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官能的なシーンも映像化。原作の世界観に浸れる
『情事と事情』を独占配信しているのは、映像配信サービス「Lemino」(レミノ)。映画やドラマ、アニメなどさまざまなコンテンツが楽しめるこのプラットフォームには、ここだけでしか観られないオリジナルドラマがあり、『情事と事情』はその最新シリーズとなる。
ドラマの原作は、小手鞠るいの同名小説。「恋愛小説の名手による、上品で下品な恋愛事情」と銘打つ物語が、監督・井樫彩、脚本・的場友⾒、プロデュース・浅野澄美といった女性の作り手たちにより映像化されている。
ドラマは全8話で、本記事公開の12月25日時点で3話までが配信されている。男女7人の生々しい欲望が徐々に露わになり、あの2人はこれからどうなっちゃうの…!? など、今後の展開がますます気になる!
セレブ夫婦と、その裏側で立ち回るパパ活女子
結城愛里紗(倉科カナ)、結城修(⾦⼦ノブアキ)、玉木まりも(森香澄)
物語のカギを握るのは、それぞれ違う立場や価値観の男女7人。
結城愛里紗(倉科カナ)は、会社役員の夫・修(⾦⼦ノブアキ)と都内の一等地で暮らすセレブ。自身も装幀家としてのキャリアを確立するなど、何不自由ない暮らしをしている。夫・修は表向きには仕事がデキて、女性に理解があり、スマートなモテ男のように見えるのだが…。
修は愛里紗を愛していながらも、以前修の会社で働いていた玉木まりも(森香澄)と浮気をしている。しかし、まりもの前では男性優位的で、支配的な欲望を露わにする。
まりもは、修にお金をもらいながら、フリーターとしてホテルのラウンジでピアノを弾いている。若さと美しさを利用して、ラクに暮らしたい。いわゆる、パパ活女子。修とはお金だけの関係と割り切っているが、一方で愛里紗の存在も気になっている。
それにしても、当の愛里紗は修の浮気に気づいていながらも、どこか関心のない様子。
そもそも修に対する、というより人に対する感情が希薄なのか、修の浮気を知って気持ちが冷めたのか…。夫と別れても経済的な問題はなさそうなのに、そうしない理由はどこにあるのだろう? いずれにしても本心が見えず、微笑みがむしろ空恐ろしい。
ライターとカメラマン、仕事絡みの微妙な関係
中条彩江子(さとうほなみ)、世良晴人(佐藤寛太)
フリーライターの中条彩江子(さとうほなみ)は、愛里紗の大学時代からの友人。社会問題に対する意識が高く、白黒はっきりつけたいタイプの彩江子に対して、愛里紗は曖昧さに寛容。というよりむしろ、それを選んでいるふしがある。いわば真逆の性格の2人が友だちであることを、修からは不思議に思われている。
彩江子はある日、仕事でカメラマンの世良晴人(佐藤寛太)と出会う。彩江子より年下で、駆け出しのカメラマンの世良は、初対面から彩江子にグイグイとアプローチ。彩江子は戸惑いつつも、自分だけが意識しすぎているだけかもと、ひとまず渡された名刺をもらってその場は別れる。
彩江子の長年の目標は、ジェンダー問題などジャーナリストとして社会的に意義のある仕事をすることだが、あるショックな出来事から自分の軸を見失ってしまう。そんな矢先、ふと立ち寄ったピアノバー「⽔無⽉」で、バーテンダーである水無月流奈(真飛聖)と知り合う。
彩江子は、流奈からかけられた言葉をきっかけに、マジメな自分ではなく、“今”を刹那的に楽しもうと決意する。そして、カメラマンの世良に電話をして、関係を持ってしまうのだ。
遊びとして割り切るはずが甘い言葉やハグで恋愛感情が芽生えそう…?になっている彩江子に、すかさず自分のポートフォリオ(作品集)を見せて、装幀仕事の売り込みをかける世良。思わず、「彩江子、気をつけて~!」と言いたくなってしまう。世良は果たして、単なる仕事目的なのかどうなのか、気になるところ。
一方、セレブ暮らしをしている愛里紗は、どこか満たされなさを抱えているように見える。愛里紗が価値を感じるのは、“美しいもの”だけ。彩江子とはつかず離れずの仲だけれど、愛里紗には何か思うところがあるようで…。
ある日、愛里紗は、彩江子から世良に会ってほしいと頼まれる。愛里紗が手がける本の装幀用に、世良の写真を使ってはどうかと言うのだ。その裏に彩江子の恋心を見て取る愛里紗。案の定というのか、愛里紗は世良に興味を持ち始め、世良もまんざらではない様子。この2人も、今後どうなっていく…?
