日々、さまざまなホラーゲームをプレイ、実況配信している人生つみこさん。一口にホラゲといえどもジャンルは幅広いという。
「代表的なものでいうと、まず、ゾンビなどの敵と戦うシューティング要素の強いタイプ。“恐ろしいものを倒せる”ため、意外と怖さのハードルは低く、ビギナーにもおすすめです。高い没入感を味わえるのは、一人称視点でフォトリアルな景色の中を進むもの。また、『Five Nights at Freddy’s』のような可愛いキャラクターが怖い存在になって襲いかかる系のタイトルも定期的に出ています。笑いと怖いの両方があり、緩急を楽しめるところがポイントに。レトロな2Dグラフィックゆえに独特な恐怖感が漂うタイトルも、変わらず人気。『青鬼』など謎を解きながら逃げるものや、選択によって展開が左右されるストーリー系がメジャーで、影響を受けた海外クリエイターも多いです」
楽しみ方のバリエーションも豊か!
「一人でプレイするのはもちろん、みんなで一緒に盛り上がるのも楽しいです。ゲーム実況とも相性がよく、それこそ大人数でワイワイできるし、実況者が遊ぶのを見て追体験するだけでも面白いはず。私のYouTubeチャンネルでは、国内だけでなく海外で流行っているものを取り上げることも。日本語に対応していない場合、リスナーさんが翻訳を手伝ってくれたり、『あなたのプレイを見て日本語対応することを決めました』とデベロッパーさんに言われたことも。ホラゲが好きすぎて、できるだけ多くの人に恐怖体験をしてほしいし、ゲームがものすごい時間をかけて作られているものだということを理解しているので、いろいろな作品がもっと広がってほしいと思いながら実況をしています」
ホラゲの魅力&注目トピックを人生つみこさんがガイド!
【ホラゲの魅力1】恐怖体験を安全圏で! 日々のスパイス&ストレ発散に。
「恐怖体験はできればしたくないものですが、ゲームであれば安全に摂取できます。フェイクであることを知りながらも、怖い思いがちゃんとでき、現実逃避にぴったり。緊張からの脱力…といった体験は日常のいい刺激に」
【ホラゲの魅力2】実況と相性抜群。みんなでワイワイ楽しめる。
「ホラーゲームの実況は、配信者と視聴者がみんなで一緒にお化け屋敷に行くような感覚を味わえるところが魅力の一つ。自分で操作をするのは怖くて難しいけど、実況であれば見られる! という人も多いのでトライしてみて」
【TOPIC 1】名作ホラータイトルのリメイク版が続々と登場!
今年は、名作のリメイク、リバイバル作品が多数リリースされている。
「なかでも注目なのが『SILENT HILL 2』のリメイク版。今年はこのために生きてきた…といっても過言ではありません(笑)。昔遊んだ作品が、今のテクノロジーによって進化。画面が鮮明に見えるようになっていたり、欲しかった場所に説明が加わるなどわかりやすくなっていて、没入感が増しているところが嬉しいです。そして、今年は『バイオハザード』に影響を与えたともいわれている『Alone in the Dark』のリメイクもリリースされました。昔、古いPCで遊んでいたタイトルが、改めてストーリーを展開してくれることに、ナンバリング作品とはまた違う喜びを感じます」
また、大量のゾンビと戦う人気アクションホラー『デッドライジング デラックスリマスター』も9月に登場。グラフィックやサウンド、遊びやすさなどの要素がアップデートされて話題となっている。
『SILENT HILL 2』
霧に包まれた街で異形のクリーチャーと自身の過去に対峙。
世界的に大ヒットしたサイコロジカルホラー「SILENT HILL」シリーズの、2001年に発売された『SILENT HILL 2』をリメイク。主人公のジェイムスは、亡き妻メアリーとの思い出の地であるサイレントヒルを探索。クリーチャーや、さまざまな登場人物たちとの遭遇を通じて、自身の過去の記憶と対峙していくことになる。原作をベースに、探索エリアの拡張や、キャラクターの肩越し視点、新しい戦闘システムなどを導入している。PS5、Steam
©Konami Digital Entertainment
『Alone in the Dark』
怪しい屋敷の秘密を暴く、3Dサバイバルホラーの原点。
1992年に発売され、多くの3Dサバイバルホラータイトルが作られるきっかけとなったエポックメイキング的作品として名高い『Alone in the Dark』のリメイク版。エミリー・ハートウッドは、行方不明の叔父を捜すため、私立探偵のエドワード・カーンビーと共に、現実と謎、狂気が入り交じるデルセト屋敷を訪れる。そこで、つかみどころのない奇妙な住人やモンスターと遭遇、恐怖と対決していくことになる。PS5、Xbox Series X|S、Steam
©2024 THQ Nordic AB, Sweden. Published by THQ Nordic GmbH, Austria. Developed by Pieces Interactive. THQ and THQ Nordicare trademarks of Embracer Group AB, Sweden. All other trademarks, logos and copyrights are property of their respective owners. All rights reserved.
