岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「お立ち台」です。
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ライブではいつも、ステージのセンターにお立ち台を置いています。お客さんを煽るときにはやっぱり、一段高いところから煽ることが大事ではないかと思うからです。古代ギリシャの時代から、デマゴーグするのは一段高いところからと相場が決まっています。そもそもステージは見やすいように観客席より高い位置にあります。お立ち台はそこからさらに一段上がる。ただ上がるだけでなく、今からお立ち台に上がるぞというパフォーマンスを見ていただくことも大事です。一段高いところに上がることで、「この人は今から大切なことを言ったり、したりするに違いない」と、観客に視覚情報で認識してもらえます。だから、お立ち台に上り下りする行為は、ステージパフォーマンスにおいてとても意味があると思います。

僕の専用お立ち台ができたのはデビュー後です。レコード会社の方が用意してくれました。専用のお立ち台があるとええな、と思ったのはデビュー前のこと。対バン相手のバンドの方がステージにお立ち台を置いていて、それを「岡崎くんも使っていいよ」と言ってくれたんです。お借りして使ってみたらめちゃくちゃ安定していて、上がりやすかったんです。それまでのライブでは、ビールケースとかライブハウスにある箱馬を使ってやっていた。そうするとグラグラするし、ちょっと跳んだり跳ねたりするとライブ中に軋んだりして怖かったんですね。それに比べて専用のお立ち台はとても安定していて、安全に踊ったりジャンプしたりすることができました。それで、デビューするなら僕も専用のものを作っていただこうと思いました。今使っているお立ち台はショッキングピンクのカラーリングがしてあります。僕のステージってバンドもいないし、機材の黒っぽい色かシルバーっぽい色しかない。少しでも映える明るい色がいいなと思ってこれを選びました。でも、色こそ派手ですがとてもシンプルです。

他のバンドの方々もいろいろなお立ち台を使っています。ゴールデンボンバーのお立ち台とか、めっちゃ高さがある。3段くらいあって飛び乗る感じです。僕にはそれはちょっとしんどいので、すっと上がれるくらいの今のサイズが気に入っています。あえて苦言を呈すなら、横幅ですかね……。踏み外しそうになることがあるので、安心して踊れるくらいの横幅があると本当はうれしいです。

おかざきたいいく 自身キャリア最多公演数となるワンマンツアー「JAPAN TOUR」の開催を発表。10月~12月にかけて17道府県で18公演を行う。最新タイアップ・シングル曲「レディキャップ!」「季節の報せ」が配信中。

※『anan』2022年9月7日号より。写真・小笠原真紀 ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND) 文・梅原加奈

(by anan編集部)

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