韓国製作・韓国語のシリーズにして、TV界の世界的なアワードを獲得したNetflixシリーズ『イカゲーム』。日本でも大ヒットした本作、アジアはもちろん世界で大人気を博し、覆面をした運営スタッフのコスプレはハロウィンの仮装の定番になっているほど。あれ? まだ見てない? ならば、ナルハヤで見て! というのも、待望のシーズン2が配信を開始するのです! 借金まみれの人々が命と引き換えに大金をかけたゲームに挑むサバイバルスリラー。タイトルは韓国の子供の遊び(陣取りゲーム)で、いくつか出てくるデスゲームは日本でもおなじみのお遊戯だったりするから、スッと物語に没入できちゃうんですよ。
そんな話題作のシーズン2は、配信前から話題沸騰。ラブコールに応えて行われた監督・脚本のファン・ドンヒョクと主人公ギフンを演じているイ・ジョンジェの記者会見から、シーズン2を読み解きます。
「シーズン2を制作する上で、私が最も念頭に置いたのは、現代社会における分断と、相反する意見には敵対視するという風潮でした」と言うのは、ファン監督。「人種、宗教、言語、持てる者と持たざる者、世代間の分断など、絶対に越えることのできない一線があるかのように思えるほどの分断がありますよね。それを本作で表現するために、ゲームの各ラウンドの後に、参加者によるゲームの続行意思を問う投票を入れています。このように互いに敵対する世界に未来はあるのでしょうか? そんな社会には生きたくないと思いながらこの物語を作りました」
それを受け、イ・ジョンジェは「前シーズンが大成功したことは嬉しかったです。でも、この題材が世界中の多くの視聴者の共感を呼んだということは……」とシーズン2の課題を投げかけます。「“分断”に焦点を当てすぎると作品が重くなりすぎる可能性があると感じ、適切なバランスをとることに集中しました。新作はシーズン1の最終話直後から始まるので、時間をかけて番組を見直し、ギフンの感情や撮影の進め方について議論を重ねました。視聴者がギフンを気に入ってくれた理由の一つは、自分を犠牲にしてでも他人を助けることを厭わない、心の美しさ。それを今回も表現するために、最善を尽くしました」
シーズン1を見た人にとって驚きだったのは、終盤で出てくるゲームメーカー。それまで覆面だった人物がマスクを外したとき、あっと驚く仕掛けが。でも、彼は本当の黒幕ではないし、ゲームを見物する謎の多いVIPたちについて、シーズン1では解明されませんでした。もしかしてそれが新シーズンのゴール?
「物語はギフンがゲームの背後にいる首謀者を見つけようとするところから始まります。が、シーズン2・3で伝えたいストーリーは、ギフンが彼らを止められるか、というヒーロー物語ではありません。権力の支配下にある人々……つまり私たちの大多数は、より良い未来を望んでいて、実際に変えることができるのも権力者ではなく我々の気持ち一つということ。これが本作のヒントです」(ファン・ドンヒョク)
実はシーズン2は、’25年配信予定の完結編・シーズン3への序章。年末年始休みに2シーズン一気見を!
INFORMATION インフォメーション
『イカゲーム』シーズン2
監督・脚本・製作総指揮/ファン・ドンヒョク 出演/イ・ジョンジェ、イ・ビョンホン、イム・シワン、カン・ハヌル、ウィ・ハジュン、パク・ギュヨンほか(シーズン2) Netflixシリーズ「イカゲーム」シーズン1独占配信中、シーズン2は12月26日より世界独占配信。