骨の常識・新常識!
骨は無機質な土台ではなく、臓器の一つと捉えよう。
さまざまな形をした200個余りの骨が組み合わさってできている骨格。全身を支える骨を、無機質な土台だと思うのは間違い。「骨の内部の骨髄では血液を作り、カルシウムの貯蔵場所でもあります。最近では、免疫系統とも深く結びつきがあること、若さを保つ成分を産出していることもわかってきました」(リハビリテーション科専門医・松宮詩依先生)。成長し、変化もする骨は、有機的な臓器の一つと捉えるべき。
毎日少しずつ、死ぬまで生まれ変わっていくもの。
骨は、非常に硬い皮質骨と呼ばれる外側と、内側のスポンジ状の海綿骨で構成されている。「骨を壊して吸収する破骨細胞と、新たな骨を作る骨芽細胞が作り替えを行い、常に代謝しています。一生続く働きですが、20代後半から30代は骨を作る力と壊す力のバランスが均衡している時。このバランスが崩れ、壊す細胞の働きが強くなることで起きるのが、骨の中がスカスカになる骨粗しょう症です」
男女の骨格の最大の違いは肋骨と骨盤にある!
男女のカラダの作りの違いを生む、最大の原因が肋骨と骨盤。男性は肋骨や骨盤の大きさが均一で、胴体がストレート。一方女性の肋骨は裾すぼまりなので、ウエストラインのくびれを生む。骨盤は幅広で高さが低く、仙骨や尾骨が男性よりも後ろに出るのが特徴。「男性に比べ、股関節から膝関節に向かう大腿骨が大きな角度をとるので、膝関節の負担が大きいんです。女性の方が膝関節炎になりやすい原因と考えられます」
肌同様、骨も老化して痩せ衰え変形する。
肌の老化は、体内にあるコラーゲンの減少が主な原因。「実は肌だけでなく、骨の組織にもコラーゲンは関わっています。肌の老化は目に見えてわかりやすいですが、骨も老化しているんです。加齢によって骨自体が痩せ、もろくなり、全体的に下に落ちて前に崩れる傾向があります。最近は骨の糖化による衰えも注目されています。細胞を劣化させる余分な糖質の摂取を控えることは、骨のアンチエイジングにも効果的です」
松宮詩依先生 リハビリテーション科専門医、形成美容外科医。東京皮膚科・形成外科銀座院勤務。予防医学に精通し、リハビリ医療にも携わる中、骨や筋肉のアンチエイジングを提唱する。セミナーなども開催。
※『anan』2019年10月30日号より。イラスト・山中玲奈 取材、文・板倉ミキコ
(by anan編集部)
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