自分に当てはまると思う項目にチェックを入れよう。
下のチェックテストに答えることで自分の心のクセと行動パターンがわかります。早速、トライ! 一番多くチェックがついたものがあなたのタイプです。同数が複数ある場合はそれぞれを確認。
type A
- 自分は用心深く、慎重なところがあると思う
- 先着順や早い者勝ちの時は他人に譲る
- 自分の仕事より他人の手伝いのほうがやる気が出る
- 自分から人を誘うことが少ない
- 他人に教えたりアドバイスをするのが好き
type B
- 失敗談や自虐ネタが得意でよくウケる
- 自分は褒められて伸びるタイプだと思う
- 仕事や頼まれごとがあると、とりあえず「大丈夫です」と答えがち
- レビューや口コミで評価が低いと買うのをやめる
- 「○○なら自信あります」が口グセ
type C
- 責任のある仕事や立場が重荷に感じる
- SNSでレスやリプライの応酬をしたことがある
- 褒められるとソワソワする
- 資料のミスや他人の間違いによく気がつく
- 著名人の不祥事や炎上に関するニュースやSNSをよく見る
type Aが多い人は【適応反応タイプ】
自分の本心をないがしろにすることが疲れの原因に。
Aの項目に一番チェックがついた人は、自信のなさや自己肯定感の低さが、気持ちや行動にまっすぐ出るタイプ。自分が率先して何かをすることが苦手で、みんなを引っ張っていくリーダー的なポジションや責任を担う立場になることは、できる限り避けようとする。ちょっとした失敗を長く引きずりやすい傾向も。また、人を優先するほうが気持ちが楽だと感じるため、自分の意見を後回しにしたり、人に譲ることもしばしば。そのため、心から楽しめない、本当に欲しいものが手に入れられないなど、ストレスを溜め込み、疲れがち。人の面倒ばかり見たり、残業を抱えるなど、損をした気持ちになりやすいことも特徴です。
このタイプに多いのが、「こんなこともできないの?」など、過去に自信を失うような言葉をかけられた経験があり、自分には価値がないと思い込んでいるケース。誰かに押し付けられた「ダメ」に縛られる必要はないということに気づき、自分の価値は自分で決めると意識することで楽になれます。「私なんて…」と感じている自分がいたら、「あ、またやってる! やめよう」と、冷静に対処するようにしましょう。また、人に譲ってばかりで辛い人は、自分が本当はやりたくないことに気づくことが第一歩。その上で、やめられそうなら少しずつやめ、無理なことであれば「自分は嫌だけどやっている」と自覚するだけでも、心の負担は軽くなります。(山根洋士さん)
視点を変えれば楽になるはず。自信を持って!
自分のことを差し置いて、人に気が遣えるというのはいいことじゃないかと思うんです。それが辛く感じるなら、視点を変えて「人を優先できる自分ってすごいじゃん」と思うようにすればいいのでは。今のままでいいですよ!(戸次さん)
type Bが多い人は【逆転反応タイプ】
完璧な自分を見せたい気持ちにとらわれ、モヤモヤ。
このタイプは自己肯定感の低さを人に悟られるのが嫌で、自信のなさの裏返しが思考や行動に出やすいのが特徴です。人からどう見られるかをものすごく気にしていて、自分の弱みを人から責められないようにするため、過剰に強がって見せたり、自虐に走ったり、得意なことをアピールする傾向が。嫌われたくないからと、人に甘えたり、わがままを言ったり、誰かに助けを求めることができず、辛さを抱え込みやすいという一面もあります。このタイプがやっかいなのは、周囲が求めている以上にちゃんとしようと、無理をしてしまうこと。実際はそんなことないのに、自分の思い込みで、「ここまでしないとダメな人だと思われる」「人に迷惑をかけちゃいけない」と、勝手にハードルを上げているのです。
このタイプに多いのは、子どもの頃にしっかりすることを求められた経験がある人。その結果、過剰にいい人、デキる人に見られようと無理をし、子どもっぽい部分を押し殺していた可能性が。解決策の一つは、自分ができるところからでかまわないので、過剰にちゃんとしようとするのをやめてみること。そして、どれくらいまで人に迷惑をかけても許してもらえるのか、自分のダメな部分を見せていいのかをリサーチしてください。特にプライベートでは、ちゃんとしているあなたしか認めてくれないような人とは、一緒にいても辛くなるだけなので、一時的に距離を置くことも考えてみては。(山根さん)
今の自分に満足することを覚えよう
強がってしまうのは、今の自分の状況に満足できていないことの表れかもしれません。そうだとしたら、“足るを知る”じゃないですけど、いま元気に生きていることがどれほど素晴らしいのかを自覚するといいと思いますよ。(戸次さん)
type Cが多い人は【抵抗反応タイプ】
攻撃的な姿勢は、自分の弱さを認められない証。
Cのタイプは、自分のダメな部分を認めることが苦手で、そこを隠すために抵抗したり、他の人に攻撃的になってしまうのが特徴です。典型的なのがマウンティングで、人がミスをした時に必要以上に指摘をしたくなったり、SNSのコメント欄で自分のほうが優れているというようなアピールをしたり。時にはネガティブなリプライの応酬をしてしまうことも。この点だけ見ると自信があるようにも感じられるけれど、その行動のベースにあるのは、自己肯定感の低さ。そこになんとか抗おうとしているのです。その結果、臨戦態勢になったり、余裕がないことも多くなり、そんな自分に疲れてしまいがちです。
こうしたモヤモヤを抱えている人は、自分の弱さを認めることができないところに原因が潜んでいる可能性が高い。わかりやすい強さにだまされるのではなく、弱い部分と強い部分を認められる人こそが真に強い人だということを理解することが解決への第一歩に。誰かに対して自分の強さを誇示するのではなく、「こんな自分だっていていいんだ」と受け止めることが大切です。そうして少しずつでも自分の弱い部分を認められるようになることで、人に対しても寄り添う気持ちが生まれ、攻撃的な姿勢をとることからも解放されやすくなります。このままにしておくと、周りの人と疎遠になってしまう可能性も少なくないので、早速、意識を変えてみて。(山根さん)
攻撃的な態度は今すぐやめましょう
マウンティングをしちゃうというのはダメですね。人を攻撃することで優越感に浸って、何が気持ちいいんでしょうか。わからないな~。このままじゃ、いつかしっぺ返しがきますよ! 同じ経験をする前にすぐ、やめましょう。(戸次さん)
とつぎ・しげゆき 1973年11月7日生まれ、北海道札幌市出身。ドラマ『おっさんずラブ‐in the sky‐』や『監察医 朝顔』などに出演。『SONGS』(NHK総合)ではナレーションを担当。
やまね・ひろし 心理カウンセラー。著書に『「自己肯定感低めの人」のための本』(アスコム)。YouTubeチャンネル「メンタルノイズ心理学 山根洋士」を配信。Twitterは@yamane_hiroshi
※『anan』2021年5月19日号より。イラスト・別府麻衣 テスト作成・山根洋士 取材、文・重信 綾
(by anan編集部)