見たことがある懐かしい風景のようでいて、決して交わることのない並行世界のようでもあって。初作品集『足摺り水族館』(1月と7月)、続く『蟹に誘われて』『枕魚』『動物たち』(全て白泉社)と装丁含め話題の多い作品群を、目利きのマンガファンたちが見逃すはずがない。ペンネームの不思議さも、生年や性別などプロフィール不詳のままの活動も、ミステリアスな存在感に拍車をかける。そんなpanpanyaさんの最新刊『二匹目の金魚』がこのたび刊行に。
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表題作は、panpanya作品ではおなじみのおかっぱの女の子が主人公。生き物係の少女が水槽を洗っていると、金魚に脱走(?)され、捜しに出かけて川をさらったり、交番に遺失物届を出したり。奮闘の顛末を描くそれだけのマンガなのに、広がる世界が面白すぎて、食い入るように読んでしまう。この不思議な着想は、どこから得るのだろうか。

「着想とも呼べないようなちょっとした言葉が取っ掛かりになります。まず“壁”とか“屋台”とか、単語単位の発見があり、そこから発想がずるずる芋づる式に展開していけばしめたもので、それらが一定量集まると物語になっていきます。こんなストーリーにしようとか、はじめからはっきりとした意図を持って描き始めることは少ないです」

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特徴的なのは、細密画のような、圧倒的に手数の多い風景やモノの描き方。味のある線の魅力が、不思議な浮遊感を醸し出す。

「コマ枠の線に至るまで、線はフリーハンドで描きます。実際、直線に見えるものって世の中にあまりないと思っていて、たとえば建物も時間の経過によって歪んできたりするし、目の端に映るものは直線であるかどうか意識すらしなかったりする。細密といっても写真ほどの情報量はないわけで、むしろ『わざわざ描かれるもの』であること、何を『わざわざ描く』対象として選ぶのか、ということを意識しています」

パンパンヤ マンガ家。同人活動を経て、2013年に商業デビュー。現在、『楽園』春のWeb増刊で「春のpanpanyaまつり」開催中。公式サイト「SURMICLUSSER」www.panpanya.com/

「かくれんぼの心得」のような遊びの効いたネタから「小物入れの世界」のようなあるある話まで全19編+解題。唯一名前があるのは犬のレオナルド。白泉社 980円(C)panpanya/白泉社

※『anan』2018年3月28日号より。写真・大嶋千尋 インタビュー、文・三浦天紗子

(by anan編集部)


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