「見えなければいい」はNG! 色気を育む“日常ルーティン”5選

ライフスタイル
2020.11.22
オンラインなどで自宅を相手に見せる機会も増えた中、「見えなければいい」というマインドで行動していませんか? ずぼらな生活習慣から脱却し、暮らしの中から色気を育むアイデアを探してみました。

生活スタイルや美意識が気配となって表れる。

見た目だけではない。その人の内面から垣間見える“色気”は、日常生活が大きく関係してくる。

「外見で繕ったわかりやすいセクシーさではなく、ゆとり、品がある人に私は色気を感じます」と話すのは、ヘア&メイクアップアーティストの松田未来さん。

「自分に自信を持つことも色気の大事な要素。たとえば、日々の生活で本当に好きなものに囲まれて暮らすこと。見えない部分のパーツのケアもしっかりしておくことなど。自分を大事にし、自らが充足していることで、相手を“もっと知りたい”と惹きつける魅力が育まれ、色気となるのでは」

そして、その人の気配を作り出すともいえるのが、住空間。

「美しい見た目、とろける触り心地、良い香りなど、五感を刺激するアイテムは本能を呼び覚ましてくれます。たとえば、ファブリックはしっとりとした肌触りのシルク素材を選んだり、大きく模様替えをしなくても、スマートさ、品を意識すれば色気のエッセンスは宿ります」(インテリアスタイリスト・大谷優依さん)

できることから取り入れることで、日々の暮らしに艶を添えて。

五感を研ぎ澄ますための、日常のルーティン

1、雰囲気の出る、間接照明を取り入れる。

ムーディな空間作りに欠かせないのが、間接照明。

「日中は、外からの自然光や、仕事をしやすい直接照明で明るい環境がベストですが、夕方から夜にかけて取り入れたいのが間接照明。柔らかい光が心を落ち着かせ、リラクセーション気分を高めてくれます。照明は壁に当てたり、床に当てたり、楽しみ方は色々、目にも優しいです。ソファやラグの質感がライトの陰影で際立ち、普段とは違った非日常の空間を演出します」(大谷さん)

大切な人の急な訪問など、ここぞというときもライトアップするだけで、部屋がランクアップ。

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「提灯のような和の雰囲気で、柔和な光を放つランプがお気に入り。持ち手がついて簡単に移動できるのも便利」(大谷さん)。セスティタ・バテリア¥88,000(ROUND ROBIN store.roundrobin.jp/

2、本当に欲しいものだけを手に入れる。

物に妥協しないことも、知性や余裕を作り出すファクター。

「“値段が安いから”という理由だけで、適当に買ったものは愛着が湧かず、かえってストレスになることも。ずっと大切にできるか、使って心がときめくか、という理由で、納得して買ったものは生活だけでなく気持ちも豊かにしてくれます」(松田さん)。「身の回りのものは、多少値が張っても、好きなものしか置きません。大事に扱い、長く使える工夫もするので、結果的には経済的」(大谷さん)

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「料理するときに想像力を掻き立ててくれるのが、大好きな食器たち。シチリアの鮮やかな空気を感じるプレートや、一目ぼれしたボウルなど」(松田さん)

3、面積の大きいファブリックを使って模様替え。

模様替えをすると、気分転換になるだけでなくその人の多面的な魅力が引き出される。“部屋の模様替えには気力と体力が必要そう”と躊躇してしまう人も、少しの工夫で解決することができる。

「家具ではなく、ファブリックを替えるのが手軽でおすすめ。テーブルクロスやソファカバーなら、面積が大きい分、部屋のイメージがガラリと変わることも。私自身、テーブルクロスは大好きで、いくつも揃えて気分や来客のイメージでチェンジ」(大谷さん)

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「淡い色合いのグレーベージュのテーブルクロスは部屋までパッと明るくなります。家が茶色のフローリングなのでこれでバランスをとります」(大谷さん)。リネンブランケットW150×H200cm¥18,000(ラプアン カンクリ表参道店 TEL:03・6803・8210)

4、インテリアはトーンとテイストを揃える。

部屋をセンス良く見せたい場合は、基本のテクニックを活用。

「上級者だと、あえて色や明るさをアンバランスにすることもありますが、初心者なら、色のトーンとテイストを揃えるとまとまりが出ます。たとえば、アッシュ系など青みの強いウッドカラーは、寒色の差し色やグレーのファブリックが合い、ウォルナットなど赤みの強いウッドカラーは、暖色の差し色がマッチ」(大谷さん)

狭い部屋で、物が多い場合にスッキリと見える効果もあり。

5、花の彩りを欠かさない。

彩りや香り、触覚、“キレイ”だと感じる気持ちなど、様々な感性を刺激してくれるのが花や植物。

「はかないものを、育てていつくしむ行為自体が“ゆとり”とつながります。私の場合、ベッドルームに置く花は、目覚めたときに目に入ってきて嬉しいものを。玄関には、帰ってきて癒されるものなど、場所やシチュエーションごとに選んでいます」(松田さん)

「部屋に色気を添える場合にも、花は有効。少しくすんだダスティピンクのバラや、うねりがあるコスモス、蔦のように流れるジャスミンなど、女っぽい色やシルエットのものがおすすめ」(大谷さん)

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「それだけでもオブジェとして様になる、『PROOF OF GUILD』(TEL:052・794・8501)の花器にコスモスを。華奢で歪みのあるようなお花がぴったり」(大谷さん)

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「『doinel』(TEL:03・3470・5007)のオリジナルのジャムポットを花器として使ってみました。口が広いので、大ぶりな葉っぱと一緒に生けます」(大谷さん)

松田未来さん ヘア&メイクアップアーティスト。雑誌、広告、セミナーなど幅広く活躍。2020年、コスメブランド『rihka』を立ち上げ。日常生活や大切にしているものを、抜群のセンスで綴ったインスタグラムも人気。著書に『私が私らしく生きる美学』(双葉社)。

大谷優依さん インテリアスタイリスト。エディトリアルデザイナーを経て、インテリアスタイリストとして独立。ライフスタイル雑誌をはじめとした女性誌を中心に、雑貨、インテリアの紹介、空間イメージのスタイリングを担当。その他、ブランドの広告も手掛ける。

※『anan』2020年11月25日号より。写真・松田未来 大谷優依 取材、文・安田光絵

(by anan編集部)

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