まだまだ食べられるのに、食べきれずに生ゴミとして捨ててしまったらもったいない。そんな食材や、皮や芯など捨てられやすい部分を美味しく食べる方法、残った料理のアレンジ法など、家庭でできるフードロス削減レシピを紹介。食の資源を循環させよう。

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    お話を伺った方

    Profile

    福田かずみ

    ふくだ・かずみ 食品ロス削減アドバイザー。冷蔵庫収納家、食育インストラクターとしても活躍。家庭の冷蔵庫から食料廃棄をなくす啓発に取り組み、多くの自治体や学校などで講演を行う。

    皮も芯も全部使ったフードロス削減レシピ

    売れ残りや食べ残し、賞味期限切れなど、食べられるはずだが捨てられてしまう食品を指す「フードロス」。もったいないだけでなく、環境破壊や食品廃棄物処理にかかるコストの増大にも繋がり、世界的に深刻な問題に。

    「フードロスは、私たちの生活から出る『家庭系』と、生産から製造、流通、小売、飲食に至るまでの過程で発生する『事業系』に分かれます。以前は事業系の割合が高い傾向にありましたが、各段階での削減が進み、現在は家庭系の方が多い状況です。社会の仕組みとして対策が進む一方で、家庭系は事業系に比べると減り方が小さく、一人ひとりの意識と行動がいっそう大切になっています」

    と、食品ロス削減アドバイザーの福田かずみさん。では具体的に家庭でできるロス対策とは?

    「まず意識したいのは、買いすぎないこと。そして、食材の期限が過ぎてしまわないように、冷蔵庫の中を整えておくことも大切です。さらに、使い切るための調理の工夫も。たとえば野菜の皮や芯、ヘタ、わたなど、普段は捨ててしまいがちな部分も、洗い方や切り方、味付けを少し工夫するだけで、美味しく食べることができます」

    食材を余すところなく使い切れれば経済的かつ生ゴミも少なくキッチンを清潔に保て、フードロス削減にも繋がり一石三鳥!

    ① 端野菜の甘酢漬け

    食べられる部分である「可食部」を少し意識するだけでも、フードロスは減らすことができます。

    「野菜の皮や芯は栄養が豊富に含まれていて、素材が持つ滋味あふれる風味を味わうことができます。たとえばニンジン。葉がついていた切り口の周りは汚れていることが多く、切り落としてしまいがちですが、溝に菜箸をあててくるくる回しながら洗い流すときれいになり、そのまま使うことができます」

    recipe

    材料(作りやすい分量)

    ブロッコリーの茎…1房分、キャベツの芯…1/2個分、ニンジン…1/4本、酢…100cc、水…100cc、砂糖…大さじ3、塩…小さじ1/3

    作り方

    ① ブロッコリーの茎は乱切りにし、キャベツの芯は薄切りにする。ニンジンは、葉がついていた溝の部分を洗い、食べやすい大きさに切る。全ての食材を耐熱容器に並べ、電子レンジ(600W)で1分ほど加熱する。

    ② 小鍋に水、砂糖、塩を入れて火にかける。沸騰したら火を止め、酢を加える。

    ③ ボウルに①と②を入れて、約1時間漬け込む。

    ② わたを使ったピーマンのえのき炒め

    ピーマンは、比較的価格が安定している身近な野菜。ただ、わたや種は取り除いて料理に使われることが多いが、実はここには「ピラジン」「クエルシトリン」といった栄養素が多く含まれている。

    「わたや種は、実の部分と比べて栄養が約10倍! 取り除く手間も省けるので、気にせず刻んでそのまま使えます。組み合わせはえのき。えのきは加熱するととろみが出てまとまりがよくなり、ピーマンのわたや種の食感も気にならず、食べやすくなります」

    recipe

    材料(作りやすい分量)

    ピーマン…2~3個、えのき…1/2株、ごま油…小さじ1、酒…大さじ1、しょうゆ…大さじ1/2、塩…少々

    作り方

    ① ピーマンは、半分にカットし、わたや種は取り除かずそのまま千切りにする(ヘタが変色しているなど気になる場合は取り除く)。えのきは、汚れがついている石づきの部分だけを切り落とし、食べやすい程度にほぐして半分に切る。

    ② フライパンにごま油を引き、ピーマンを中火で炒める。しんなりしたら、えのきと酒を加え、全体に火が通ったら、最後に塩としょうゆで味付けする。

    ③ 残りおかずスープ

    煮物や炒め物、鍋料理を楽しんで余ったら、豆乳を加えてまろやかなスープに。今回は肉じゃがをアレンジしましたが、八宝菜や麻婆豆腐などの中華料理にもよく合います。豆乳は牛乳よりも風味が穏やかで、料理の味を邪魔せず、やさしくまとめてくれます。残り汁やつゆも加えることで、余すところなく使い切れ、味に深みが増します。

    物足りないと感じたら、塩などで味を調整しましょう。残りおかずが、体にやさしく染み入るスープに。翌日の朝食にもぴったりです。

    recipe

    材料(作りやすい分量)

    余ったおかず…適量、豆乳…適量

    作り方

    ① 残った煮物や炒め物は、鍋に汁ごと入れ温める。

    ② 豆乳を加えて温め、塩(分量外)で味を調える。豆乳は沸騰させると分離しやすいため、加えたあとは弱火で煮立たせないように。

    ④ 大根の皮の佃煮

    大根の皮は、食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素が含まれているので、捨ててしまうのはもったいない。今回は、大根の皮を主役にして簡単手軽な佃煮に。

    「大根を輪切りにすると、皮の内側にうっすらと線が見えます。その部分まで思い切ってかつらむきにします。皮を主役にする今回のレシピでは、あえて厚めにむくことで、立派な一品に仕上がります。また、皮はバリア機能があり味が染み込みにくいため、そぎ切りにして断面を多くすると味なじみがよくなります」

    recipe

    材料(作りやすい分量)

    大根の皮…1/2本分、オイスターソース…大さじ1、しょうゆ…小さじ1、みりん…大さじ1、酒…大さじ1、鷹の爪(輪切り)…少々

    作り方

    ① 大根を厚めにかつらむきする。かつらむきした皮を3cm四方にそぎ切りする。

    ② 鍋に全ての材料を入れて、水分を飛ばしながら中火で煮詰め、煮汁がなくなったら完成。

    写真・中島慶子 取材、文・鈴木恵美

    anan 2486号(2026年3月4日発売)より
    Check!

    No.2486掲載

    SDGsを考える、エシカルアクション 2026

    2026年03月04日発売

    いますぐできるSDGsアクション、いま考えたいテーマを紹介するエシカルな一冊。影山優佳さんが堀潤さんと注目のSDGsトピックスについて対談するほか、『虎に翼』で注目の土居志央梨さんが“ジェンダー平等”を、AAAの宇野実彩子さんと與真司郎さんが“性の多様性”、文筆家の伊藤亜和さんが“ルーツと自分らしさ”について語る企画も。

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    ⽬標に向かって突き進む情熱が⾼まっていますが、今はその勢いをあえて⾒せず、控えめに過ごすのが成功の秘訣です。⾃信や実⼒におごることなく、始めたばかりの頃の素直さを思い出しましょう。物事をスムーズに進めるためにも周りとの調和を図って。結局、等⾝⼤の⾃分を受け⼊れることが⼤きな成果へと繋がるのです。

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