水谷瞬選手「僕の旅は始まったばかり。どんなときもエンターテイナーでいたい」
プロ野球人生の大きな転換点となった2024年。北海道日本ハムファイターズに移籍して大ブレイクを果たした水谷瞬選手は、昨シーズンをこう振り返る。
「一昨年までとはまったく違うシーズンでした。プロ入りして6年目だったんですけど、ようやく始まったな! という感じ。“2年目のジンクス”とかもよく言われるので、今季は正直ちょっとビビってるところもありますよ。でも、去年の結果があったからこそ、漠然としたテーマではなくて、しっかり軸のある目標を定めて取り組めます」
恵まれた体格と身体能力、満面の笑み、トレードマークのパイナップルヘア、愛称はミドルネームをとって「ジェッシー」。醸し出す明るさからは想像できない繊細さも併せもっている。試合でミスをしたときには落ち込むし、ついついSNSもチェックしてしまうのだそう。
「厳しい言葉だけでなく、あたたかい言葉をかけてくれる方も多いので、励まされます。野球選手だから、もちろん野球で魅せたい、プレーで観客を喜ばせたいと思いますけど、やっぱり打てない時期もあります。毎試合ホームランを打てる人なんていませんから。それでも、どんなときも僕はエンターテイナーでありたい。ファイターズといったら、プロ野球界きってのエンターテイナー・新庄(剛志)監督ですよね。ボスは、プレーしているわけじゃないのにあんなに注目を集めて、お客さんを楽しませているのが本当にすごい。僕も、ユニフォームの着こなしとか、1打席目の登場曲を日によって変えてみたりしています。ヒーローインタビューに立ったときはマイクパフォーマンスでも盛り上げて、最後まで球場に残ってくれたファンを楽しませたい。こういう話をすると、『もっと結果を出してからやれ』と言われたりもするんですが、今できることは今やりたいと思っています」
まだ24歳になったばかりの水谷選手。旅といえば、野球の自主トレーニングだそう。
「うーん、自主トレでハワイやドミニカに行ったのが旅といえば旅なのかな。20日以上滞在するので、ちょっとだけ現地に馴染めるような気がします。ドミニカなんて、なかなか行く機会ないですよね。野球選手になったからこそできる旅です。食事が合わないって困っていた選手もいたけど、僕は好きでしたよ。お米も食べられるし、魚のフライとか、海老をクリームで和えた料理とか。そうそう、現地の人はヤギも食べるんですよ! 言葉はスペイン語で、最初は全然わからなかったのが、1か月近くいると聞きとれるようになってくる。キューバもスペイン語だけど、ドミニカよりも早口なんだそうです。あ、たしかに、ここの人たちと比べるとデスパイネ(福岡ソフトバンクホークスに所属していたキューバ出身の選手)のスペイン語って早口だなとか、発見がありました」
ドミニカで最後の1週間は通訳さんが先に帰国したため、ひとり旅のような状況に。スマホの翻訳機能を駆使しながら生活したのもいい思い出なのだとか。
今回の5人のなかで(※)一緒に旅をしたいと指名したのは、同学年の田宮裕涼選手。ディズニーランドに行くという具体的なプランも。
「僕はリトル・グリーン・メンの帽子をかぶろうかな。裕涼はスティッチ。似合いそう!」
※山﨑福也投手、松本 剛選手、伊藤大海投手、水谷 瞬選手、田宮裕涼選手
PROFILE プロフィール

水谷瞬
みずたに・しゅん 2001年3月9日生まれ、愛知県出身。背番号53。’23年の現役ドラフトで福岡ソフトバンクホークスから移籍し、昨年は97試合に出場。攻守に活躍し、注目を浴びる存在に。
写真・森山将人(TRIVAL) スタイリスト・藤長祥平 ヘア&メイク・北 一騎(Permanent) 山川 芽(yayan) 首藤多佳子(eclat) 取材、文・黒澤 彩
anan2440号(2025年3月26日発売)より