「ワキは、アポクリン腺などニオイを発生させる腺が集中している部位。ケアをしないとニオイはどうしても発生してしまいます。アンケートで挙がった背中や頭皮も、皮脂腺が多いんです。そこに雑菌がついてニオイが増すという悪循環が起こりやすい。だから、悩む人も多いですね」
さまざまなケアを施す前に、大前提となることがあるという。
「カラダの作りとして、汗や皮脂は出るもの。まずは、基本的なことではありますが、丁寧に洗い、清潔に保つことこそが大事です」
基本の大切さは、ムダ毛の自己処理でも同じこと。
「処理前は、シェービングフォームをつけ、処理後はしっかり保湿を。また、カミソリなど処理に使うアイテムを清潔に保つことも忘れずに。洗面台やお風呂場に放置すると雑菌がつきますので、使った後は水分をしっかり拭き取り、水気の少ない場所で保管を」
ちなみに、運動などで日常的に汗をかいているとニオわない、ニオイの強い食べ物を食べると体臭が強くなるという話はホント?
「前者に医学的な根拠はありません。汗は汗。ニオイは変わりません。後者はホント。キムチやニンニク、動物性タンパク質や脂質の多いものを食べると、ニオイがキツくなることがわかっています」
汗&ニオイについてのアンケート結果を見れば、みんな悩みは同じ、恥ずかしい経験もしていて安心!? チェックしてみましょう。
Q 夏が近づくと自分の汗&ニオイが気になる?
A カラダの自然なサイクルでも気にせずにはいられない!
気になる…94%、気にならない…6%
94%もの人が「気になる」と回答。「学生時代にシャワーを浴びたように大量の汗をかいていた印象をいまだに持たれている」(20代・会社員)というように、強烈なインパクトはなかなか消えないので、油断ならない。「ニオイが気になって、服を買った」(30代・専門職)という人も。
Q どこの汗&ニオイが気になる?
A 汗&ニオイともに1位はワキ。特にワキはぶっちぎりTOP!
汗:1位 ワキ、2位 お腹&背中、3位 頭
ニオイ:1位 ワキ、2位 頭、3位 足もと
ワキ汗については、「サロンでワキ脱毛をしてから、ひどくなった気がする」(20代・公務員)と感じる人も少なくない。しかし、汗の量自体は、施術の有無で変化しないそう。「ワキ汗は、毛にまとわりつくことで感じにくくなります。施術によって毛がなくなり、汗に敏感になっているだけで、汗の量そのものが多くなることはありません」と友利先生。
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Q 汗&ニオイ、どんなケアしてる?
A 手軽な制汗剤に票は集中! ボディシート人気も高し。
汗:1位 制汗剤、2位 ボディシート、3位 空調の調整
ニオイ:1位 制汗剤、2位 消臭スプレー、3位 洗剤&柔軟剤
「これなしで夏は過ごせない!」(20代・大学院生)のが制汗剤。ボディシートを必ず持ち歩き「会社に着いたら即、使う」(30代・専門職)人も。おなじみの対策が並ぶ中、「塩化アルミニウム液でワキ汗が減った」(30代・無職)という声も。「保険の範囲内でできる対症療法で、完全に止まるとまではいきませんが、一定の効果はアリ」(友利先生)
友利 新先生 皮膚科医、内科医。クリニックに勤務しながら、医師の立場で美容や健康の正しい情報をメディアで発信。近著に『やめる美容』(光文社)。公式YouTubeチャンネルもスタート。
『anan』2020年5月20日号より。イラスト・いいあい 取材、文・小泉咲子 鈴木恵美
(by anan編集部)