【マインド編】もっと自分と相手をよく知るための性愛コミュニケーション&テクニック

「なかなか自分の思いを伝えられない…」「もっと愛し合いたいのに回数が減ってきている…」など、セックスについて悩んでいる人は少なくない。そこで、自分とパートナーがより深い繋がりを感じられるためのコミュニケーション術から実践的なテクニックまで、3人の性の賢者がレクチャー。今回はセックスの満足度に繋がる、日々のマインドセットについて。

Index

    教えてくれた方々

    Profile

    鰻澤智美

    鍼灸師、ヨガインストラクター、房中術コラムニスト。陰と陽の気を整える中国古来の養生法をもとにした「房中養生」を発信。機能解剖ベースの運動指導と東洋医学的な手技療法を用いたヘルスケアに取り組む。

    瀧本いち華

    性知識系YouTuber。“タブー視されている性の知識を大人に広める”をテーマにYouTubeチャンネル「瀧本いち華の性知識アカデミー」で性教育・セックス・男女の性質について発信。著書に『おとな性教育』(KADOKAWA)。

    なつえり

    性愛コミュニケーション・ナビゲーター、日本性科学会会員。「“満ちる”性愛の“たしなみ”」をYouTubeや各種SNSで発信している。ラブグッズを年間約100個ほど研究しており、体験レビューも人気を集めている。

    日々のマインドセットがセックスの満足度に繋がる

    性の話はユーモラス&ポップに

    性についての会話をユーモラス&ポップに日常生活に落とし込む

    性の話はタブーという雰囲気は以前より薄れてきたが、いまだにパートナーと性的なことを共有するのが恥ずかしいと感じている人は多い。

    「まず日常的かつオープンに話し合える関係性を恐れないマインドを持つこと。そしてなるべくシリアスな感じにならないように、二人でお酒を飲んだりテレビを見たり、くつろいでいる時にさらっと話題に出してみるのがおすすめ」(なつえりさん)

    また二人だけのサインやルールを決めて、楽しい遊びにするのもあり。「昔流行った『イエスノー枕』のように、口に出さずとも思いを共有できるようなアイテムを作ると、伝えることへのハードルが下がります。私の場合、『今日はしたい気分だよ』と伝えたい時は、夕飯に特別な箸置きを出してアピールします(笑)」

    パートナーに魅力を伝え続ける

    パートナーの性的な魅力を伝え続けることで、自分自身が相手を性的に見続ける努力をする

    長く一緒にいると、相手のことが性的対象に見られなくなり、セックスレスになってしまうことも。

    「心理的距離と物理的距離は連動する傾向があります。だから好きな気持ちをいつも最高潮にしておくと、相手の一挙手一投足がより魅力的に、愛おしく感じられ、触れられた時の興奮度も自然と上がります」(瀧本さん)

    「『あなたの手ってセクシーだよね』『食べている時の口元がエロい』など、パートナーのセクシュアルな部分を積極的に伝え、気分を高ぶらせてドーパミンを出す工夫を。興奮する火種を日常的に作っておくと、お互いの性欲スイッチが入りやすくなります」(なつえりさん)

    マスターベーションする時もパートナーを対象にしたり、日頃から自己洗脳して気分を上げる努力を。

    「自分がしたいこと」を相手に伝える

    日頃から、セックスだけではなく「自分がしたいこと」を相手に伝える土壌を作る

    スキンシップは我慢せずに、おねだりする習慣を。

    「どんなに忙しくても、ほんの一瞬でも自分を受け入れてほしい時は、素直な気持ちをぶつけてみましょう。恥ずかしくてなかなか言えない人は、映画など、間接的に何か話題を出して『こういう触れられ方、好きだな~』など、少しずつ自己開示を積み重ねていくことが、日常的な性的コミュニケーションを促進します」(鰻澤さん)

    自分から先に本音を出すと、相手も心を開きやすい。

    「それは、相手から受けた好意は同じように返したいと感じる“自己開示の返報性”という心理現象からくるもの。『どう思ってるの?』と問いただすのではなく、『私はこう思う』と自分の思いを優しく差し出せば、何でも話せる関係性が築きやすくなります」(なつえりさん)

    生活を整える

    生活を整えたり情報を遮断したりすることで、自分の五感を敏感に

    お互いの五感を磨いたり体のメンテナンスを行うことで、感覚は研ぎ澄まされ、最高のセックスは生まれる。

    「今の時代、ネットで調べれば性的な情報にすぐにアクセスできますが、それを鵜呑みにしているとコミュニケーションを阻害する可能性が。情報に頼りすぎず、お互いの五感や自然な感覚を観察し合い、心地よさのグラデーションを細かくしていく作業を丁寧に行っていくことで、心が通い合ったセックスに繋がります」(鰻澤さん)

    感度が鈍っていたり、それ以前に性欲さえも湧かないという人は、心身ともに疲れが溜まっている可能性が。

    「性欲は心身の健康状態を映すバロメーターのひとつ。睡眠・運動・食事などのバランスを整えてあげることで、本来の性欲を発揮しやすくなります」(瀧本さん)

    実践Point

    1. 普段からNOよりも“嬉しいこと”を10倍伝える

    日頃のポジティブなフィードバックが信頼のベースに。「人間は普段からたくさん褒められると、たまに嫌なことがあっても心が折れたり傷ついたりしません。1のネガティブを受け入れてもらうために、9のポジティブを日頃から伝えよう」(なつえりさん)

    2. 気分が乗らない時は、次に繋がる返しを

    「今日はダメ」と、一刀両断して拒むのではなく、代替案を具体的に示すこと。「『明日早いから今日はハグだけにしよう』『週末にゆっくりしたいな』と、具体的なリクエストを提示すると、相手のプライドを傷つけずに、感覚の擦り合わせができます」(瀧本さん)

    3. クリエイティブな表現で五感を大切に育てていく

    自分の思いを口に出したり、表現するのが苦手な人は、日頃から感じたことを言葉にする練習を。「たとえば食事の時は『これは繊細な味付けで私好み』とか、素直に言葉にできるようになると、自分も相手の感情を敏感に感じ取れるようになります」(鰻澤さん)

    テクニック編はこちら

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    イラスト・チヤキ 取材、文・鈴木恵美

    anan 2507号(2026年8月5日発売)より
    Check!

    No.2507掲載

    愛とSEX

    2026年08月05日発売

    心の通い合ったパートナーとの大切な時間であるSEXと真摯に向き合い、様々な角度から考察。性と向き合い、心を解放して慈しむ、幸せな時間への一助となるような一冊となっています。

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