大丈夫です』の後にできるかできないか、意思を明らかにする言葉をつけると、間違いないでしょう」(メンタルアップマネージャ・大野萌子さん)

正しい用法
Aさん:「○日までにできる?」
Bさん:「大丈夫です、できます」

2、すみません

齟齬を避けるため明確な言葉に置き換えよう。

これも「大丈夫」と同じく、紛らわしい言葉。

「たとえば『この仕事やっておこうか』と言われた時、『すみません』とだけ答えると『お願いします』という意味で恐縮しつつ相手に任せたいのか、『すみません、私がやります』という意味で謝罪に加えて自分がやると言っているのか、相手は迷ってしまいます。『すみません』はいろんな意味で使える便利な言葉ですが、仕事など大事な場面で行き違いになったら問題。相手に任せたいなら『ありがとうございます』など、自分の意思をはっきり示せる言葉で伝えてください」(コラムニスト・石原壮一郎さん)

正しい用法
Aさん:「あなたの分のコピーも取っておきましょうか?」
Bさん:「ありがとうございます」

3、させていただきます

相手の許可と恩恵を得ている時に使う言葉。

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これは「させてもらう」の謙譲語。「させていただきます」を使っておけば丁寧に聞こえる、とばかりに多用する人が最近増えているが、正しい使い方は?

「相手に許可をもらっていることと、恩恵を受けていること。この2つの条件が揃った時に使う言葉です。たとえば『メールを送らせていただきます』という文面をよく見ますが、メールを送るのは相手の許可を得ているわけではなく、自分の行為を伝えているだけなので、『送ります』が正解。不必要に『させていただきます』を使うと敬語が軽く、恩着せがましく聞こえてしまいます」(大野さん)

正しい用法
BAD:「後日メールを送らせていただきます」
GOOD:「後日メールをお送りいたします」

4、けっこうです

気を遣う相手には柔らかい表現で置き換えを。

「けっこう」は、「それでよい」と「それ以上必要ない」という正反対の意味を持つ。

「これも紛らわしい言葉。単体で使わず『はい、けっこうです』など『大丈夫』のように肯定か否定どちらか意思表示の言葉をつけると間違いがないと思います。ただ、『けっこう』は少し冷たい印象も。相手より自分の立場が上の場合はいいと思いますが、そうでないと使いづらいかもしれません。そんな時は、『不要』の場合は『お気遣いなく』。『お手すきの時でけっこうです』は『お手すきの時で構いません』などと言い換えるといいでしょう」(大野さん)

正しい用法
Aさん:「コーヒーいりますか?」
Bさん:「お気遣いなく」

5、なるほど

相槌のバリエーションを増やすこと。

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相手の発言への感心を表す時に相槌代わりに使われがちだが、安易に多用すると逆効果に。

「返事がこればかりだと、むしろ上の空で他人事のように聞こえてしまいます。『なるほど』と併用して、『いいですね』『そうなんですね』など相槌のバリエーションを増やせば、それも回避可能です。また、相槌としてではなく、相手の話を理解したことを伝えたければ、『なるほど、そのような企業努力があったからこそ、今日の成果があるんですね』など、何を理解したのかまで伝えれば、きちんと話を聞いていたことがわかってもらえるでしょう」(大野さん)

正しい用法
Aさん:「Aという案もありますよ」
Bさん:BAD「なるほど」/GOOD「いいですね」

6、けど/でも/だって

逆説は封印し、肯定から入って印象アップ。

相手が言ったことを否定するわけではないのに、こうした否定的な言葉で話し始めてしまうクセがある人もいるのでは。

「これはやはりネガティブな印象を与えてしまいます。とくに『けど』は、文頭に限らず、たとえば『○○してくれるといいんだけど』と言うと責任転嫁のニュアンスに。極力使わないほうがいいでしょう」(大野さん)

ただ、どうしても相手の話に反論したい、という時は?

「『けど』ではなく、あえて『確かに』など肯定から入るのも一案。実際は反論していても、最初に肯定すると相手の心証が和らぐと思います」(石原さん)

正しい用法
Aさん:「○○は、××ですよね」
Bさん:BAD「けど、○○は△△だと思います」/GOOD「確かに! 私は○○は△△だと思います」

大野萌子さん メンタルアップマネージャ。企業や一般向けにメンタル講習を行う。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)など。

石原壮一郎さん コラムニスト。大人が身につけたいコミュニケーション術を著書やメディアで発信。近著は『超実用 好感度UPの言い方・伝え方』(ワン・パブリッシング)。

※『anan』2021年4月21日号より。イラスト・丸ゐまん丸 取材、文・保手濱奈美

(by anan編集部)

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