江原啓之「歴史と文化のある場所は学びの宝庫」 沼津御用邸記念公園を訪れる

ライフスタイル
2025.01.11

江原啓之さんが、日頃の言動を顧みる場所、たましいの立ち位置を見つめ直すのにふさわしい歴史と文化のある場所「沼津御用邸記念公園」へご案内します。

「心を形にしたのがマナー。大事なのは心です」と江原さん。歴史ある建物と日本の文化が教えてくれる心のあり方とは?

歴史と文化から、学びを得ましょう。

ここ沼津御用邸のように格式高い場所に足を踏み入れるとマナーがわからないと思う方もいるでしょうが、堅苦しく考える必要はありません。なぜならマナーというのは心を形にしたものだからです。例えば、建物に対するリスペクトがあるから、畳の縁を踏んではいけないと思う。相手への尊敬があるから、上座や下座を意識して座る。心がマナーという振る舞いに表れ、相手を尊重する人間関係につながるのです。沼津御用邸をはじめ、日本各地にある古い旅館や料亭などでも、そうした心は学べます。目上の方と料亭などを訪れた際、どこに座ればよいかわからなければ「私は下座に…ごめんなさい、下座ってどこでした?」と勉強不足な気持ちを素直に言葉に出してみて。黙って座るよりもマナーを意識していることが相手に伝わりますし、女将さんがそっと教えてくれることもあります。歴史と文化のある場所は学びの宝庫。訪れたらそこにある心を学んでほしいですね。

東附属邸は赤坂離宮にあった建物を移築したもの。「きれいに掃き清められた畳に座ると、おのずと背筋が伸びます。自らの心と向き合う場ですね」と江原さん。

床の間のある伝統的な和室に昔と変わらない柔らかな光が差し込む。

海に面した御用邸。庭の松は潮風を防ぐ役目も。

今では少ないガラス障子から庭を一望。

独特の風合いが美しいドイツ製の波打ちガラスは造営当時のもので今では入手困難。

 

照明には繊細な菊の透かし模様が。

小道には伝統的な沼津垣。潮風と海岸からの砂を防ぐための編み込み模様が特徴的。「その土地の知恵が受け継がれているんですね」

日本の心を体現した由緒正しき場所で静かな時を。
天皇のご静養先として明治時代に造営され、昭和に至るまで歴代天皇や皇族方も訪れている沼津御用邸。役目を終えた今は公園に整備。調度品などを展示した西附属邸をはじめ歴史が残る建物や自然豊かな風景は一見の価値あり。江原さんが訪れた東附属邸は昭和天皇の御学問所として使われたところ。現在は学びと文化に触れる場として茶道や華道、俳句などの研修に一般利用されている。

PROFILE プロフィール

江原啓之

えはら・ひろゆき スピリチュアリスト、オペラ歌手。1964年12月22日生まれ、東京都出身。一般財団法人日本スピリチュアリズム協会代表理事。吉備国際大学ならびに九州医療科学大学客員教授。一般社団法人日本フィトセラピー協会顧問。『お祓い箱 令和七年御託宣付き』(マガジンハウス)が好評発売中。公式HP

INFORMATION インフォメーション

沼津御用邸記念公園

静岡県沼津市下香貫島郷2802‐1 TEL:055・931・0005 9:00~16:30 【入園料】大人100円、小・中学生50円 【西附属邸観覧料込】大人410円、小・中学生200円※未就学児無料

写真・小川朋央 取材、文・やしまみき

anan 2429号(2025年1月8日発売)より

MAGAZINE マガジン

No.2429掲載2025年01月08日発売

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