鍼灸師・小井土善彦先生に、3つの冷えタイプと対策を教えていただきました。
【末端冷え】初期の冷えタイプ。まずは毛細血管を刺激。
足先に向かうほど冷たい人は、「末端冷え」タイプ。筋肉量が少ないため、全身に熱を運ぶ力が弱く、体の末端に熱が届かず冷えてしまう。足首を動かして血行を促進してみても、なかなか温かくならなければ、末端冷えが進んでいる状態。全身の血行が悪くなり、脳に必要な血液や酸素が不足して頭痛を引き起こすこともあるそう。
「日頃から手足をよく動かして毛細血管を刺激しましょう。また、靴下を履いたり、足湯をしたりして温めて。足湯をする時は、手で足を触って冷たいところを、お湯をはる時の量の目安にしてください」(小井土先生)
【下半身冷え】骨盤まわりの筋肉が怠けて、血流が悪くなっている。
足先だけでなく、ふくらはぎや太ももまで冷たくなりやすい人は「下半身冷え」タイプ。座りっぱなしや運動不足で骨盤まわりの筋肉を動かさないことで、太ももの血流が悪くなり下半身が冷えている。また、お尻や太ももにつきやすいセルライトは下半身冷えで代謝が落ちた結果ともいえる。さらに、寝付きが悪く睡眠不足になることも。
「もし、脂肪の少ない仙骨の上あたりが冷たければ、下半身の冷えが進んでいます。カイロを貼るならまずここです」(小井土先生)。
大股で歩いたり、鍼やお灸で、骨盤まわりの筋肉を刺激して血流を促して。
【内臓冷え】冷えが体の深部へ忍び込み、内臓機能までも低下!?
お腹を触ると冷たい時が多いという人は「内臓冷え」タイプ。体の機能を司る内臓まわりが冷えると、体全体がパワーダウン。冷えの深刻度はかなり高い状態。日頃から冷たいものを摂りすぎて胃腸が冷えていたり、ストレスによって自律神経が異常を起こし、手足の血管の収縮ができず、内臓に血液が集まらないため熱が不足するのだ。怖いのは、このタイプは、手足が温かく、冷えに気づかない人も多いこと。
「冷えを感じていなくても、お腹を触って冷えのチェックを。冷たい時はそのまま手を当てて温めてあげて。これも立派な手当てです」(小井土先生)