あんたがDIVA

ゆっきゅんの〈あんたがDIVA〉vol.39「やっぱり歌って踊りたい! 夢はイオンの巡回公演?」

エンタメ
2024.11.13

ゆっきゅんの連載「ゆっきゅんのあんたがDIVA」。作家の朝井リョウさんを迎えた第2回目をお届けします。

やっぱり歌って踊りたい! 夢はイオンの巡回公演?

ゆっきゅん(以下、ゆ):私たち、太陽とシスコムーンのライブでも会ってるんですよね。

朝井リョウ(以下、朝):私は柚木麻子とまさかの最前で連番してまして、会場で会えたんだよね。

ゆ:あの日ヤバかったですよね!

朝:平成の産物と対面した夜。

ゆ:初めて生でパフォーマンスを観たんですけど、普段歌って踊っているのに、興奮しすぎて「歌って踊りたい!」って思った。

朝:普段歌って踊ってないくせに単独ライブしたくなった。柚木さんとも「我々がやるべきこと、あれでは?」って。40代以上の女性グループで2時間フル生歌とダンスできるの、MAXと太シスぐらいでは? 割と本気で。

ゆ:「Everyday Everywhere」は歌がうますぎて感動して、聴きながら泣いてました。デビュー25周年だけど、活動期間が実質1年半って本当に時空が歪んでます。

朝:カルピスの原液より濃い1年半。水をつぎ足してまだ飲んでる。

ゆ:で、朝井さんは、柚木さんが歌うモーニング娘。の「笑顔YESヌード」のバックダンサーを…。

朝:地域ののど自慢大会に出たんです。柚木さんボーカル、私とでか美ちゃんがバックダンサーで。本当は柚木さん以外がメインボーカルを務める構成でもやってみたいんですけど、ほら、柚木さんは1秒も踊れないから……。

ゆ:私は前哨戦を観に行ったんですけど、すごく楽しかったです。普段体験しないステージすぎて。

朝:未知の世界でしたよね。

ゆ:客席からも“ドタバタ劇”がずっと見えていて、なんか好きなコメディ映画みたいでした。

朝:凸凹の奴らが集まって合唱団結成、みたいな1時間半の映画ね。

ゆ:それが新鮮でした! だってあゆなんて船とか象に乗って出てきたりしますよ。普段いかに完成されたものを観すぎているか。

朝:その通り! なのに審査方法がAI 採点っていうのが納得いかない。そんなの我々の良さの99%が削がれますから。

ゆ:だって心で表現してるから。

朝:本当にそうなの。魂。

ゆ:でも柚木さん、歌うまくなりましたよね。一番腹から声を出してたと思う。歌いだしの「Hey DJ」は本当にDJが来ちゃうんじゃないかと思いました。

朝:町中のDJが呼ばれたよね。

ゆ:本当に名場面だらけでした。プロのステージとは違う、真剣なアマチュアとしての良さ。

朝:本当に楽しかった。いつか持ち歌増やして、イオン回りたい。

ゆ:持ち歌があったってなかなかやる機会ないです(笑)。

PROFILE プロフィール

朝井リョウ

あさい・りょう 1989年、岐阜県生まれ。2009年、『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。’13年、『何者』で直木賞を受賞。柴田錬三郎賞を受賞した『正欲』以来3年半ぶりの新作長編『生殖記』(小学館)が好評発売中。

PROFILE プロフィール

ゆっきゅん

1995年、岡山県生まれ。2021年からセルフプロデュースで「DIVA Project」をスタート。セカンドフルアルバム『生まれ変わらないあなたを』が発売中。インスタ、Xは@guility_kyun

INFORMATION インフォメーション

朝井リョウさん、3年半ぶりの新作長編が発売中!

朝井さんが「自分の中にあるルールを全て撤廃して書きました」という『生殖記』が大好評発売中! 特設サイトでは冒頭部分を試し読みすることができます。

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写真・幸喜ひかり 文・綿貫大介

anan 2421号(2024年11月6日発売)より

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