年の差カップルも加わり、ドラマは動き出す
水無月流奈(真飛聖)、佐藤玲⾨(寺⻄拓⼈)
ピアノバー「⽔無⽉」の流奈は、親⼦ほど年の違うピアニストの佐藤玲⾨(寺⻄拓⼈)と一緒に暮らしている。
玲⾨は、昼間は流奈と過ごし、夜は「⽔無⽉」でピアノを弾くという気ままな日々を送っている。流奈は、そんな玲⾨の猫のようなつかみどころのなさに惹かれているのだった。
ドラマは、7人が、偶然同じホテルのティーラウンジで、それぞれの時間を過ごす場面から始まる。
ライターとして修をインタビューするため、編集者や世良と一緒に、ティーラウンジで修の到着を今か今かと待つ彩江子。
約束の時間より遅れて、しかし悠々と姿を現す修と、ティーラウンジに置かれたグランドピアノに座り、ショパンの「英雄ポロネーズ」を弾き始めるまりも。
近くのテーブルには、優雅にお茶を楽しむ、流奈と玲⾨。
そんなティーラウンジを、吹き抜けの2階から見下ろす愛里紗。そこには、あまり体温が感じられず、すべてを他人事のように俯瞰している愛里紗の性質が暗示されているよう…。
ここから物語は、表面的には静かに、しかし着実に動き出す。
序盤であのキスシーンって事は…
本記事公開の12月25日時点までで3話までが配信され、物語がどんどん加速している『情事と事情』。
12月5日には、TOHOシネマズ六本⽊ヒルズで1〜3話のプレミア試写会が開催。上映前にはキャストの倉科カナさん、さとうほなみさん、佐藤 寛太さん、森 香澄さん、寺西拓人さん、金子ノブアキさん、真飛聖さんが登壇して、ドラマにまつわるクロストークを繰り広げた。
さとうほなみさんと佐藤寛太さんは2人の共演シーンについて、ともに「めっちゃくちゃ楽しかったです!」としながらも、さとうさんは「壮絶なシーンの時は現場近くの階段で、2人でうずくまって『つらいね』と話していました」と打ち明けた。
また、森さんと寺西さんには、キスシーンについての質問が飛ぶ場面も。
森さんは、金子さんとのキスシーンを楽しそうに振り返っていたが、一方の寺西さんは、初めてのキスシーンだったということもあるのか、「完全に(真飛さんに)リードしていただいて、僕は何も気負うことなく、何事もなく。貴重な経験でした」と照れつつ回答。
ネットでも寺西さんのキスシーンは話題で、「序盤であのキスシーンって事はどんどん激しくなるのかしら……」「情事と事情、1話みた、、、キスシーン暴れた、、」とのリアクションが。
3話のラスト、世良は真剣な表情で彩江子にある言葉を伝えるが、それが衝撃的! 本当なの? どうなの? と早く続きが観たくなる。また、予告によると、これまであまり描かれてこなかった流奈と玲⾨が4話ではクローズアップされる模様。人間関係がどんどん深く、複雑に絡み合い、目が離せなくなりそう!
INFORMATION インフォメーション
Lemino(レミノ)配信ドラマ「情事と事情」
NTTドコモの映像配信サービス「Lemino(レミノ)」で配信中(全8話)。原作/小手鞠るい「情事と事情」(幻冬舎文庫)、出演/倉科カナ、さとうほなみ 他