スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は、『Gelateria Queen’z Spoon』(ジェラテリア クイーンズ スプーン)のジェラートです。

イタリア「カタブリガ」のマシンで仕立てるジェラートは常時10種。食材は髙橋シェフが都度食べ比べて最高のものを仕入れる。この日の巨峰は福岡・八女市から。桃は山梨・春日居町産の特秀ランクで、そのジェラートは丸齧り以上に桃の美味しさが凝縮! マダガスカル産のポンポナ種バニラは2か月冷蔵発酵させて、ミルクティー色になるほどたっぷりと。お馴染みの甘い香りに、スパイシーな色香も漂う。写真左から、白桃860円、ミルク680円、巨峰860円、バニラ680円、ピスタチオ860円※すべておみやげ(フタ付きカップ)価格。
今春構えた『Authentic(オーセンティック)』では、研ぎ澄ましたデザートコースでグルマンの心揺さぶる髙橋壮幹(まさき)シェフ。今度はジェラート店をオープンとの朗報が!
「日常のごほうびに。でも120%美味しいと思うものだけ出したいんです」。
食材はデザートと同じくとびきりのもの。隙あらば全国の農家を訪れるのはもう彼のライフワークで、樹上完熟の宮崎マンゴーなど、市場にのらない特別な果実も農家から直送してもらう。ミルクはフレンチの名店『NARISAWA』シェフパティシエ時代から愛用する、熊本「阿部牧場」の「ASO MILK」。ノンストレスで育つ牛から搾乳し、すぐ殺菌&瓶詰め。純白のジェラートは乳のまろみに牧草の青い香りがほんのり。冬はこっくりした乳味へ変わる、自然の摂理も楽しい。
レシピは全て固定せず、その日の果物を食べて調整。糖度計で測れない細かいブレまで舌で合わせるなど、職人仕事が細部に宿る。果物系は基本、乳製品も水も加えず、本来の香りや味わいを凝縮。巨峰なら皮の味と色を鮮やかにするためあえて加熱するけど、皮ごと真空にとじこめて蒸していく。そのジェラートは皮の奥深い香りに、巨峰のぷるんとはじける瑞々しさまで感じさせる。
シチリア産ピスタチオが全体の30%(普通は5〜10%)も入るジェラートはもう衝撃。まったりと濃密なピスタチオ香、なのにベースを軽くしているから後味すっきり。素材感に息を呑む!
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chico
チコ スイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。
anan 2510号(2026年9月2日発売)より































