ツッコまれた時のかわし方も身につけよう。
先日、警察署のイベントに参加した時のことです。警察署の女性とトークセッションをしている中で、「横澤さん、今日はゲストが来てくれていますよ」と言われたので見てみると、そこには、しんちゃんという名前の人形が。そして、「こんにちは!」としゃべり始めました。そう、一緒に話していた女性が腹話術を披露してくれたんです。実は、この女性とは別の警察署でのお仕事でお会いしたことがあったのですが、その時にはなかった演出が衝撃的でした。そして、最後にイベントの感想を聞かれたのですが、「こういうイベントで腹話術を見るのが初めてだったから楽しかったです。お上手でびっくりしました!」みたいに答えたところ、「腹話術ってなんのこと?」と言われ、あ、すみません! という気持ちに。その女性は、あくまで中の人はおらず、「しんちゃん」が話しているという世界観を守っているのに…と、めちゃくちゃ反省したし、ちゃんと貫けるのはすごいなと思いました。後で聞いてみると、今の警察署に赴任してきた時に人形を見つけ、「これで腹話術をやろう」と思い、練習したのだそう。それを聞いて、なんてすごいバイタリティの持ち主なんだろうかと感動したし、イベントでは、大人から子どもまで、めちゃくちゃウケていました。腹話術だけでなく、イベントのキャスティングやポスター作り、MCなどあらゆることを担当していて、思わず「本職はなんですか?」と聞きたくなるくらい活躍されていて。この方の話を聞きたい! と思わされました。
彼女のようになるには、設定や世界観を絶対にキープするという強い意思で、努力をすることが大事。また、私のようなネタバレに触れられた時の上手なかわし方を見つけておくと、安心です!
よこさわ・なつこ 芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。バラエティ番組やCMで活躍中。2023年6月に第三子を出産。
※『anan』2024年7月3日号より。写真・中島慶子 イラスト・別府麻衣 文・重信 綾
(by anan編集部)