「ロックバンドって人間がやっているものだし、まとまりとか仲の良さからくる温もりを外に出す存在だと思っています」とボーカルの森良太さん。なるほど、キャリア10年の活動で育てたものは、そのままこのバンドの魅力になっていそうだ。
「すべての楽曲は森君が書いているんですが、彼しかもっていないフィルターを通してできあがる曲は、どれも本当に名曲だと感じます。昔は、ロックはうるさいって偏見があった人なのに(笑)、洋楽も含めていろいろ聴かせたら、どんどんいい曲を書いてくれるようになったんです」と、バンド結成メンバーの白山治輝さん。幼いころは合唱団に在籍し、クラシックを聴いてきた森さんを、彼がいわば“不良の道”に誘い込み、ギターロックバンドとして成長してきた。
「音楽とは崇高なもの、と思いすぎていたんですね。教えてもらって感謝しています。おかげでロックには歌詞とボーカルが重要だと分かり、そこから、歌うこと、曲を作ることがどんどん楽しくなってきた」(森)
最新作『the Sun』は、従来の作品よりも、相当ポップな方向に向かったアルバムになったそう。
「特に歌詞の面で、深く読み解くような曲が多かったんですが、このアルバムは直接的な言葉でメッセージを伝えています。かといってメッセージが強すぎて、バンドより《歌》が前面に出てしまうのは違う。そのバランスには気を遣いました」(森)
「スタジオで曲をもらってアレンジしながらも、ワクワクするようなめっちゃいい曲がたくさんあります。早く聴いてほしいですね」(田中駿汰)
「まるで音楽のジャンルが変わってしまったというほどの大きな軌道修正、だと思います。これをどうリスナーが受け入れてくれるか、いますごく楽しみなんです」(小川真司)
バンド名を冠した意欲作『the Sun』を抱えて2月からは長いツアーがはじまる。4人の熱量が溢れるステージを見せてくれるはずだ。
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