
〈せんとうとまち〉理事のサムさんと。「銭湯好きなので、次はゆっくりと来ます!」(中島さん)
地域や人と自然と交流できる場になったり、自己表現のサポートや発信をする場であったり、開業の夢を叶えるための第一歩だったり。使い方次第で、楽しみがどんどん広がるいまどきのシェアスペースを、俳優、モデルの中島侑香さんが訪ねました。
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Profile
中島侑香
なかしま・ゆうか 1999年1月19日生まれ、愛知県出身。サウナと銭湯と猫が好き。今年11月公開の映画『シルバー・エクスプレス』(田中未来監督)に出演。
シェアスペース 1|街や人とつながる
銭湯やアートを軸に地域や人の交流を生む
単なる「貸しスペース」ではなく、街に根づいたコミュニティの場としても注目を集めるシェアスペース。なかでも、西巣鴨の銭湯の隣に“まちの湯上がり処〞として誕生した「稲荷湯長屋」は、地域や人をつなぐ場所として話題になっている。その仕掛け人が、銭湯の社会的・文化的価値を見直し、保存することを目的とした団体〈せんとうとまち〉理事のアメリカ人のサム・ホールデンさん。
「もともと銭湯は多様な人が集っていた場所。この長屋もそんな縁を結ぶ場であることを大切にしたい。出店者は曜日替わりで、週末にはイベントも開催していますが、自然と湯上がりサロン的な雰囲気でまとまり、お客さんも銭湯とセットで和んでくれています」
また、今年7月に東京・馬喰町に誕生した「アートベース/偶然はない。」も必見だ。
「アートを軸に界隈に点在するアート&クラフトスポットやクリエイター、地域や人をつなぐ中核施設です。いま、誰でも利用できるシェアスペースは、シェア工房や棚ギャラリー、ワークショップですが、この秋からアーティストのシェアアトリエが本格始動し、オープンイベントなどを通じて彼らとの交流も楽しんでいただけるようになる予定」と語るのは、施設をディレクションする東京藝術大学教授の中村政人さん。今後の動きから目が離せない!
コミュニティスペース|稲荷湯長屋(西巣鴨)
昔ながらの銭湯を楽しんだ後は、ここでのんびりひと休み
大正2年創業の「滝野川稲荷湯」の隣にある、築100年ほどの二軒長屋を再生。オープンキッチンがある土間と座敷で構成される空間では、曜日替わりでカフェや整体など多彩な店が間借り営業しているほか、週末はワークショップなどのイベントも。店内には近隣の店を紹介するポストカードやフリーペーパーなども置かれ、銭湯の魅力とともに街歩きの楽しさも発信。スペースレンタルは1日イベントや定期出店・平日 ¥5,500、土・日・祝日 ¥11,000など。
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シェア型ショップ&シェア工房|アートベース / 偶然はない。(馬喰町)
館内に漂うクリエイティブな空気がものづくり欲や感性を刺激!
韓国人アーティストの安尚秀(アン・サンス)が手掛けた、ポップな壁面アートが目印。1902年創業の老舗商社・エトワール海渡のビルをリノベーションしたビルの1階は、地域にアート&クラフトの場を提供するコミュニティフロアに。ギャラリーやカフェのほか、ワークショップスペースやデジタル工房、棚主になると本や雑貨、作品を販売できる“棚ギャラリー”などがある。
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シェアスペース 2|自分を発信する
本を通じて「好き」を共有する楽しみがお待ちかね
書店の区切られた本棚の棚主となり自由に本を選び販売することができる“シェア型書店”。本を通じて、趣味や思考などを発信できる場として話題になっている。
「棚主さんのバックグラウンドはさまざま。ユニークなテーマで選書をしている人が多いですし、自著やZINEを販売したり、ポッドキャストと連動させたり…棚によって個性もコンセプトもまるで違います」と語るのは、『パサージュバイオールレビューズ』の企画担当の今津美帆さん。
「お客様も、共感できる選書の棚との出合いによって、世界を深掘りできるのが魅力です」
シェア型書店|PASSAGE by ALL REVIEWS(神保町)
棚主の多種多様な個性がひしめき合う空間
フランス文学者・鹿島茂さんがプロデュース。書評サイト「ALL REVIEWS」が運営するシェア型書店。ずらりと並ぶ本棚の中には、サイトゆかりの作家や書評家の棚も。サイン本や書評メモなどが書き込まれたものなど、レアな本とも出合える。
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PASSAGE by ALL REVIEWS(パサージュ バイ オール レビューズ)
東京都千代田区神田神保町1-15-3 サンサイド神保町1F 営業時間 12:00~19:00 無休(年末年始除く)
出店費・初期費用 ¥13,200、月額 ¥1,600~ https://passage.allreviews.jp
