思わず見惚れる、輝くような透明感を身にまとった井手上漠さん。“可愛すぎる男子高校生”としてメディアに登場するやいなや、同世代を中心に絶大な支持を集めている。その理由は、ルックスはもちろん、メイクやジェンダーレスなファッションを楽しむ、枠にとらわれない生き方にあるよう。
「中学2年生の頃にメイクに興味を持ち、3年生になって実践し始めました。最初は友だちにメイクをしていたのですが、楽しくて次第に自分でもするように。友だちに対しては“可愛くしよう”という気持ちでするけど、自分の場合は、ニキビとか気になるところを直すイメージでするうちにハマりました。以前は、赤とか発色のいいリップが好きだったけど、最近は茶色とか落ち着いた色を可愛いと思うように。オススメの美容法は朝と夜のパック。しないと“肌が枯れちゃう”と思って眠れません(笑)。お花を育てるような感覚でやっています」
ファッションも自分の好きなものを追求。
「メンズ、レディースにかかわらず、とにかく“着たい”と思ったアイテムを着ます。今年の秋冬は、オーバーサイズのニットカーディガンを狙ってます」
こうして漠さんが自分を貫くことができるのは、お母さんの存在が大きいという。
「周りの男の子が『仮面ライダー』で育ったように、私は『プリキュア』で育ちました。だからなのか、仕草も女性寄りになったし、一緒に遊ぶのも女の子ばかりでした。男子に“変”とか“メイクをするなんて気持ち悪い”とネガティブなことを言われ、自分がおかしいのかなと思って髪をバッサリ切ったことも。でも、そんな私に気づいた母に、『逃げるな』と叱られ、周りの目を気にして生きる自分を悔しいと思いました。それからは周りは一切見ず、髪を伸ばし、何か言われても言い返すようになったんです。価値観はみんな違うし、“男性はメイクをしない”と決めた人はいません。だから、“私は男性だけどメイクをする”という自分の基準を作りました」
“ジェンダーレス”という言葉について尋ねてみると、
「この間、調べてみたんですよ。“らしさ”が際立っているという意味だったはず。私は性別を壊したいという気持ちはなく、気にしていません。どっちの性別かじゃなく、“漠ちゃん”として見られたい。今日の撮影も、ありのままの自分を撮ってもらえて嬉しかったです。私を見て、“すごくキラキラしてる”“自分らしく生きているな”と思ってもらえたら嬉しい。やっぱり、楽しく生きるには、自分らしくいないとつまらないですよね。もし、悩んでいる人がいたら、周りに合わせず、どう思われてもいいから自分を貫き通すという覚悟を決めて、勇気をふりしぼってほしい。頑張ったら絶対に楽しいです。だって、私が今、楽しいから。偏見の目で見られても怖くない自信があるし、これからも自分らしさを磨いて輝いていくので、10年後は毎日がもっとキラキラしていると思います!」
いでがみ・ばく 2003年1月20日生まれ、島根県出身。第31回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストのファイナリスト。ベストジーニスト2019次世代部門を受賞。島根県のふるさと親善大使。
ジェンダーレス男子とは…ファッションにも美容にも敏感。社会からカテゴライズされた男らしさ/女らしさの区別を超えて、「好きなもの」「似合うもの」を取り入れ、自分らしい個性を表現している男性たちのこと。
※『anan』2019年11月6日号より。写真・来家祐介(aosora) スタイリスト・鈴江英夫(H) ヘア&メイク・松本未央(GON.) 取材、文・重信 綾
(by anan編集部)
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