『デッドライジング デラックスリマスター』
ゾンビだらけのショッピングモールで72時間、生き延びろ。
2006年に発売され、自由なアクションと突き抜けたゴア表現で多くのファンを獲得した、ゾンビゲームの金字塔『DEAD RISING』。主人公は、フォトジャーナリストのフランク・ウエストとなって生き残ることを目指すが、安全な場所に隠れるもよし、事件の真相を求めて果敢に行動するのもよし。モールで売られているさまざまなコスチュームを着たり、アイテムやフードを食べたりもできて楽しい。PS5(パッケージ版は11/8発売)、Xbox Series X|S、Steam
©CAPCOM
【TOPIC 2】待望! 外山圭一郎氏の新作『野狗子:Slitterhead』、ついにリリース。
人気ゲームクリエイターが手がける注目作が11月8日に発売される。
「名作ホラー『SILENT HILL』『SIREN』を作り上げた外山圭一郎さんの新作という時点で注目せざるを得ません。人間に憑依して戦う、というシステムが明らかになっていますが、どんな内容になっているのか。早くプレイしたいです!」
『野狗子:Slitterhead』
1990年代の架空の都市「九龍」が舞台。プレイヤーは記憶と肉体を失った「憑鬼」であり、人に擬態する怪物「野狗子」の殲滅に奔走するバトルアクションアドベンチャー。11/8発売。PS4、PS5、Xbox Series X|S、Steamなど
©2021 Bokeh Game Studio Inc.
【TOPIC 3】もしかしてホラー? 小島秀夫監督が手がける『OD』が気になりすぎる!
昨年12月、「The Game Awards 2023」授賞式で発表された小島秀夫監督の新作『OD』。「ソフィア・リリスの瞳に開く扉が映り込むティザーを見て、監督の『P.T.』を感じました。最後に“FOR ALL PLAYERS AND SCREAMERS”というフレーズもあり、ホラーかも!? と勝手に期待。新しいシステム、新たなジャンルが生まれる可能性もあると信じています」
公式ティザートレーラーが、KOJIMA PRODUCTIONSの公式YouTubeチャンネルで公開中。https://youtu.be/j1pnFI1r8N0
©2024 KOJIMA PRODUCTIONS Co.,Ltd. / HIDEO KOJIMA. Published by Microsoft Corporation.
【TOPIC 4】『Dead by Daylight』の世界が舞台。最恐タッグが生み出すシネマティックな話題作。
大人気サバイバルホラー『Dead by Daylight』を作り出したカナダのゲームスタジオと、ストーリーテリング作品で知られるイギリスの会社が世に送り出した『The Casting of Frank Stone』。「映画を観ている感覚で楽しめるシネマティックホラーです。今後、注目のジャンルになりそう」
『The Casting of Frank Stone』
プレイヤーは、『Dead by Daylight』の殺人鬼がいた街で映画を撮影する若者4人になり、運命を見届ける。選択によりキャラクターの生死が分かれるなど物語が展開する。PS5、Steamなど
THE CASTING OF FRANK STONE ©2024 and BEHAVIOUR, THE CASTING OF FRANK STONE and other related trade marks and logos belong to Behaviour Interactive Inc. All rights reserved.
人生つみこさん ホラーゲーム専門のVTuber。YouTubeチャンネル(@JinseiTsumiko)で毎日23~24時頃に配信、国内外の最新作を常にチェック。ホラゲの魅力を広めるべく活動。Vsingerとしても活躍している。
※『anan』2024年10月23日号より。取材、文・重信 綾
(by anan編集部)