大ヒットコミックス『約束のネバーランド』(以下、約ネバ)がついに実写映画化。主人公・エマ役を務める浜辺美波さんへのインタビューをお届けします!
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子供たちと、ママと呼ばれるイザベラが家族のように暮らす孤児院・グレイス=フィールドハウス。幸せに満ちて見えたその場所は、じつは鬼たちのための食用児を育てる農園だった――。そんな衝撃の展開で始まる『約束のネバーランド』。浜辺さんは、連載開始直後から原作ファンだったそう。

「子供たちが主人公で、絵が可愛いのに、読み始めると結構ダークでグロいシーンもあって…そのギャップにまずハマりました。脱出不可能だと思えるような全然光が見えないところから始まって、そこから細い細い光を探しながら前に進んでいく。その先の見えない脱出劇に惹かれたんです。ダークファンタジーで、しかも特殊な世界観の作品ですし、実写化はできないんだろうと勝手に思っていたので、映画化のお話を聞いた時には、実写では難しそうなシーンがいくつか頭に浮かんで、どうやって描くんだろうと思ったくらい。しかも私がエマをやるというお話も同時に伺って、驚きました」

主人公のエマは、抜群の運動神経と高い学習能力の持ち主。明るく正義感に溢れ、ハウスの秘密に気づいてからは、つねに全員で脱出する方法を探る少女だ。

「実際のエマは11歳の可愛らしい女の子なんです。映画では年齢が15歳に上がっていますが、監督に声のトーンなどについて相談させていただいた時に、役に説得力があるほうがいいから高い声でやらなくていいと言われたんです。原作はかなりファンタジー要素が強いですが、今回の映画では少年少女たちが力を合わせて脱出計画を成し遂げようとする、その絆だったり苦しみだったりもがく姿を描きたいということかなと。だから可愛さや年齢のことより、脱出劇が茶番に見えないよう、汗や涙などをリアルに泥くさく演じたいと思って撮影に臨みました」

もうひとつ心がけたのは、セリフに嘘がないようにということ。

「原作を読んでいても、誰もがもう無理でしょという場面でもエマはマイナスな言葉を言わないんです。本当にまっすぐで、みんなの光みたいな存在。でも、ただ明るいとか天真爛漫なわけじゃなく、本気でできる、やれると思っているし、周りにそう信じさせる言葉の力を持っている。だから私も、みんなに元気を与えるようなセリフが言えたらと思っていました」

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これまでにも漫画原作の作品に数多く出演している浜辺さん。突拍子もない設定の作品であれば、漫画寄りの少し誇張したキャラクターに。一方、日常が舞台の作品ではリアリティのあるナチュラルなキャラクターに。その絶妙なバランス感には高い評価が集まる。

「ハウスはただの孤児院ではなく、外の世界から隔離されているんですよね。草木に囲まれて、ママと子供たちしかいない世界のなかだけで伸び伸びと育ってきたという環境を考えると、ちょっと現実離れしたキャラクターにしたいなというのがあったんです。ただ、いろんな事実を知ってからのエマが、強くたくましくなっていく部分にはリアル感が必要かなと。また、エマの冒頭の『おっはよー!』というセリフは、監督が忠実に原作を再現したいという思いもあって…。それをひとつのキャラクターとしてどう落とし込むかは、かなり探っていましたね」

撮影の前には、ハウスで暮らす子供たちとともに、なんと1か月近くリハーサルをおこなったとか。

「全員のテンション感を合わせていくための時間だったんですが、それがあったのは大きかったです。このキャラクターはこんな感じの子で、この子としゃべる時のエマはこんな感じかなと探りながら役を掴んでいけました。子供たちだから、本番でリハーサルと全然違うものが出ることもあって…エマとして本当に心を動かされる場面もありましたし」

エマは、ハウスのなかでも年上で面倒見がいい、みんなのお姉ちゃん的存在。子供たちに囲まれる日々のなかで、自身の持つ「長女っぽさを思い出した」そう。

「レイ役の城(桧吏)くんと同じ年の弟がいるんです。実家を出てしばらく経つので忘れていましたけど、周りに目を配って、気になった子には声をかけるとか、現場で長女っぽさが発揮されて、そういや、お姉ちゃんだったなって」

一見、変わらない日々を送りながら、水面下で脱出計画を進めていく子供たち。美しい映像のなか、大人たちとの緊張感溢れる駆け引きが繰り広げられていく。

「心をえぐるような衝撃的な展開もありますし、壁を感じる方もいらっしゃると思うんです。でも、誰もが心のどこかに絶対持っている“少年の心”をくすぐる物語ですし、ぜひ観てみてほしいです」

ポジティブな強さで自らの運命を切り拓いていくエマと、ポジティブに作品と向き合っていく浜辺さんの姿は、どこか重なる気も。

「大きな意味で、私、自分の人生に対してすごく楽観的なんだと思います。先の見えない仕事ではあるけれど縁に恵まれてきて、どこかで“自分はなんとか大丈夫”みたいな根拠のない自信があるんです。それは作品との出合いとか、全部任せておけば大丈夫って思えるような信頼できる方たちとの出会いのおかげなんですけどね」

はまべ・みなみ 2000年8月29日生まれ。石川県出身。2021年1月クールのドラマ『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(NTV系)に出演するほか、公開待機作に『映画 賭ケグルイPart2』がある。ブラウス¥33,000 パンツ¥39,000(共にソマルタ/エスティーム プレス TEL:03・5428・0928) ブーツ¥13,600(ウニサ/南青山 レヴィケーショップ TEL:03・3407・0131) イヤリング¥2,000(ゴールディ TEL:0120・390・705) リング¥4,000(ソムニウム TEL:03・3614・1102)

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『約束のネバーランド』 孤児のエマ、レイ、ノーマンは、ハウスきっての天才児。ある夜、ひょんなことからエマとノーマンは、里親が決まり旅立ったはずのコニーの無残な姿を目にしてしまう。それをきっかけに、彼らは孤児院の秘密を知ることに…。12月18日(金)全国ロードショー 監督/平川雄一朗 脚本/後藤法子 原作/「約束のネバーランド」白井カイウ・出水ぽすか(集英社 ジャンプコミックス刊) 出演/浜辺美波、城桧吏、板垣李光人、渡辺直美、北川景子ほか ©白井カイウ・出水ぽすか/集英社 ©2020映画「約束のネバーランド」製作委員会

※『anan』2020年12月23日号より。写真・三宮幹史(TRIVAL) スタイリスト・有咲 ヘア&メイク・鎌田順子 取材、文・望月リサ

(by anan編集部)

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