シェアスペース 3|創作欲を満たす
道具を共有で使う選択肢がものづくりを自由で身軽に
自分だけのデザインでものづくりに挑戦したいと思っても、道具を用意するのは大変。そんな時に活用したいのがシェア工房。陶芸、彫金、木工からデジタルプリントまで、さまざまな分野の専門的な道具を使うことができる。
「最近人気なのはUVプリンター。オリジナルの生地を作りたいという人が増えています」と語るのは、『メイカーズベース トーキョー』の山下那津子さん。
「クリエイターや手作り作家など経験者を中心に、初心者の方も利用していただいています。陶芸、彫金などのワークショップを体験後に来られることが多いですね」
シェア工房|Makers’ Base Tokyo(都立大学)
自分だけのオリジナルを作りたい気持ちを応援
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Makers’ Base Tokyo(メイカーズベース トーキョー)
東京都目黒区中根1-1-11 TEL.03-6421-1571 10:00~19:30 不定休
シェア工房・入会費 ¥11,000、利用料・デジタル系機器1時間 ¥3,300~、アナログ系1日 ¥5,500~
シェアスペース 4|間借りで力だめし
飲食店を始めるなら、 手軽な間借りから始めても
「いつかは自分のカフェや飲食店を持ちたいけれど、資金も勇気も足りなくてなかなか一歩が踏み出せない」。そんな人の夢をサポートするのがシェアキッチン。週1度や単発的になど、自分のスタイルに合わせてキッチンを間借りし、手軽に店を開くことができるスペースだ。「出店料が平日の定期利用だと1日1万3000円で、初期費用も抑えられるので、まずは力だめしのつもりで始めました」と言うのは、世田谷代田の「ナワシロスタンド」で隔週木曜に『マンガと喫茶 noconoko』を営む大川菜名さん。
「夢は書店を開くこと。今はイラストレーターやデザイナーとしても活動しているので、月2ペースがちょうどいい。気分転換にもなっています(笑)」
また、『カルム スパイス カレー』や『氷ノ雲』のように、営業時間外のバーやレストランなどを間借りしている店も急増。『氷ノ雲』店主・小嶋耕平さん曰く、「僕は週末だけかき氷店を開いていますが、平日夜のバーの常連さんが食べに来てくれたり、その逆もあったり。お互いの店に相乗効果が生まれるのも、シェアする大きなメリットだと思います」
シェアキッチン|ナワシロスタンド(世田谷代田)
曜日によって店主が替わり個性も楽しみ方も多彩
築50年以上の古民家をリノベーションした、飲食店営業・菓子製造許可付きシェアキッチン。昭和レトロな空間では、「地域住民も気軽に入店できる飲食店」が曜日替わりでオープン。ベジレストラン、フィリピン料理と手仕事の店、タコスカフェなど、バラエティ豊かな顔ぶれは毎日通いたくなる!
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シェアレストラン|Calme Spice Curry(目黒)
こだわりのスパイスカレーのおいしさを伝えたくて
「数年前に小麦粉を使っていないスパイスカレーを食べた時に衝撃を受けて。いろいろ食べ歩き、カレー店でも働いて、自分なりの味を追求していくうちに、スパイスの魅力を届けたくなりました」
そう語る店主の伊藤さんが作るカレーは、牛すじに特化し、小麦粉・砂糖不使用で20種類以上のスパイスを使ったヘルシーで奥深い味わい。
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Calme Spice Curry(カルム スパイス カレー)
東京都品川区上大崎2-11-2-1F Root's内 営業時間 11:00~14:30(14:00 LO) 木・金曜のみ営業
シェアレストラン|氷ノ雲(大阪・天神橋筋六丁目)
元フレンチの料理人が作る絶品かき氷の専門店
「ホテルオークラ神戸」のフレンチの料理人だった小嶋耕平さんが、バーを間借りして週末限定のかき氷専門店をオープン。自慢は「最後の一口までおいしいかき氷」。旬のフルーツや野菜を用いて、フレンチのテクニックを活かしたソースや、氷の中に潜むサプライズによって、「水っぽくならず、食べ飽きない味」を生み出している。
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シェアスペース探訪をしてみたら…

「これまで少しハードルが高い気がしていたシェアスペース。今回訪れてみて、交流の場として気軽に使ってほしいと思いましたし、いつか自分の店をという人の熱い思いを垣間見ることができました。それを“シェア”することも、失われゆく日本の文化や、若き才能たちをサポートする小さな一歩になるのかも」
anan 2509号(2026年8月26日発売)より


























































