妊娠中は、病院選びや職場への告知、産んだ後のことを考える期間。加えて体調が不安定な時でもあるけれど、「妊婦生活を楽しむことも忘れないで。マタニティの集まりを社会科見学のつもりで覗くのもおすすめ。異業種の同世代の妊婦との交流にもなりますよ」(静岡大学人文社会科学部教授・白井千晶さん)。
カムアウトは12週を目安に。
妊娠が分かったら、職場にはいつ、どう伝えればいい?
「妊娠直後は流産などのおそれもあるので、公表は控えて。ですが、何かあった時のために、信頼できる上司ひとりには伝えておくといいでしょう」(産婦人科医で医学博士の宋美玄先生)
その後、12週を過ぎて流産などの危険性が低くなったら、徐々にカミングアウトを。
「引き継ぎなどで迷惑をかけないためにも、また、この頃から始まるつわりや眠気などの不調を知ってもらうためにも、早めに言ったほうがいいでしょう」(宋先生)
そこから産休までの数週間は、「体調が悪いのに無理をしても、大した戦力にはなれない。空回りして気を使わせるより、困りごとを相談したほうが、周囲も接しやすくなります。先輩ママをランチに誘って産後の話を聞くのもいいですね。コミュニケーションを大切に過ごしましょう」(白井さん)
病院選びは産み方選び。
「出産場所は、通いやすく何かあったらすぐ行ける病院を選ぶのが前提です。その中で選択肢があるなら、無痛分娩ができるか否かがひとつのポイント」と、宋先生。
「無痛分娩は麻酔を使うお産のこと。痛みがやわらぐ半面、陣痛が進まないとまれに帝王切開になる場合も。麻酔なしの分娩は痛みはありますが、無痛分娩よりお産の進み方がゆっくりだとされます」
さらにそれぞれの中に、イメトレで出産の痛みを乗り越える、楽な姿勢で臨む、など、さまざまな方法が存在するのが現代のお産。
「ただ、これぞと思って選んでも、経過によってはその通りにいかないことも。できれば、くらいの構えでいると、希望通りにいかなくても落ち込まずに済みます」
保活より、地元の情報をチェック!
子どもを預ける保育園を確保する難しさが何かとニュースになる昨今。妊娠中に保育園探し、通称「保活」を始める女性も多いようだけれど、「生まれる前に確保するのは難しく、できることは少ない。それより、育児が始まって大変になる産後に頼れるサポートを調べておくほうがずっと有意義です」と、白井さんは断言。
「自宅で子どもの面倒を見てくれたり、預かってくれたり。そうした行政の団体や有償ヘルパーによる手助けが、どの地域にも必ずあるはず。ネットで調べたり、地域の保健師さんに聞くのもいいでしょう。サービスの度合いは自治体によって微妙に違うので、場合によっては地域を移ったほうが効率的なことも。もし引っ越すなら、やはり妊娠期間中に決めるのがベターです」
例えば、地域によってはこんなサービスも。
自治体の育児支援……育児や家事を手伝ってくれる有償ヘルパーの派遣や、会員同士で子どもを預かる「ファミリーサポート」、シルバー人材センターによる支援など。
民間団体……会員制の家庭保育として知られる組合員同士の全国組織「エスク」など。生協でも、一時預かりなどの育児支援サービスを行っていることが多い。
その他企業……家事代行やベビーシッターなどを事業内容とする民間の企業も選択肢のひとつ。料金は高めだけれど、自治体によっては助成金が出るところも。
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