あなたは“高畑勲”派? “宮崎駿”派? 岡崎体育、「スタジオジブリ」を語る

エンタメ
2021.10.16
岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ジブリ」です。
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先日、急に観たくなってアニメ映画『ホーホケキョ となりの山田くん』を観ました。みなさん、スタジオジブリお好きですか? 僕は大好きです。そして、僕はジブリでは完全に高畑勲派です。宮崎駿監督作品ももちろん大好きですが、どちらか選ばないといけないとしたら高畑監督作品がより好きです。『ホーホケキョ となりの山田くん』をはじめ『おもひでぽろぽろ』『かぐや姫の物語』など、いつでもゆっくり観られる感じがいいんです。こだわりはめちゃくちゃあるのですが、描いていることは日常に寄り添っていたり、キャラクターをとても自然に描いていたり。なんか無理がないんですよね。だから熱が39℃あって観てもツラくない感じがして好きなんです。

『ホーホケキョ となりの山田くん』なんてどっから観てもいい。原作が4コマ漫画なのでいろんなエピソードが入っている。デパートで子どもが迷子になった話とか、駅についたら雨が降ってたから迎えにきてもらう話とか、本当に誰でも経験したことあるようなごく普通のエピソードが、とても優しく楽しく描かれている。ほっとします。『おもひでぽろぽろ』も大好きで、何度観たかわからないくらいです。今年、32歳になった記念にブルーレイも買いました。初めて観たのは大学生くらいのときでしょうか。そのとき観た印象よりさらに良かった。歳を重ねるごとに登場人物の心理だとかいろんなことが深く理解でき、どんどん面白くなる。これはどういうことやねんと思いました。作った当時の勲さんの年齢に近づけば近づくほど、わかることが増えるんじゃないかなと思っていて、観るたびに発見がありそうで、これからも繰り返し観るのが楽しみです。

三鷹の森ジブリ美術館も行ってみたいです。常設展示室の「映画の生まれる場所(ところ)」では制作現場を覗けると聞いて、ぜひ見てみたいなと思いました。クリエイターの端くれとして違う世界のクリエイティブの現場を見るのが大好きなんです。メイキング映像を観るのも好きだし刺激を受けます。違う世界のクリエイティブを見ると単純にワクワクしますし、自分にも大きな影響をもらえます。アイデアを必死で出しているところは共感するし、いろんな工夫をされていると知ると凝り固まった自分の考え方をほぐしてもらえる。他のジャンルであってもいろんな人の作品作りを覗いてみるのは大事なことだなって思っています。

おかざきたいいく 10月20日に約2年9か月ぶりとなる4枚目のオリジナルアルバム『FIGHT CLUB』を発売。11月23日(火・祝)、横浜アリーナでワンマンライブ「めっちゃめちゃおもしろライブ」を開催。

※『anan』2021年10月20日号より。写真・小笠原真紀 ヘア&メイク・村田真弓 文・梅原加奈

(by anan編集部)

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