カチカチ、ゆるゆる、カチゆる、血混じり…タイプ別“トラブルうんち”の原因とは
2024.7.28
便は健康のバロメーター。排泄後トイレに流してしまう前に、ひと目でも確認する習慣をつけることで、将来の大きな病気を見逃すリスクを減らすことができます。肌の調子から体調を読み取るくらいの気軽さで、さっそく始めてみましょう。
トラブルうんち図鑑
排便に困難を伴う“カチカチ”タイプ
腸まで水分が届いていない?! 食生活を見直そう。
「無理なダイエットが原因のこともありますが、若い方の場合、代謝が良すぎて水分を摂っていても尿として出てしまい、腸まで届かないパターンも。食物繊維や乳製品を摂り腸に水分をキープして、便の硬さを改善!」(消化器外科が専門の石井洋介先生)
暴飲暴食の影響大! “ゆるゆる”タイプ
飲み会で出てくる味が濃い料理は実は胃腸の敵でもあるんです。
「脂っこい食事や刺激物を摂りすぎると、消化ができず下痢ぎみになることが。そういったメニューは飲み会で出てくる料理に多く、みなさんお酒のせいと思いがちですが、実は料理の食べすぎが原因なことも多いです」
出口詰まり&下痢の“カチゆる”タイプ
重視すべきなのは、出口付近のカチカチの硬い便。
「出口付近にカチカチの硬い便があり、それが出てきた後に、ふわふわのゆるい便が出てくる。大体の人が“下痢かな?”と思うでしょうが、これはどちらかというと便秘寄りの便。水分をしっかり摂ることが大事です」
外か中が切れている“血混じり”タイプ
血の色と形状をチェック。痔だと思い込むのは危険です。
「血の色が鮮やかな場合は、肛門の出血=痔、または肛門に近い大腸のどこかで出血があると考えられます。どろっとしたゼリー状の血が混じっているときは、肛門より遠い、胃や十二指腸での出血の可能性が」
いしい・ようすけ 消化器外科医、日本うんこ学会会長。19歳で潰瘍性大腸炎により大腸全摘手術を受けたことで医師を志す。医療やアプリなどを通し観便の大切さをPR。著書に『便を見る力』(イースト・プレス)が。
※『anan』2024年7月31日号より。イラスト・カメダ
(by anan編集部)