バレンタインの楽しみとチョコ×パンの喜び。
チョコレートは、忙しい日々に欠かせないアイテムのひとつ。
「仕事の合間や終わった後など、ホッとひと息つきたい時に食べます。心が落ち着くというか、幸せ成分が出るといいますか。スタジオにこもっている時に簡単に気分転換できるので、現場に行く前にコンビニエンスストアやショコラトリーに寄って、バッグの中に忍ばせるようにしています。食べやすい一口サイズのものを選ぶことが多いですね。家で食べるチョコは、生チョコやチョコレートクッキーとか、いいものをお取り寄せしています。外とは違って人目がないこともあり、無意識でずーっと食べ続けてしまいがちなので、ありがたみがなくならないように注意しています。あまり量の入っていないものが多いので、『今日は2粒!』のように決めてご褒美としていただく。私は、口の中の水分が奪われてパサパサする感覚が好きなので(笑)、飲み物はなしで、チョコだけを食べています」
心惹かれるのは、カカオの味が感じられるものやナッツ入りのチョコレート。
「初めてショコラトリーのアーモンドチョコを買って食べた時は、こんなにおいしいんだとびっくり。瞳孔が開いているんじゃないかと思うくらい、わーっと一気に食べちゃいました(笑)。カカオの風味をしっかりと感じるビターなタイプが好きで、全部がチョコになっているかナッツ入りのものがいいですね。でも、アイスクリームだとチョコミント。パリパリとかカリカリとした食感のいいものに弱いみたいです」
大のパン好きとしても知られる花澤さん。パン×チョコの掛け合わせにもめっぽう弱い。
「焼きたてのチョコクロワッサンなどチョコがとろけるものが好きですが、『VIRON』のバゲット・オ・ショコラを食べた時は、その考えが覆されました。“歯茎をいじめにきてるのか?”と思うくらいに硬いバゲットと板チョコ、そしてバター…! バゲットをよく噛むことで、それぞれが口の中で混ざり合って生まれるマリアージュに感動しました。『ル・プチメック』のチョコメックは、上質なチョコが惜しみなく生地に練り込まれていて、食べるほどに口の中にチョコが広がっていくという多幸感が味わえます。anan読者のみなさんにもぜひ、ジューシーなチョコ入りのパンを味わってみてほしいですね」
バレンタインデーの思い出を尋ねると、小学生のころのエピソードを教えてくれた。
「毎年、母に車に乗せてもらい、渡したい男の子の家を回っていました。友だちには買ったもの、本命の子にはキットで作るブラウニーなど手作りのものを用意。相手もホワイトデーに手作りしたクッキーなどを返してくれて、そのやりとりが好きだったんですけど、小学6年生の時だけ鳩サブレーが返ってきて…。鳩サブレーはおいしくて好きですが、これは振られたんだなって思いました(笑)。大人になってからのバレンタインデーは、同じ現場になった人たちとの友チョコ交換が楽しみです。デパ地下で何にしようかと考えている時間も含めて。食べたかったものをもらえた時は、さらにテンションが上がります」
甘さと苦さのバランスゆえか、恋がチョコレートに例えられることもしばしば。花澤さんに、その理由を分析していただくと…。
「初恋はレモンの味とか爽やかなものに例えられるじゃないですか。でも、チョコレートはもっと人の願望が入っているような気がするんです。“私が作ったチョコを食べてほしい!”“もっと甘くされたい”みたいな欲というか、念というか。ちょっと怖いですけど(笑)。そうした人の想いが、とろりとした甘いチョコレートに似ているのかなって」
クーベルチュールが素敵なアクセントに。
『ル・プチメック 日比谷店』チョコメック
「チョコの口どけがしっかりと感じられる贅沢な味わい」。1個¥500 1/2個¥260 東京都千代田区有楽町1‐2‐2 日比谷シャンテ1F TEL:03・6811・2203 京都発祥の本格フレンチスタイルのブーランジェリー。
バターとチョコのバランスが天才的!
『VIRON 渋谷店』バゲット・オ・ショコラ
「パンライターの池田浩明さんを介して出合いました。つい手が伸びます」。¥600 東京都渋谷区宇田川町33‐8 TEL:03・5458・1770 1階はブーランジェリー&パティスリー、2階は本格フレンチのブラッスリーに。
はなざわ・かな 1989年2月25日生まれ、東京都出身。アニメ『鬼滅の刃』の甘露寺蜜璃役など、数々の作品に出演中。『明治 presents 花澤香菜のひとりでできるかな?』(文化放送)パーソナリティ。新曲『ドラマチックじゃなくても』を2/1にリリース。
※『anan』2023年1月25日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・森 俊輔 ヘア&メイク・宇賀理絵 イラスト・小野寺光子 取材、文・重信 綾
(by anan編集部)