多くの女性がダイエットに失敗するのは、カロリーベースの誤った食事法を続けた結果、基礎代謝が落ちてしまうから。
「食べるダイエットの基本は、体を温める食べ物をしっかりと摂ることです。すべての栄養素の中で熱を作るものは3つ。それがタンパク質と糖質、脂質なのです。タンパク質は、熱を作り出す筋肉の大切な材料。糖質は熱を生み出し、タンパク質の代謝も助けてくれる。脂質は細胞を元気にし、体を温める働きがあります」(管理栄養士・伊達友美さん)
これまでのダイエットでは削られていたこの3つが、実は痩せるために必要不可欠だったのだ。カロリーにとらわれずきちんと食べるべきだけれど、気をつけたいのはそれぞれの選び方。
「糖質と脂質は、量ではなく“質”を重視して。反対に、タンパク質は“量”が決め手。思い切ってたくさん食べましょう」
3つのメイン栄養素の摂り方を、下記で詳しくチェックして。
糖質:敵視禁止、しっかり食べてOK。ただし小麦ではなく、米を中心に。
「糖質はタンパク質の代謝に関わるものでもあり、また、極端に減らすとストレスの原因に。毎日きちんと食べてください」
ただし、小麦ではなく米を。
「米は小麦に比べて吸収が遅く、血糖値の上昇も遅い。血糖値がゆっくり上がると、糖を脂肪に変えるインスリンの分泌も少なくなります。つまり脂肪になりにくい。また、ご飯の糖質は便秘予防にも役立ちます」
ちなみに砂糖は吸収が早く、やはり避けたい糖質。
「間食で毎日砂糖を摂るくらいなら、ご飯で満足感を得て」
脂質:体を温める効果が一番高い栄養素。良質なものを選んで、適量を摂って。
3つの栄養素の中で、一番カロリーが高いのが脂質。太るモト、と思われがちだけれど、
「カロリーが高いということは、体を温める力も強い。適量をきちんと摂りましょう。抗酸化など体に良い作用があって体脂肪になりにくい、オメガ3系の油を選ぶことがポイントです」
それが、エゴマ油やシソ油、アマニ油などの植物油。青魚やくるみ、甘栗、果物の種にも豊富という。一方、
「肉の脂やマーガリンなどの加工油は、体内に溜まってしまう油。極力避けましょう」
タンパク質:代謝を上げるのに欠かせない素材。肉や魚、卵を毎日必ずテーブルに!
「今の女性には、全体的にタンパク質が足りていません」
と、伊達さん。ダイエットとなるとそこからさらに減らしてしまうため、圧倒的に不足してしまうのだそう。
「熱を作る働きを持つ、筋肉のもとになる栄養素。筋肉が増えればそれだけ基礎代謝が上がり、より体が温まります」
大豆製品などでもタンパク質は摂れるけれど、
「温める力が大きいのは、肉や魚、卵など動物性のタンパク質。肉は、脂身の少ないものをチョイスすることもポイントです」
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