日常の動作で使う体幹を鍛えるのがポイント。
整えた体軸をどうしたらキープできるのか。トップアスリートのフィジカルコーチも務める早稲田大学教授の広瀬統一さんによると、
「一度体軸を整えても、その後何もしないと、すぐにバランスが崩れてしまいます。つまり、キープするには体幹トレーニングを行うことが大切です。とはいえ、すでに体の軸が整っている状態なので、ハードなメニューは必要なし。今回紹介するトレーニングも、目安としては1日おきに行えばOKで、どれも2~3ステップと覚えやすく、所要時間は5分ほど。無理なく、習慣化しやすいでしょう」
トレーニングのポイントは、立つ、うつぶせ、あおむけ、横向きと、人間が日頃とる姿勢を体幹でラクに支えられるようにすること。
「人は一日中立っていたり、座っていたりするわけではないので、様々なシチュエーションに対応できるように、体勢別にバランスよく体幹を鍛えることが大切です」
やり方は、まずはウォーミングアップから順に、片脚立ち飛行など6つのトレーニングを行うこと。
「基本的には初心者でも取り入れやすいメニューですが、キツいと感じたら、回数や時間を少し減らして始めるといいでしょう。3回ほど通してやってみて、軽くできたなら、各メニューに『LEVEL UP』がある場合は、そちらに挑戦を。LEVEL UPも軽くできるようになったら、そのメニューは外して、ウォーミングアップ+少し苦手なメニューだけに絞って行うなど、自分の筋肉と相談しつつアレンジしてみてください」
ここでは、ウォーミングアップのメニューを紹介します。
ウォーミングアップ【10回×両足】
トレーニングの効率を高めるためにも、まずはストレッチで体をほぐしておくことが大事。上半身や脚の主要な筋肉をしっかり伸ばそう。
【1】片ひざを立て、手を頭上で重ね前に出した脚に体重を乗せる。
右脚のひざを立て、左脚を後ろに引いて床にひざをつき、両脚ともにひざの角度が90度くらいになるようにセット。背筋は伸ばして、手を頭上で重ねる。
その姿勢から上半身を正面にスライドさせて、右脚に体重を乗せ、左側の腹筋やももの付け根の伸びを感じる。
NG
右脚に体重をかけた時に、ももの付け根を伸ばそうとしすぎて、腰が反れてしまわないように。腰を痛める原因になりかねないので、要注意。
【2】腰を引いて、太もも裏を伸ばす。
右ひざを伸ばしながら、腰を後ろに引いて、上半身を前に倒す。お尻を左かかとに近づけ、右の太もも裏をよく伸ばそう。
広瀬統一さん 早稲田大学スポーツ科学学術院教授。サッカー女子日本代表フィジカルコーチなども務める。著書に『がんこな疲れがとれる! 3分 ほぐ筋ストレッチ』(学研プラス)など。
トップス¥8,800 レギンス¥12,650(共にチャコット・バランス/チャコットお客様相談室 TEL:0120・155・653)
※『anan』2021年12月1日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・NAYA モデル・宗馬さよ(NMT) 取材、文・保手濱奈美
(by anan編集部)