頭・目の疲労回復! 清水ろっかん先生の頭部ケア。
目の奥がジーンと疲れる。頭が重だるい。そんな時は2つの筋肉にアプローチするのが効果的だと、骨格矯正士の清水ろっかん先生は語る。
「首と頭の境目の後頭下筋群と、こめかみから頭の両側に広がる側頭筋が、頭や目の不調に関係しています。頭のコリは放置すると頭痛が生じるほか、目元の眼輪筋と連動する後頭下筋群のコリは、眼精疲労の一因にも。疲れ目は目の酷使が原因とよくいわれますが、頭が凝っていることによっても生じるので、ほぐすことが大切。また、考え事をする時間が長い人ほど頭部への血流が多くなり、頭蓋骨が膨らんで、側頭部が圧迫されます。すると、片頭痛が生じるほか、頭部が物理的に大きくなり、それと連動して顔のサイズまで大きくなってしまうこともあるんです」
今回は不調の根本原因にじんわり圧をかけていく頭部ケアをご紹介。
「朝に行うとすっきり目が覚め、夜に行うと日中蓄積した目や頭の疲れを楽にして安眠に導く効果も。目や頭の不調を自覚していない人もぜひ。気持ちよさを実感できるはず」
清水流3か条
1、最低週1回やればOK。
2、なりたい姿を想像しつつケア。
3、痛みを感じるほど頑張らない。
毎日雑にやるより、週1回丁寧にケアする方が不調の根本改善に有効。強く圧をかけなくても効果が出るので、心地よさを優先して。
側頭骨押し上げケア
考えすぎや目の酷使で硬くなる側頭筋。手のつけ根で押し上げ、その後親指を使って後頭下筋群もゆるめよう。
使うのはここ
手のつけ根の手根で“面押し”する。
ここにアプローチ
頭の両サイドに伸びる側頭筋をケア。
30秒ゆさぶる
両手の手根を耳の上あたり、頭の両サイドに軽く押し当て、頭を上下に揺さぶる。この後、「頭骨さすり」を行うとより効果的。
頭骨さすり
姿勢の乱れのしわ寄せが、頭と首の境にある後頭下筋群にくる。この筋肉の緊張をゆるめ、骨から正しい位置に。
使うのはここ
5本の指の腹で後頭下筋群をプッシュ。
ここにアプローチ
頭と首の境目にある後頭下筋群をほぐす。
【1】10秒揺さぶる
後頭部の出っ張りの下にあるくぼみに両手の親指をかけて、残りの指は軽く重ねる。指の腹で圧をかけながら頭を上下に揺さぶる。
【2】10秒揺さぶる
親指以外の指を後頭部の中心から外側にずらして、1と同様に頭を揺さぶる。1より少し外側、さらに外側と位置をずらして、反復。
おでこほぐし
長時間目を使うと眉間などが硬くなりがち。そのまま放置するとシワにもつながるので、丁寧にほぐしゆるめよう。
使うのはここ
人差し指から薬指の3指の腹でほぐす。
ここにアプローチ
目の上からおでこ全体にアプローチ。
1, 人差し指~薬指の3本の指の腹を揃える。中指の腹をおでこの中央、眉間の少し上に置き、軽く押し当てる。
2, 3本の指の腹を軽く押し当てたまま、指を上下に小刻みに動かして、眉間のこわばりを優しくほぐしてマッサージ。10秒ほぐす。
3, 今度は3本の指を左右に細かく動かしておでこをマッサージ。頭骨全体をゆるめるようなイメージで行おう。10秒ほぐす。
4, 指の位置を少しずつずらして、3本の指の腹で2,3と同様のマッサージを反復。おでこ全体を満遍なくほぐす。10秒ほぐす。
眼窩(がんか)押し上げケア
目を長時間使うほど眼球への圧迫が増す。眼球が入った頭蓋骨のくぼみ(眼窩)を押し広げ、目にかかる圧を解く。
使うのはここ
親指のつけ根部分を押し当てる。
ここにアプローチ
左右の目の上の骨、眼窩を押し広げる。
1, 眼窩とは眼球が入ったくぼみのこと。右目の眼窩(鼻のつけ根側)に右手の親指のつけ根を当てる。
2, 左手を後頭部に添え、右肘をテーブルにつく。両手で押し合うように圧をかけて、目の上の骨を押し上げる。反対側も同様に。10秒×3回。
清水ろっかん先生 骨格矯正士。骨盤のずれを正す体幹整体サロン『ろっかん塾』を経営。近著に『眼圧リセット』(飛鳥新社)、『7つの長生き整体』(主婦と生活社)などがある。
トップス¥6,380(ジュリエ ヨガ アンド リラックス TEL:03・5720・8256)
※『anan』2022年11月23日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・浜田あゆみ モデル・中嶋杏里沙 取材、文・門上奈央
(by anan編集部)