食べるだけで運気上昇!? “秋”を感じる縁起菓子

フード
2017.10.02
季節を映す上生菓子や、節句などに欠かせない行事菓子。その、美しく可愛らしい姿の中に、実は深い意味も込められていることを知っていますか?

「お正月におせちやお餅を食べるように、行事とともに受け継がれてきた食文化が日本には息づいています。和菓子でいえば、例えばひな祭りに草餅が食べられてきたのは、よもぎの強い香りが厄を除けるからといわれています。端午の節句の柏餅が柏の葉で包まれているのは、柏は新しい葉ができるまで古い葉が落ちないから。そこに家の継続、ひいては子孫繁栄の願いが込められているんです」(虎屋文庫・森田環さん)

秋、十五夜を「芋名月」、十三夜を「栗名月」「豆名月」と呼びそれらをお供えする風習があるが、これもまた、月に豊かな実りを感謝する意があると森田さん。食材を尊び、体に取り込むことで生きる力をいただく。日本人らしい考え方ともいえます。

まずは素材。その上で、職人が趣向を凝らす菓子の意匠には、より良く生きたいという、いつの世にも共通する人々の願いが込められているのです。

そんな“秋”を感じる縁起菓子がこちら!

紅葉

「紅葉の錦」とは、色づく紅葉を絢爛な錦に例えた秋の季語。華やかで艶やかな色彩は、春の桜に並んで日本人の心に深く刻まれ、思い描くだけで心を高揚させ、凛とした気持ちにさせてくれます。

菓子

とらや「秋の彩(あきのいろどり)」
深まる秋とともに野山の木々が色づいていく様子を、紅と黄色のそぼろで表現したきんとん製のお菓子。¥486。1個より購入可能。販売期間(10/1~15)。●とらや 東京ミッドタウン店 東京都港区赤坂9‐7‐4 D‐B117 東京ミッドタウン ガレリアB1 TEL:03・5413・3541 11:00~21:00 元日休(東京ミッドタウンに準ずる)

月見

中秋の名月を愛でる習慣は平安時代からあったようで、時とともに秋の実りを感謝する行事に。旧暦の9月13日は「後の月」ともいわれ、中秋と同じように月見が楽しまれてきました。

菓子

とらや「月下の宴(げっかのうたげ)」
野山を駆けるうさぎがふと立ち止まり、美しく輝く月を愛でている。しっとりとした口当たりの薯蕷饅頭。¥486。1個より購入可能。販売期間(10/1~15)。●とらや 東京ミッドタウン店 東京都港区赤坂9‐7‐4 D‐B117 東京ミッドタウン ガレリアB1 TEL:03・5413・3541 11:00~21:00 元日休(東京ミッドタウンに準ずる)

現代で菊というと仏花を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、菊は古くから不老長寿の象徴。日本の五節句のひとつ、9月9日の重陽の節句は菊の節句ともいわれ、とても縁起が良い花です。

菓子

とらや「小佐女菊(こさめぎく)」
餡に小麦粉と寒梅粉を加えて蒸し、もみ込んだ生地(羊羹製)で、小雨(小佐女)に濡れそぼる花びらが繊細に表現されている。¥486。1個より購入可能。販売期間(10/1~15)。●とらや 東京ミッドタウン店 東京都港区赤坂9‐7‐4 D‐B117 東京ミッドタウン ガレリアB1 TEL:03・5413・3541 11:00~21:00 元日休(東京ミッドタウンに準ずる)

森田 環さん もりた・たまき 室町時代後期創業の和菓子店『とらや』にある資料室「虎屋文庫」の研究主査として、和菓子文化の歴史調査や資料収集などを行っている。

お菓子の価格はすべて税込みの金額です。

※『anan』2017年10月4日号より。写真・山口 明 スタイリスト・荻野玲子 構成、文・つるや ももこ

(by anan編集部)


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