山田孝之、ミュージカルへの挑戦は「どうせやるなら無謀なほうがいい」

2020.9.16
福田雄一さんが手掛ける超人気演目が、来年1月、新キャストで帰ってくる! 2021年1月から上演予定のミュージカル『モンティ・パイソンのSPAMALOT』に主演する俳優の山田孝之さんに、舞台のお話プラス自身が「大切にしている言葉」についてお聞きしました。

どうせやるなら無謀なほうがいいと思って始めたのがミュージカルへの挑戦でした。

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数年前に福田さんからいくつかミュージカルのお話をいただいた時に、「福田さんがこれは山田でやりたい、というものを選んでくださったらやります」ってお答えしたんです。今回のオファーもその流れでいただいたんですが、あんなに面白い作品をやれるならぜひ、という感じでした。

ただ、これまでアーサー王を演じていたユースケ・サンタマリアさんとは全然違うタイプだけに、一体僕にどんなアーサー王をやらせようとしているのかに興味があります。扮装からメイクまで作り込んだ舞台は初めてだし、何より、モンティ・パイソン自体、ドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズにも影響を与えた作品。実際、モンティ・パイソンのネタも入ってますしね。

そもそもミュージカルは、福田さんとやった2014年の『フル・モンティ』が初なんですよ。舞台自体も初めてでしたが、どうせやるなら歌とか踊りとかできないことだらけの無謀なほうがいいと思って始めた挑戦でした。実際、やっている最中は必死でわからないけれど、舞台が終わって数か月後にカラオケに行くと、ちょっと上手くなっているのがわかる。今回が4作目ですが、微々たるものでも成長できている気がします。

芝居はコメディに限らず、怒る場面も泣く場面も大事なのはすべて間で、それさえわかれば難しさはそんなにないんです。ただ、これまでやってきた時代劇、ラブストーリー、社会派ドラマ、ナレーションの仕事を含め、経験してきたものすべてが出せる場がコメディ。いままでに得たものを発揮していきたいですね。

大切にしている言葉

いま自分のなかで大事にしてるのは、生きていく上でも仕事を選ぶ上でも「自分がワクワクすることを選ぶ」ということ。そうじゃないと、心が死んでしまうと思って。ただ、30代に入ってからここまで、そうやっていろんなことを突っ走ってやってきたけど、走れば走るほど新しいことに興味が湧いてきちゃうんですよ。この調子でいくと体がもたないんで、最近はほどほどに。たまには止まって冷静になる時間を作らないとって思っています。

やまだ・たかゆき 1983年10月20日生まれ。鹿児島県出身。出演映画『新解釈・三國志』は12月11日公開。近年は、俳優業のほか、作品の企画・プロデュースなど活躍の幅を広げている。長編初監督となる映画『ゾッキ』は’21年公開。

ミュージカル『モンティ・パイソンのSPAMALOT』featuring SPAM(R)とは? 2021年1月より、東京、大阪、福岡で上演。ナンセンスな笑いで人気を博したイギリスのコメディグループ、モンティ・パイソン。彼らが手掛けた映画を、メンバーのひとりエリック・アイドルらが自ら“パクって”ミュージカルを制作。’05年にトニー賞最優秀ミュージカル賞を受賞した作品で、日本では福田雄一さんの上演台本・演出により’12年、’15年に上演。今回が再々演となる。

※『anan』2020年9月23日号より。写真・内田紘倫(The VOICE) 取材、文・望月リサ 撮影協力・AWABEES

(by anan編集部)