いい汗って実はキレイ。においもベタベタもナシ。
汗の基本的な機能は、体が火照った時にそれを冷やそうとすることなので、いい汗の最たる条件も自ずと“必要な時にかく”ということになる。そのほか汗の“質”にも注目を。
「いい汗には、細菌を繁殖させる原因となる余分な成分が含まれていないので、サラサラしていて、においもほとんどナシ。その場はもちろん、乾いたあとからにおいを発することもないので、あまり汗クサさを気にしなくていいんです」(内科医・石原新菜先生)
質に加えて、“量”も判断材料に。
「必要な時に汗が出ないのは問題ですが、かきすぎるのもよくありません。体内に余分な水分が溜まっている表れで、漢方では水毒といいます。それにより体が冷え、代謝が低下し、悪い汗に…という悪循環です」
いい汗には、体が喜ぶメリットがいっぱい!
汗の役割は体にこもった熱を放出することだけれど、それと同時に、いい汗をかくと、体にはさまざまなメリットがもたらされる。
「その一つがデトックス効果。私たちの体には、食べ物に含まれる添加物などにより、日々、毒素が蓄積されますが、こうした毒素は汗と一緒に体外に排出されるので、1日1回は汗をかきたいところ。すると、体が持つ本来の力が取り戻せて、体調が良くなったり、肌がキレイになったりするのです」
また、汗には免疫力との関連も。
「汗をかくということは、体温が上がったことを表します。体温が上がると血流が良くなり、それを習慣化することで免疫力がアップ。病気に負けない体づくりにつながります」
いい汗をかくための3つの心得をご紹介!
心得1 運動
軽めでいいので体を動かして、1日1汗、体温1度上げ。
「汗をかくには、体温を1度上げること。必要な時にスムーズに汗をかけるように、1日1汗、体温を1度以上上げることを目指して、運動を取り入れましょう。もちろんハードな運動でたっぷり汗をかくのもいいのですが、それを毎日続けるのは大変なので、ウォーキングなど続けやすい運動で、汗をかくように心がけて。それも難しい場合は、1日にスクワット30回でもOK。筋肉がつけば代謝が上がって、汗をかきやすい体にもなります」
心得2 お風呂
湯船に出入りを繰り返し、汗腺をトレーニング。
「日頃から、汗腺を開いたり、閉じたりという練習もしていないと、いざという時にいい汗をかけません。そのトレーニングの場として最適なのが、バスルーム。3分間熱めのお湯に浸かり、3分間体を冷ますを、3回繰り返す『3-3-3入浴法』で汗腺の開閉を促します。また、湯船から上がって、約20度の冷水を30秒浴びるということを数回繰り返す『温冷浴』も汗腺の開閉に効果的。これはサウナのあとに水風呂に入るのと、同じイメージです。鈍っている汗腺が鍛えられます」
心得3 食事
野菜中心の食事にシフト。血液から汗をキレイに。
「肉や油ばかりを摂っていると、血液から作り出される汗には、皮膚の細菌のエサになる栄養がいっぱい。一方、野菜中心の食生活を心がけると、汗の中の余分な栄養が減り、細菌の繁殖が抑えられます。よって、においのしないいい汗に。また、食事療法の観点でいえば、あまり運動をしない現代人にとって、3食は実は過多。朝をスムージーなど飲み物で済ませて、昼、夜の2食にしたほうが、夜から昼にかけて余分な糖や脂肪がしっかり分解でき、血液がキレイになります」
石原新菜先生 イシハラクリニック副院長。漢方医学を中心とした治療を行う。著書に『やせる、不調が消える 読む冷えとり』(主婦の友社)など多数。
※『anan』2019年8月28日号より。イラスト・沼田光太郎 構成、文・保手濱奈美
(by anan編集部)
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