イッた後入れっぱなしはNG? 正しい“避妊”方法を覚えておこう!

2020.8.16

「安全日なら大丈夫かな」その考えは間違いです! 子どもを望んでいない二人でセックスをするなら避妊は必須。あらためて知識のおさらいを!

排卵は大抵ズレるもの！　安全日はありません。

卵子と精子が女性のカラダの中で出合うことで、命が誕生する、妊娠。そもそもセックスとは、そのための行為なわけですが、理論的には、精子が女性の体内に入らなければ、妊娠することはない。

「卵子の受精可能な時間は、24時間。排卵後、約24時間以内に精子と巡り合わなければ、妊娠はしません」

と言うのは、産婦人科専門医の重見大介先生。なるほど。では排卵があってから24時間、避妊をすればいいの？　と思ったら、大間違いです！

「確かに排卵後24時間を過ぎれば受精する確率は一気に下がります。しかし、精子は最低でも2～3日は腟、子宮内で生きているので、排卵の2～3日前に入っていれば、受精します」

しかも、排卵日を正確に特定するのは、かなり至難の業。

「女性のカラダは本当に繊細で、ちょっとしたストレスで1～2日排卵がズレることは日常茶飯事。さらに、生理だと思ったら婦人科で調べると実は不正出血だった、ということも本当に多々あります。女性のカラダは排卵後体温が上がるので、毎日基礎体温を測ればおおよそのことはわかりますが、本当に正確な排卵のタイミングは、正直“神のみぞ知る”領域です。基本、“毎日が危険日”と思って、絶対に避妊をしてください。望まぬ妊娠をしたと相談に来る人の多くが、『安全日だと思ってた』と言いますから」

現在オンラインで産婦人科にまつわる相談を受けているという重見先生。避妊に関する知識の低さを実感する、と言います。

「とある避妊法に関する調査によると、男性で『コンドームを日常的に使う』と答えた人は6割程度で、2割の男性は『腟外射精で避妊する』という回答がありました。そもそも“腟外射精”は避妊法ではありません。女性は男性に任せず、自分の身を守る方法を学び、ぜひきちんと実践してほしいと思います」

現在日本で実践できる避妊法の代表選手といえば、女性が服用する“ピル”、男性が性交時に使う“コンドーム”、そしてセックス後、万が一のときに服用する“緊急避妊ピル”の3つ。

「念には念を、という意味では、女性はピルを服用し、男性はコンドームを使うという、2つの方法で避妊するというのを、私はおすすめします」

自分の人生をどう作り、どう生きていくか。その中で、「妊娠や出産は、とても大きなライフイベントです」と重見先生。

「自分のライフプランの中で、妊娠、そしてそれとつながるセックスというのはどういうものなのか、あらためてよく考えてほしいですね。いまはそのときじゃない、と思うのであれば必ず避妊を。自身のために、しっかり身を守ってください」