鮮やかな黄色いパスタの上に、ふわふわとのせられた生ハム。パスタ(写真左)をひと口味わってなるほどと思った。「少し塩分が強いかな?」と思わせるが、パスタとソースが口の中で混ざっていくうちにちょうどよい旨味に変わる。ここでワインをひと口飲んで舌をリセットさせると間違いなく、イタリア的なハーモニーが広がる。パスタの厚みや食感が非常に繊細で正確なことにも気付く。厨房のシェフに「美味しい!」と伝えると、キリリとした表情がニッコリ笑顔に変わった。
12月3日に恵比寿にオープンした『トラットリア ラストロ』は、イタリアで14年活躍し、オーナーシェフとして店を切り盛りした経験もある女性・仲田睦さんがシェフ。厳しい世界で自分のイタリア料理を確立してきたプロだ。「私のパスタは卵黄のみで練るピエモンテのパスタが基本です。だから色も味も濃厚で、クリーム・チーズ系のソースによく合います」。仲田シェフが作ると、家庭的なトラットリア料理もリストランテ並みの完成度。「今後は人材を育てることにも関わっていきたい」という仲田さん。牛ホホ肉の赤ワイン煮、骨付仔羊と自家製サルシッチャのグリルをはじめ、お得意の北イタリア料理を次々に紹介したいと張り切っている。
牛ホホ肉の赤ワイン煮込み、根セロリのピューレと黒トリュフ添え¥3,000と、24ヶ月熟成パルマ産生ハムのせ、パルミジャーノクリームソースの自家製タリアテッレ¥2,000(ランチでも選べる)は共に夜のアラカルト。赤ワインは北イタリアのテロルデゴという土着品種を使ったフォラドーリ¥6,000。
Trattoria L’astro 東京都渋谷区恵比寿1-22-13メゾンド・ペルル1F TEL:03・3446・7998 ランチ11:30~14:00LO、ディナー18:00~22:00LO(ドリンクは~22:30LO) 日曜休
いぬかい・ゆみこ レストランジャーナリスト。東京を中心に、国内外の食文化、レストラン事情をレポート。
※『anan』2019年1月23日号より。写真・清水奈緒 取材、文・犬養裕美子
(by anan編集部)
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