頑張りやさんが陥る“いっぱいいっぱい”ループを抜け出すには…

2018.2.7
頑張る、なんでも頑張る。やる気ゆえに仕事を詰め込み、結果的に時間&余裕がなくなり、仕事の質も低下。そんなあなたは、2つのステップで、仕事にかけるキャパを広げるレッスンを。バラエティプロデューサーの角田陽一郎さんに聞きました。
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順序をつけたり選ぶことをやめ、環境に身を委ねて仕事をしよう。

あれもやらなきゃいけない、こっちも片付けなきゃ。今あるタスクだけでもいっぱいいっぱいなのに、さらなる案件が降ってくる…。頑張りやさんが陥りがちなこのループ。混乱した状況を、なんとか自分でコントロールして乗り越えたいと思うものですが…。

「そもそも仕事とは、往々にして“他者の都合”にコントロールされるもの。自分の都合だけでは調整できません。例えば僕の仕事である“テレビ番組作り”なら、タレントさんの撮影時間が1時間しか頂けない場合は、その1時間でできることを考えるのが仕事なわけです。そこで“2時間ないと作れない”みたいな、こちら側の都合を持ち出してコントロールすることは、不可能なんです。環境的なマイナス要因は、どの仕事にも必ずある。ならば抗うのではなく、環境に身を委ね、そこでできることを考えるような思考法へと変えたらいいんです。その枠の中で最も心地よい状況は何か、が大事なんです。また、何を先にやると効率が良いか、といった順序もあえて考えない。来たものからただ順番にこなす。結果的には、それが一番効率が良い方法だと思います」

フルに詰め込まず、埋める率は7割程度。バッファを持つと、一つ一つの質が向上。

でも、環境に身を委ねまくってしまうと、頼まれた仕事を全部受けることになり、逆にいっぱいいっぱいになるのでは…? 

「そこで覚えたいのが、まずは“詰め込みすぎない”ということ。理想は、自分のキャパの7割程度にし、残りの3割は“バッファ”としてキープしておくことが、カギです」

例えば多忙な人の場合、2時間あれば30分の打ち合わせを3本入れられる…と思うものですが、そこを2本にしてみる。

「間に30分の空き時間が生まれますが、そこがバッファ。まず時間が空いていることで心に余裕が生まれ、心が落ち着きますし、次の打ち合わせに向けて頭の中もゆっくりと準備ができる。打ち合わせの本数が減るので、仕事量は減っていますが、打ち合わせの質は上がるので、結果的にはこっちのほうが、“いい仕事”ができると思います」

とはいえ、キャパの7割にとどめるためには、仕事を断るという覚悟も必要になるのだが…。

「断っていいんです。大事なのは断り方。“忙しいから無理です!”と正論をかざすのではなく、笑顔や言葉遣いでチャーミングさを持って断る。ぜひその術を身につけてください」

角田陽一郎さん バラエティプロデューサー。TBS を経てフリーに。著書『「好きなことだけやって生きていく」という提案』(アスコム)など。

※『anan』2018年2月14日号より。イラスト・小迎裕美子 

(by anan編集部)


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