艶めく食の玉手箱、“包(バオ)”の絶品が勢揃い!
中国の上海から伝わったとされる中華の軽食・小籠包。いまや台湾を代表するグルメとして認知され、ひとたび台湾料理の話題になれば、“どこが一番おいしいか”の議論が繰り広げられるのが常。その際、指標となるのは、世界的な知名度を誇る王者・鼎泰豊(ディンタイフォン)だろう。この名店に勝る味を求めて、作り手は研究を重ね、我々は“自分的ナンバーワン”探しの旅に出る。今回は、台湾グルメに精通する、たいわんめしさんが、いま食しておきたい絶品小籠包をセレクト、3つの名店に取材を敢行。ぜひ、次の渡台でご賞味あれ。
たいわんめしさんが選ぶ、必食小籠包の名店3選
蘇杭點心店(スーハンディエンシンディェン)/蟹黄湯包 320元
安定の旨さ! ローカルから長く愛され続ける老舗點心レストラン。
1967年に創業の老舗。中華の軽食“點心”を幅広く提供、地元の人々が絶え間なく訪れ、昼夜を問わず賑わいを見せている。小籠包のメニューには、豚肉入りの「蘇杭小籠包」、エビとへちまの「絲瓜蝦仁湯包」、カニみそと豚肉の「蟹黄湯包」など全7種が並ぶ。いずれも薄めの皮にスープがたっぷり。写真の蟹黄湯包は、濃厚なカニみそが存分に味わえる一品。黒酢でいただくと一層美味。TEL:02・2394・3725 11:00~20:30 無休 カード不可、日本語メニューあり、日本語少し。
台北市中正區羅斯福路二段14號
京鼎小館(ジンディンシャオグァン)/烏龍茶小籠包 270元
苦みがおいしい烏龍茶小籠包を活気あふれる創始店で食す幸せ。
日本でも展開中の有名店。1997年の創業以来、本場台湾では、地元の人々はもちろん、在台邦人からの支持も厚い。看板メニューは「烏龍茶小籠包」。鮮やかな緑色の皮には緑茶粉、肉の餡には烏龍茶粉が練り込まれているのが特徴。千切りショウガと一緒に頬張ると、お茶の苦みが引き立つ。中山にある2号店『京鼎樓』でもいただける。TEL:02・2546・7711 10:30~14:00(土・日曜9:30~14:30)、17:00~21:00 月曜休 カード可、日本語メニューあり、サービス料10%。
台北市松山區敦化北路155巷13號
泰和樓(タイハァーロウ)/絲瓜蛤蜊蝦仁湯包 320元
魚介を効かせる山東料理、小籠包にはアサリをフィーチャー。
2018年オープンの山東料理店『泰和樓』。海鮮の甘みを効かせた東北酸菜白肉鍋が看板メニューながら、小籠包のクオリティの高さも際立つ。注目は、エビとヘチマに、アサリを加えた「絲瓜蛤蜊蝦仁湯包」。アサリは奥深くに粒のまま包まれており、食べ進めると磯の風味がふわっと香る。したたるスープは素材から出るダシ。TEL:02・2391・3688 11:00~14:00、17:00~20:30LO 無休(休業日はHPで告知) カード可、日本語メニューあり、英語少し、サービス料10%。
台北市大安區杭州南路二段61‐20號
※『anan』2024年6月19日号より。写真・田尻陽子 取材、文・堀 由美子 コーディネーター・田中左千子(TOP TAIWAN)
(by anan編集部)