塩と水を揉みこむだけ! 免疫力がUPする“発酵野菜”基本の作り方

フード
2021.11.20
昔から生活に根づいてきた“発酵”は、今も変わらず体を整えるのに重要な食文化。料理家で発酵マイスターの資格を持つ榎本美沙さんに、自宅で簡単に作ることができて、毎日の食事に取り入れられる“発酵野菜”のレシピを教えていただきました。

生きた乳酸菌が体の内側から元気をサポート。

hakko1

腸の働きを活性化させ、免疫力の向上をサポートしてくれる発酵食品のなかでも料理家の榎本美沙さんがおすすめするのは、植物性乳酸菌を多く含む“発酵野菜”。自宅で簡単に作ることができ、さまざまな料理に加えてアレンジを楽しめる。

「忙しいと風邪をひきやすくなったり吹き出物が出る体質でしたが、植物性の乳酸菌がたっぷりの発酵野菜を食生活に取り入れるようになってからは体調を崩すことがほとんどなくなりました。お通じもよくなり、肌トラブルに悩まされることもなくなって、いいことずくめです」

おもに必要な材料は野菜と水、塩のみというシンプルさ。料理に加えると発酵したうま味が調味料として活用できるので、おいしいおかずが手間いらずで作れます。

「野菜の栄養価を効率的に摂ることもできるし、野菜自体に塩味やうま味が凝縮されているため、料理に加える調味料が少なくて済む分、塩分量を抑えられます。発酵調味料との相性もいいので、ぜひ一緒に毎日の食生活に取り入れ、免疫バリアの高い、すこやかな体を目指して」

“発酵野菜のメリット”

1 そのまま食べるだけで、生きた乳酸菌をチャージ。
2 植物性の乳酸菌なので、腸への効果も期待大。
3 加熱調理しても腸の善玉菌を育て、腸内環境を整える。

基本の作り方

1 まな板と包丁を除菌。

hakko2

野菜を切るまな板や包丁、発酵に使う保存袋や保存ビンは清潔に。ほかの菌が混ざることのないよう、あらかじめアルコールで消毒。

2 刻んだ野菜を粗塩でしっかり揉む。

hakko3

野菜は千切りや薄切りなど、水分が出やすいようなるべく細かく刻む(水分量の多い白菜はざく切りでOK)。ジッパー付き保存袋に野菜と粗塩を入れ、全体から水が滲み出てくるようにしっかり揉み込む。

3 水分と防腐効果のある赤唐辛子を加える。

hakko4

さらに乳酸菌が育つよう、最低限の水分と防腐効果のある赤唐辛子を加える。

4 常温で数日放置。

hakko5

空気を抜いてバットにのせ、直射日光の当たらない場所に常温で数日おく。水が出にくい野菜は0.5~2kgほどの重石(塩袋やペットボトルなど)をのせる。発酵してぶくぶくと泡が立ってきたら保存ビンに移し冷蔵保存。

※気温が高いと早めに発酵するので、出来上がったらすぐに冷蔵庫で保存を。

発酵キャベツ

キャベツはほかの野菜に比べて水分が出にくいので、千切りにしてから塩と水、唐辛子に漬けたら2kgほどの重石をして放置して。食感がよいので生のままほかの野菜と和えたり、魚や肉の付け合わせとしても活躍。

【材料】キャベツ…約1/2個(500g)、粗塩…小さじ2、水…大さじ2、赤唐辛子(タネを除く)…1本 【発酵日数】3~6日 【風味】洋風 【保存期間】冷蔵で1~2週間

発酵キャベツとアボカドのコールスロー

hakko6

切って混ぜるだけの簡単サラダは発酵キャベツを加えることで風味が豊かになり、アボカドの抗酸化作用で美容にもアプローチ。「サンドイッチの具材にしたり、夕ごはんにもう一品欲しいというときにも。白ワインやシードルのおつまみにもぴったり」

【材料/2人分】
発酵キャベツ…100g、アボカド…1/2個、A[ホールコーン(缶詰)…小1缶(60g) ヨーグルト…大さじ2と1/2  オリーブオイル…小さじ1 塩…ひとつまみ]

【作り方】
(1)アボカドは一口大に切る。
(2)発酵キャベツ、Aを混ぜ合わせ、(1)加えてさっと混ぜる。

榎本美沙さん 料理家。発酵食品と旬の野菜を使ったヘルシーでシンプルなレシピを紹介するInstagram(@misa_enomoto)が話題に。『からだが整うひと晩発酵みそ』(主婦と生活社)が11/19発売。

※『anan』2021年11月24日号より。写真・馬場晶子 スタイリスト・荻野玲子 取材、文・小寺慶子 撮影協力・UTUWA

(by anan編集部)

PICK UPおすすめの記事

MOVIEムービー