寝る前5分だけ! ヨガインストラクターが教える、“生理がラクになる”ストレッチ

2022.9.4
ananフェムケア連載「Femcare File」。今回のテーマは、「生理をラクにするストレッチ」。下腹部痛やむくみなど、生理時はさまざまな不調が現れるもの。諸症状を緩和してくれる簡単ストレッチをご紹介します。

自身も生理時に不調を感じるという井上咲楽さん。多忙さもあって特別なケアはできていないという彼女が、ヨガインストラクターの西畑亜美さんから生理中の体との向き合い方を学びます。

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井上:私は生理痛がお腹ではなく腰にくるタイプ。腰痛が始まると生理が来るなってわかるんです。

西畑:腰にくる方って、腰や背中まわりがガチガチな場合が多いんです。そうなると呼吸が浅くなり、自律神経や女性ホルモンの乱れに繋がる面も。日頃から背骨を丸めたり反ったりして、いろんな方向に動かしてあげるといいですよ。

井上:マッサージに行くと、背中が凝り固まっているとか下半身が詰まっているってよく言われます。

西畑:座り時間が長いと、骨盤が固まりがち。その結果、骨盤底筋が歪んで経血がスムーズに出なくなり、月経痛の原因になるんです。

井上:テレビの収録は座りっぱなしのことが多いので納得です! 生理中は冷えもひどいんですが、生理の時って眠くなるのでコーヒーを大量に飲んじゃうんですよ。それでまたむくんでしまったり…。

西畑:冷えは血行不良が原因。コーヒーは体を冷やして悪循環になるので、朝の1杯だけでも白湯に変えてみては? 普段からストレッチなどで体を動かして、血行が良い状態を作ってあげることも大切です。筋肉量が増えたり、基礎体温が上がったりすることで、むくみにくい体になりますよ。

井上:ストレッチはどのタイミングで取り入れるのが理想ですか?

西畑:空いた時間や、自分がやりやすいタイミングでOK。ルーティンにしてしまうとできなかった時にストレスになるので、決めすぎないほうがいいと思います。

井上:以前ピラティスに通っていた時期もあったんですが、最近は睡眠時間を確保するのに必死で…。なので、隙間時間にやればいいっていうのはすごくありがたいです。

西畑:“やらなきゃ”と思うと、続かないじゃないですか。それより“気持ちいいからやろう”っていう感じで取り入れるのがいいと思います。なので、生理痛が重い時は体を動かさなくてもいいんです。体を締め付けない格好でお腹を温めてあげるだけでもいいし、仰向けになって腰の下にクッションを置くだけでもいい。お尻を高くすることで、子宮にかかる圧が軽減してラクになりますよ。

井上:そうなんですね。痛み止めの薬はできるだけ使いたくないので、そういった痛みを和らげる術を知っておくことが、自分にとってお守りみたいな感じになりそう。

西畑:私自身、昔は眠れないくらい痛みがひどかったんです。でもヨガを始めて骨盤などの歪みが整ったら一切なくなり、今では生理が来たことも気付かないほど(笑)。

井上:そんなに変わるんですね! 生理中って些細なことが気になったりするんですが、痛みや不調から来ている部分もあると思うんです。そういうところでつまずいてしまうともったいないので、なんとか解消して自分を心地よい状態にしてあげたいなって思いました。

西畑:そうですね。体と心は繋がっているから、日頃から自分の体をいい状態に保つことで、マインドもより前向きになると思います。

寝る前5分の習慣化で生理がラクになるヨガポーズLesson

生理中の不調の2トップ、むくみと生理痛に有効なポーズを紹介。習慣化することで、症状が軽くなってきたことを実感するはず。

Lesson1【三日月のポーズ】リンパ節を刺激して、むくみを改善。

脚の付け根の曲げ伸ばしで、鼠蹊(そけい)部にあるリンパ節にアプローチ。むくみの要因である老廃物を流しつつ、骨盤の歪みの調整効果も。

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1、手を肩幅に開いて、四つん這いになる。
この時、両ひざは骨盤幅に。骨盤が前傾して腰が反ってしまうと背中を痛めてしまうので、背中がまっすぐになるように意識して。

2、右足を両手の間に踏み出し、左脚を後ろに伸ばす。
息を吸いながら右足を踏み出し、ひざがかかとの真上に来る位置で深呼吸しながら30秒キープ。左脚は後ろに伸ばす。逆の脚も同様に。

Lesson2【橋のポーズ】骨盤底筋を鍛え、生理痛を緩和する。

内臓を下から支える骨盤底筋を鍛えることで、子宮を正しい位置にキープして経血の流れをスムーズに。血行が促進され、冷えにも◎。

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1、仰向けになり、息を吸いながら脚を腰幅に開いて両ひざを立てる。
足先が平行になるようにセットし、手のひらを下に向けておく。ひざは揃えず、こぶし1つ分程度の間隔を空けておくこと。

2、息を吐きながら、少しお尻を浮かせる。
恥骨をおへそに近づけるイメージで、骨盤を起こしていく。背骨を一つ一つ床から剥がすように少しずつ浮かせる点がポイント。

3、床を手のひらで押しながら、お尻を持ち上げる。
肩、骨盤、ひざまでが一直線になるまでお尻を持ち上げたら、その状態で深呼吸しながら30秒キープ。内腿を意識し、ひざが開きすぎないように。

西畑亜美さん(写真右) ヨガインストラクター。夫婦でスタジオ「pilates yoga&a」を運営する他、オンラインサロンやYouTubeを通じて体や心の健康を保つメソッドを発信。

いのうえ・さくら(写真左) 1999年10月2日生まれ、栃木県出身。前向きで明るいキャラクターが支持され『新婚さんいらっしゃい!』など数々の番組で活躍中。
プルオーバー¥13,200 レギンス¥11,000 スポーツブラ¥12,980(以上ナージー/ジュンカスタマーセンター TEL:0120・298・133) イヤーカフ¥9,350(スタージュエリー ガール/スタージュエリー ガール 渋谷ヒカリエ ShinQs店 TEL:03・5778・3813)

※『anan』2022年9月7日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・池田木綿子 ヘア&メイク・輝ナディア 取材、文・真島絵麻里

(by anan編集部)