骨格矯正評論家として、芸能人を含め年間約8000人を見ている山口良純さん。膨大な経験から「頭蓋骨の大きさは誰もほぼ同じ」という結論が導き出されたそう。
「それでも一人ひとり、顔の大きさに差が出るのは、骨の位置や筋肉の付き方が違うから。日常生活でのクセなどで、骨の位置がズレたまま筋肉が固まると、顔はどんどん大きく見えていきます。特に問題なのは、食いしばり。うつむいてスマホを見ているとフェイスラインに脂肪が溜まる上、無意識のうちに上と下の歯が当たり、それだけで約20kgの負荷がかかります。睡眠中にかかる負荷はその3倍といわれ、放置すれば顔は四角く、大きくなるばかり。凝った顔の筋肉をほぐして柔らかい状態にし、骨が本来の正しい位置に戻れるベースを作りましょう」
2週間という期間は、小顔作りを始めるのに適しているそう。
「筋肉は、よくも悪くも約2週間でクセがつきます。時間がない時は1か所でもいいので、とにかく2週間毎日ほぐして、いい状態を保てるようにしていきましょう。痛みを感じなくなったら、筋肉のコリがほぐれた証拠です。注意点がひとつ。顔の肌は繊細なので摩擦は厳禁です。クリームかオイルを使いましょう」
おでこ:頭皮ほぐしでシワを刻ませない!
おでこが硬い状態で目を大きく開けようとすると、髪の生え際とおでこに歪みができて、シワに…。深く刻まれてしまう前に、おでこを柔らかくほぐそう。
フェイスライン:即効性抜群! スッキリ輪郭に。
小顔を目指すのに欠かせず、効果が出やすいのがフェイスライン。同じ姿勢を長時間続けた時や、食いしばりの自覚がある人は、朝やるとより効果的!
ほうれい線:薄くなれば若々しい印象に!
筋肉の層が薄い頬はたるみやすい部位で、やがてほうれい線というシワが…。対策は、頬を引き上げる働きをする側頭筋や頬骨筋をほぐしてあげるのが正解。
口角:キュッと上がった口角は好印象のかたまり。
口角が上がっているだけで、優しく幸せそうなイメージを持たれやすい。口元だけでなく首の筋肉まで広範囲にわたってしっかりストレッチ&マッサージ!
【ほうれい線】下がった頬を元の位置に戻す。
ほうれい線が目立つようになるのは、こめかみのあたりにある側頭筋や頬骨筋が固まり、頬を引き上げられなくなるから。頬をたるませる根本的な原因からアプローチしよう!
1、頬骨筋をほぐす(左右各10~20セット)。
手を握り、第二関節で頬骨筋をゆらゆらとゆらし、ほぐす。最も凝り固まっているのは骨とのキワにある筋肉なので、頬骨の下ギリギリからこめかみにかけて、数か所ほぐしていく。左右各10~20セット。慣れてきたら、両手でやってもOK。
2、こめかみをほぐす(10~20回×左右各3か所)。
手を握り、第二関節を側頭部に押し当てながら、ゆらゆらと細かく揺らす。押し当てるポイントは、こめかみあたりを触りながらグッと噛み、膨らんだところから始めて、少し奥、さらに耳の後ろまでずらし合計3か所。各ポイント10~20回。逆側も同様に。
3、頬骨筋を上げる(10秒×3セット)。
口を「い」の形にして、ほうれい線に両手の中指を合わせる。そのまま引き上げ10秒キープしたら指をゆるめる。これを3セット繰り返す。ほうれい線を作る側頭筋と頬骨筋のコリを取り、ほぐれやすくした後に、ほうれい線そのものを伸ばすことで、薄くしていく。
リブタンク¥10,450(ジュリエ ヨガ アンド リラックス TEL:03・5720・8256)
山口良純さん 骨格矯正評論家、代官山山口整骨院院長。多くの俳優やモデル、スポーツ選手を顧客に持つ。著書に『自分で育む「女優小顔」』(幻冬舎)などがある。『ホンマでっか!?TV』などテレビ番組でも人気。
※『anan』2024年7月3日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・佐々木れな(Three PEACE) モデル・中嶋杏里沙 取材、文・小泉咲子
(by anan編集部)