スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『カフェ ディオール by アンヌ=ソフィー・ピック バンブー パビリオン』のル カナージュ シュクレです。

日本食材好きのアンヌさんらしい、米、日本酒、いちごを繊細に調合した「ル カナージュ シュクレ」 5000円。トップに咲く小さな白花の一種はオレンジブロッサムとフラワーハニーのパンナコッタ。こんなふうに細かなパーツまで繊細な香りを宿している。ディオール バンブー パビリオン限定、イートインのみ。美しい空間やサービスごと心ゆくまで味わって。
カララフルなブロックフラワーが壁にきらめき、テラスの先には柔らかな陽光に包まれたガーデンが広がる。代官山に現れた壮麗なバンブー建築、「ディオール バンブー パビリオン」のカフェは、生き生きとした花と緑とともにある。クリスチャン・ディオール氏自身、生粋の美食家であり、「アール ドゥ ヴィーヴル」、つまり日常に心地よさを見出し豊かに生きる「暮らしの美学」を愛していたとか。美しいカフェはそのオマージュだ。
メニューを考案するのは、女性シェフとして最も多くのミシュラン星をとるアンヌ=ソフィー・ピックさん。洗練の香り使いで世界のグルマンを夢中にさせ続ける彼女が、今度は代官山だけの特別な幸せを作り出してくれた。
お皿にパッと花が咲いたような「ル カナージュ シュクレ」は、ディオールを象徴する「カナージュ」柄をまとう日本酒ムースに、日本酒とみりんを使ったライスプディング、いちごと柚子のコンフィなどが潜む。口にすると幻みたいに消えて、いちごの甘酸っぱさとまろやかなお酒の香りがふわり。
さらにプチプチとお米をかむほどに旨みが溢れ、日本酒や酒粕、みりんのジュレが芳醇な奥行きを深めたところに、生姜がスッと清廉を添えていく。静かに折り重なっていく香りそれぞれが、トーンの違う華やかさを秘めていて、その調和がエレガントでいて心地いい。可憐な香りに満たされる、甘くときめくひと時を。
Profile
chico
チコ スイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。
information
カフェ ディオール by アンヌ=ソフィー・ピック バンブー パビリオン
東京都渋谷区猿楽町8-1 TEL. 03-6455-0713 11:00~19:00(18:00LO) 不定休
anan 2490号(2026年4月1日発売)より




















