MEGUMI「深く落ち込んで何も感じなくなったときこそ、動くことが大切だったりする」
俳優として多くの作品からオファーが絶えず、映像プロデューサーや経営者としての顔も持ち、5月にはカンヌ映画祭で「JAPAN NIGHT」を主催し、世界中の映画関係者との架け橋となる場をプロデュースしたことも話題となった。また近年は美容業界でも大きな注目を集め、引っ張りだこの存在に。休む間もない多忙な日々を送るMEGUMIさん。そんな彼女を支えているのが美容だ。
「生きていれば日々いろんなことがあります。年齢を重ねると責任を持つ立場になったりもしますよね。そんなとき、自分が不機嫌になると周りにも悪影響を与えてしまうし、イライラしたことによる自己嫌悪で負のループが始まることも。一日ずっと上機嫌でいるのって案外難しいこと。ただその都度、不機嫌の種を潰していけるのが私は美容だと思うんです。今日はあんなことを言われてムカついた、と思ってもお風呂に入っていい匂いをかいだら、あれなんだったっけ? みたいな(笑)。一瞬でもなんだったっけと思えたら、いったんその悩みとは距離ができるからそれはすごくいい時間。感情は変わらないけれどその処方箋が自分の中にあることは安心感にもつながるし、100の苦しみが80になったり、まぁいいかと思えたりする。自分自身に余裕がないと、なかなか他人を思いやったりもできないですよね。でも自分の手綱は自分で握らなければいけない、それに一番手っ取り早いのが美容だからこそ夢中になっているのだと思います」
サバサバとしたキャラクターから強く見られがちなMEGUMIさんだが、とても辛い時期もあった。そんなときも立ち上がるひとつのきっかけをくれたのが美容。
「深く落ち込んで何も感じなくなったときこそ、動くことが大切だったりする。例えば鍼に行くと自然と体が緩んで、今まで涙さえ出なかったものが泣けたりする。トレーニングをしたり、マッサージに行ったりすると、久々にお腹がすいたかもと感じられたりする。これって大きな進歩だし、私にとっては光だったんですよね」
今、MEGUMIさんには大きな目標があるという。それは海外での仕事の幅を広げていくこと。
「日本の映画をもっと海外にアピールしていくことだったり、海外との合作を作ることだったり。実際に動き始めていて、そのために英語の勉強も続けています。私は監督でもないし、いわゆる主演俳優でもない。私なんかがという思いもありますが、今までもそんなふうにして球を投げ続けてきました。大変だし、背負うものがあるとプレッシャーもすごいけれど、何か面白いことをやろう、というプロセスが好きなんですよね」
きっとそこでもまた、前を向き続けるために美容がそっと背中を押してくれるに違いない。
メグミ 1981年9月25日生まれ、岡山県出身。俳優やタレントとして活躍し、映像プロデューサーとして映画やドラマも手がける。著書『キレイはこれでつくれます』(ダイヤモンド社)、『心に効く美容』(講談社)がヒット。
キャミソール¥93,500 デニム¥53,900(共にN21/IZA TEL:0120・135・015) ネックレス¥72,600(norme TEL:06・6377・6711)
※『anan』2024年9月25日号より。写真・酒井貴生(aosora) スタイリスト・斉藤くみ ヘア&メイク・足立真利子 取材、文・安井千恵 撮影協力・バックグラウンズ ファクトリー
(by anan編集部)