「骨は、家に例えるなら支柱のような存在。体を支え、姿を形作ります。あらゆる動作を助けるのも骨。立つのも座るのも、骨があるからできることなのです」とは、骨に詳しいことで知られる、鍼灸師の石垣英俊さん。骨はさらに、重力や地面からの衝撃を和らげるという大事な働きを担っている。
「一番上に重い頭を乗せている人間の骨格は本来、そうした力に耐えられる構造になっています。ところが姿勢の悪さなどによって骨にゆがみやねじれが生まれると、力が間違って伝わり、体に負担がかかってしまう。関節の痛みや筋肉のコリを生じたり、内臓の不調を招くこともあります」
重力を上手に受け止めて健やかな体でいるためには、骨の状態を知り、ゆがみを取り除くことが大切という。自分でできるチェック法を教えてもらった。
「とくに女性は、脚にゆがみのある人が少なくない。見た目の問題だけでなく、腸やホルモンバランスにも影響します。左右差を意識しながらチェックしてください」
さっそく自身の骨の形をチェックしてみましょう!
膝を曲げて、両足にずれがないか
足を腰幅に開いて立ち、手を膝の上へ。前にかがみながらゆっくりと膝と足首を曲げる。どちらかの足首が内側に傾いていないか、足首のしわに左右差がないか、膝とつま先の方向がずれていないかなどを見る。
→ずれていたら…脚のトレーニングを!
足首をつかんで、左右の周径差がないか
膝を離した状態で椅子に座って、両足首をくるぶしの上からつかむ。どちらかが片方より太く感じられる場合は、そちら側がねじれているか、足のアーチが崩れている可能性が。膝痛や腰痛があるようなら要注意。
→左右差があれば…脚のトレーニングを!
かかとに左右差がないか
左右のかかとで、皮膚の状態や骨の形に差がないかを見る。さらに親指と他の4本の指で挟んで、感覚の違いをチェック。痛みがあれば負担がかかっている可能性大。同じ側の股関節に、違和感があることが多い。
→左右差があれば…脚のトレーニングを!
あばらに軽く圧をかけ、下に落ちてないか、左右対称か
あばらのやや背中寄りの下方に両手を当て、前へと滑らせる。やや圧をかけて皮膚越しに骨に触れ、高さに左右差がないかを調べる。鏡で見比べながら行うと分かりやすい。胸の上の部分もチェックするとよい。
→左右差があれば…肋骨のトレーニングを!
鎖骨の高さが左右対称か
両手を胸の上で重ねて指先で鎖骨に触れ、左右に滑らせる。ひっかかりがないか、突出具合が左右で異なっていないかをチェック。これも鏡を見ながらだと分かりやすい。肩の高さの左右差もあわせて確認を。
→違和感があれば…鎖骨のトレーニングを!
背骨が曲がっていないか、出っ張りがないか
椅子に座って上体を前に倒し、片手で背骨に触れる。仙骨から始めて首方向へ、手が届くところまででOK。飛び出していたり、骨と骨の間が極端に狭くなっていないか、痛みがあるところがないかを確認する。
→違和感があれば…背骨のトレーニングを!
首の後ろに触れ上を向くと骨が出っ張った状態か
首の後ろの下部の、飛び出た骨の左右に両手の3本指の腹で触れ、優しく圧をかけながら軽く上を見上げる。くぼみができるのが正常だが、頸椎が指先に触れたままの場合は、ストレートネックである可能性が。
→出っ張っていたら…背骨のトレーニングを!
骨盤の位置をチェック
鏡を見ながら、左右の腰骨に両手の人さし指と中指を当てる。へそとの距離や高さの違いをチェック。「女性は骨盤が前に傾いている人が多い。仰向けに寝た時に尾てい骨が床に当たって痛いようなら要注意」
→違和感があれば…骨盤のトレーニングを!
股関節の状態を確認
両膝を立てて床に座り、かかとをそろえる。そのまま仰向けに寝て、膝の高さに左右差がないかを見る。差がある場合は、「股関節や骨盤に左右差がある可能性が。股関節疾患が隠れているケースもあります」
→左右差があれば…左右差があれば骨盤のトレーニングを!
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