ダイエットの敵じゃない…「オイル」に関する疑問に専門家が答える!

2021.1.31
「ダイエットの敵」にされがちな油は、実は美と健康を支えるありがたい存在。植物の恵みを凝縮した高機能オイルをおいしく活用してウイルスにも負けない健やかさとキレイを手に入れよう。

食を見直して不要な油を機能性オイルに置き換える。

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「オイルは人間が生きるうえで不可欠なもの」とは、美容オイルコンシェルジュのYUKIEさん。

「内側から摂るオイルの主な役割は代謝です。オイルは体内でエネルギーや細胞に作り替えられて活用されるほか、神経やホルモンの働きにも深く関わっています」

ここでいうオイルは、脂溶性ビタミンやファイトケミカルといった有効成分が含まれる天然の植物オイルのこと。植物オイルを活用する際は、主成分の脂肪酸に注目を。例えばオメガ3のα-リノレン酸は血行促進や抗炎症作用が、オメガ9のオレイン酸は腸のぜん動運動を促す作用、オメガ7のパルミトレイン酸には血管を健康に保ち、皮膚の再生を助ける作用がある。

「気を付けたいのはオメガ6のリノール酸です。免疫反応で重要な働きをしますが、摂りすぎるとアレルギーや生活習慣病につながり、外食が多い人や大豆製品をよく食べる人はオメガ6が過多の可能性が。まずは食生活を振り返って不要な脂質を減らし、そこに自分に足りない脂質や欲しい機能の脂質を足していきましょう」

オイルに関する素朴な疑問、聞いてみました。

Q1.オイルの効能ってどう決まるの?

A1.脂肪酸、ファイトケミカル、脂溶性ビタミンの特性によります。
「オイルの効能を決める要素は3つ。植物オイルの脂質を構成する脂肪酸が代表的で、病気のリスクを下げる栄養と、内臓の働きを促す作用を持っています。ほかにオイルに含まれる4種類の脂溶性ビタミンと、ファイトケミカルにも注目を。ファイトケミカルは植物が外的環境から身を守るために産生する成分で、抗酸化力の強さが特徴です」

Q2.オイルの使い方で注意点は?

A2.加熱が可能か必ず確認して多種類を同時に摂らないように。
「熱に弱いオイルは生食が基本です。熱に強いオイルは揚げものにも使えますが、120度以上の高温とでんぷん質が掛け合わさるとアクリルアミドという発がん性物質が発生する可能性も。心配な人は煮る、蒸す、茹でるの“アンダー100度”の調理法がベターです。また自分に合うオイルを知るためにも、使うオイルは1~2種類に絞ると◎」

Q3.どうやって保存したらいい?

A3.熱、空気、光を遮って保存を。一部のオメガ3オイルは冷蔵必須。
「オイルは腐ることはありませんが、いかに酸化させないかがポイントになります。とくに酸化しやすい亜麻仁油やえごま油は、開封後は冷蔵保存が必須です。ほかのオイルもなるべく熱、空気、光に触れないように保存し、開封したら1~3か月で使い切ります。時間が経って酸化したオイルは体に悪いので使わないこと」

Q4.1 日に摂る目安の量は?

A4.50kgの人なら25g。大さじ1~2を目安に。
「1日に必要な脂質量は、総エネルギー量の20~30%とされます。それをもとに肉や魚、乳製品など、食材に含まれる脂質を差し引いた目安量は、体重を2で割ってグラム表示したもの。50kgの人なら25gで、日本人女性の平均で大さじ1~2くらいです。植物オイルでも摂りすぎれば体に蓄積され、脂肪になりやすいので注意しましょう」

Q5.オイル選びのポイントが知りたい。

A5.遮光性の高いガラスボトル入りの低温圧搾&無添加オイルを。
「酸化リスクの少ない低温圧搾で製造された無添加オイルで、遮光性の高いガラスボトルに入ったものが理想です。高温加熱や溶剤を使う製法は搾油効率が良く安価ですが、健康を考えると避けたいところ。ちなみにオリーブオイルは果実の収穫から搾油までの時間が短いほどフレッシュです。選ぶ際のポイントにしましょう」

Q6.美容的に摂らない方がいいオイルもあるの?

A6.トランス脂肪酸の有無をよく確かめて。
「サラダ油やマーガリン、ショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸は、過剰に摂取すると細胞の働きを妨げて疾患のリスクを高めます。日本は使用に規制がなく、お菓子やパン類、加工食品の表示に『植物油脂』と表記されたものはトランス脂肪酸の可能性大。また動物性油脂は貯蓄型の脂質で、摂りすぎは肥満や老化にもつながります」

YUKIEさん 一般社団法人日本オイル美容協会の代表理事を務め、オイルセラピストとしてモデルやアスリートに活用法を指導する。著書に『新装版 読むオイル事典』(主婦の友社)など。

※『anan』2021年2月3日号より。写真・市原慶子 スタイリスト・美才治真澄 取材、文・熊坂麻美

(by anan編集部)

※ 商品にかかわる価格表記はすべて税込みです。